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採光補正係数目盛の作成

JG_採光補正 実行画面

狭小地や隣棟間隔が狭い場合に問題になりやすいものの一つに採光の確保がありますが、採光斜線を断面図に記載することで、初期の計画段階で、採光が取れるかどうかを概略的に把握できるようになります。斜線と聞くと道路斜線や高度斜線のように敷地境界側から建物に引いた「規制ライン」を思い浮かべることが多いと思いますが、採光斜線は、逆に建物側から境界線側に引いて作成し、どちらかと言えば「有効ライン」を明示します。用途地域が分かれば勾配が決まってくるので、この点では道路斜線と似ています。

採光斜線と採光補正係数(目盛)

一方で、採光補正係数目盛というものをご存じでしょうか。2000年の建築基準法の法改正で採光補正係数が導入され、それ以前の採光斜線の開口部の高さを1として、それより高い位置にある場合は割増率を、低い位置にある場合は割引率を加えられるようになり、それまで0か1かであった有効性が0~3の間で細かく設定されるようになりました。採光補正係数目というのは、その有効度合いを補正目盛という指標で表したもので、言ってみれば、採光の確保できる可能性を見える化した定規のようなものです。

「JG_採光補正」は、断面図に採光補正係数目盛りを記載できるJw_cadの 外部変形です。通常は、窓の直上にある部分と窓の高さの中心から採光補正係数を算出し、参考値として補正係数目盛りを記載します。

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JG_採光補正 水平距離によって異なる採光補正係数目盛

補正係数目盛りは、建物から隣地境界線または敷地内の他の建物との水平距離と、用途地域によって定まりますので、採光斜線と同様に、開口部の大きさを検討する目安とすることができます。

JG_採光補正 用途地域によって異なる採光補正係数目盛

また、窓の直上の部分が複数ある場合は採光補正係数の小さい方(不利側)を採用する必要があります。次のように、採光が厳しくなると採光勾配(h/d)が立ってくるので、不利側を視覚的に判断しやすくなります。

JG_採光補正 採光勾配(h/d)の比較

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_採光補正」フォルダ内の採光補正.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎窓上部のポイントを指示」と表示されるので、窓の上部にあるパラペット天端や軒先などの建築物の部位をクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎窓中心(高さ)を指示 」と表示されるので、窓の中心点をクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

 補足:高さのみを読み取るので、水平方向は任意の点で構いません。

JG_採光補正 設定入力フォーム

【6】設定入力フォームが立ち上がるので、水平距離(ミリ単位)と、用途地域(住居系地域、工業系地域、商業系地域から選択)、描画する側(指示点の右側か左側)を選択します。道路に面する場合は「道に面する場合」にチェックを入れます。次に、採光補正係数目盛り(0~3の間の10目盛り、又は1~3までの間の5目盛り)を表示しない場合は「目盛を表示しない」にチェックを入れます。次に、採光補正係数を算定しない場合(目盛りのみ表示したい場合)は、「係数を算定しない」にチェックを入れます。次に記載仕様として、使用する文字種(1から10まで)と線(色)番号(1から9及びSXF色の101~356まで)を入力する。次にレイヤグループとして、描画するグループ(0からFまで)と④描画するレイヤ(0からFまで)を入力します。

 補足:文字種及び線(色)番号は、上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。      
【6】「決定」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に採光勾配(d/h)、採光補正係数(算定式)、採光補正係数目盛り等が描出されます。

JG_採光補正 採光補正係数、採光勾配(h/d)、補正係数目盛の描画

平均地盤面算定図の作成

JG_地盤面算定 地盤面確認用アイソメ

地盤面算定は、建物が周囲の地盤と接する平均の高さを求めるものですが、日影計算用に使用するものと、建物の高さを求めるためのものでは算出方法が異なります。日影計算に用いる場合は「平均地盤面」と呼ばれ、高低差の大小に関わらず一つの建物につき一つの平均地盤面を求めます。一方で建物高さの基準に使用する場合は、単に「地盤面」と呼ばれ、高低差3mごとに複数の地盤面を求めます。そもそも高低差が3m未満の場合はあえて区別する必要もないため、一律に「平均地盤面」と呼ばれる場合もあります。

「JG_地盤面算定」は、この「平均地盤面」と「地盤面」をそれぞれ自動算出するJw_CADの外部変形です。

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JG_地盤面算定 実行画面 「地盤面」算定用平面図
JG_地盤面算定 実行画面 「地盤面」算定用展開図

JG_地盤面算定 実行画面 「地盤面」算定表

地盤面は、高低差が3mを超える場合は3m以内ごとに求める必要がありますが、分け方は大きく3種類あり、一つは最低点から上方へ3mごとに設定する方法(最も一般的)、もう一つは最高点から下方へ3mごとに設定する方法、さらに、任意の高さから始めて上方または下方へ3mごとに設定する方法です。建築基準法の条文では3m以内となっているのでジャスト3mに設定しなくてもよいのですが、防火避難規定の解説によると、3m以外が認められる場合は宅地造成を行った場合等の特殊事情に限られるとされているので、本ツールにおいても3mで規定しています。

JG_地盤面算定 最低点を起点にした領域分割(A図)

JG_地盤面算定 最高点を起点にした領域分割(B図)

A図は最低点を起点に算出した地盤面で、B図は最高点を起点にした地盤面です。この敷地に10mの高さ制限があった場合にどちらの建物ボリュームが大きくなるか比べてみると、この図の場合は最低点から算出した場合のほうが有利であることが推察できると思います(高さは地盤面から測定するため)。実際には、道路斜線や高度斜線の影響、地下階の有無など諸条件によって得失は変わってきますが、物理的には領域の大きい側の地盤面が高くなるように設定する方が得策です。地面の高低差が3mを超える場合は、両方で地盤面を作成して比較してみてください。ただし道路斜線がシビアな場合は、道路レベルに近い側の起点から算出するのが結果的によい場合があります(行政や審査機関が推奨している方法も道路を起点としています)。

JG_地盤面算定 複数棟の平均地盤面1(棟ごとの算定表を選択)

日影図算定用の平均地盤面は、敷地内に棟が複数ある場合(用途上不可分の場合)にあたっては、すべての棟の地盤面を平均する必要があります。その場合、敷地にマスターとなる設計GLを設定し、全ての棟はその設計GLからレベルを算出しておくことが前提となるので注意してください。本ツールでは、入力済みの算定表(この場合は地盤面として作成したもの)を選択することで、敷地全体の平均地盤面を算出します。

JG_地盤面算定 複数棟の平均地盤面2(敷地全体の平均地盤面)

JG_地盤面算定 チュートリアル ~操作の流れ~

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管する。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択する。

≪平均地盤面を単体で作成する場合(通常)≫

JG_地盤面算定 外部変形メニュの選択(地盤面算定)

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_地盤面算定」フォルダ内の地盤面算定.BATをクリックする。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎高さ入力ポイントを選択」と表示されるので、高さを入力する建物のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)し、最後に「点指示終了」ボタンを押す。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎描画基準点(左上)を指示」と表示されるので、算定用展開図と算定表を出力する基準点をクリックする。

 補足:算定用展開図の左上(設計GL基準線の左端)を基準にレイアウトします。

【6】「地面と接する高さ入力」フォームが立ち上がるので、ポイントリストから番号を選択し、高さ①に地面と接する高さを記載し「入力」ボタンを押す。擁壁等で同位置に高さが2以上ある場合は、高さ①と高さ②にそれぞれ記載し「入力」ボタンを押す。前回値を再現する場合は、「前回値を再現」ボタンを押す。入力した地面の形状や平均地盤面をアイソメ図で確認する場合は、「アイソメで確認する」チェックボックスにチェックを入れる。終了した際は、「完了(次へ)」ボタンを押す。

 <高低差が3mを超える場合>

JG_地盤面算定 作業選択フォームと領域設定方法フォーム

【A】作業選択フォームが立ち上がるので、建物高さ算定の基準となる高低差3m以内ごとの地盤面算定を行う場合は、「地盤面(3m以内毎)算定」を選択する。日影規制用の建物高さ算定の基準となる平均地盤面算定を行う場合は、「日影用の平均地盤面算定」を選択する。選択後「OK」ボタンを押す。
       
【B】【A】で「地盤面(3m以内毎)算定」を選択した場合は、「領域設定方法」フォームち上がるので、高低差3mの分割を、最も低い位置から測定する場合は「最低点から」を選択し、最も高い位置から測定する場合は「最高点から」を選択し、任意の高さを設定する場合は、「任意の高さ」を選択しテキストボックスに高さをm単位で入力する。

「OK」ボタンを押すと、【7】記載設定フォームが立ち上がる。

【A】で「日影用の平均地盤面算定」を選択すると、「領域設定方法」フォームが表示されることなく【7】記載設定フォームが立ち上がる。

 

 注意①:「任意の高さ」を設定した場合は、高低差3m以内で自動的に分割されます。高低差を任意に設定することはできません。  

 注意②:高低差が9mを超える場合は算定できません。 

 

JG_地盤面算定 形状確認フォーム

 補足:【6】で「アイソメで確認する」チェックボックスにチェックを入れた場合は、「形状確認(アイソメ)」フォームが立ち上がります。入力した地面の形状や分割位置、地盤面のレベル(赤線表示)を確認することができます。形状は回転ボタンで上下左右に回転することができます。また、高低差が小さく見づらい場合は、縦倍率ボタンで高さ方向の倍率を増減できます。「地面と接する高さ入力」フォームに戻る際は、「高さ入力に戻る」ボタンを押します。戻った際は、「前回値を再現」ボタンを押すことで入力値を再現した上で変更が行えます。形状確認後、「確認(次へ)」ボタンを押します。

 <高低差が3m未満の場合>

【7】記載設定フォームが立ち上がる。(「作業選択フォーム」と「領域設定方法」フォームは表示されません。) 

 補足:【6】で「アイソメで確認する」チェックボックスにチェックを入れた場合は、記載設定フォームの前に「形状確認(アイソメ)」フォームが立ち上がります。入力した地面の形状や平均地盤面のレベルを確認することができます。

JG_地盤面算定 記載設定フォーム

 【7】記載設定フォームが立ち上がるので、展開図仕様から、距離(X方向)に対する高さ(Y方向)の倍率を1から10倍の範囲で入力する。次に、面積算定領域の塗りつぶし色の濃度(グレーのみ)を最も濃い色を1、薄い色を10とした10段階で入力する。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9まで)と文字種(1から10まで)を入力する。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力する。次に、「日影用の平均地盤面算定」を選択した場合で棟番号を記載する時は、「棟番号を記載する」チェックボックスにチェックを入れ、テキストボックスに番号を記載する(地盤面算定の場合は非表示になります)。作成した算定表をExcelに出力する場合は「計算結果をEXCELに書き出す」チェックボックスにチェックを入れる。

 補足:線(色)番号及び文字種は1~9(10)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。

【8】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に算定用平面図(ポイント間の距離とポイント番号及びその高さ、また地盤面算定の場合は分割線)と算定用展開図、算定表が描画される。

JG_地盤面算定 算定表の端数処理

 補足:最終的な平均地盤面の値はm単位で、小数点以下4桁を切り捨て、小数点以下3桁で算出します。地盤が低い側つまり安全側で算出するため、負の値の場合は0から遠ざかる値となります(絶対値の値が一つ繰り上がります)。     

 ≪敷地全体の平均地盤面を算定する場合≫

JG_地盤面算定 外部変形メニュの選択(棟の平均)

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_地盤面算定」フォルダ内の「棟の平均.BAT」をクリックする。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「平均する地盤面算定表を全て選択」と表示されるので、地盤面算定表を全て選択し、「選択確定」ボタンを押す。次に、「◎算定表の配置基準点を指示」と表示されるので、算定表を配置する基準点(表の左上)となる任意の点をクリックする。Jw_cadの画面に集計表が描画される。

JG_地盤面算定 敷地全体の平均地盤面算定表

 重要:集計できる地盤面算定表は、本ソフトで作成した地盤面算定表のみです。また、算定表の文字や数値の位置を変更する等の編集を行うと、正しく算定できない場合があります。

 補足:最終的な平均地盤面の値はm単位で、小数点以下4桁を切り捨て、小数点以下3桁で算出します(地盤が低い側つまり安全側で算出します)。そのため、負の値の場合は、0から遠ざかる値となります(絶対値の値が一つ繰り上がります)。

後退位置を連続描画する壁面後退線

JG_壁面後退線 実行画面(連続描画機能)

「JG_壁面後退線」は、「JG_近隣範囲図」とは逆に敷地の内側の領域をセットバックして描画するJw_CADの外部変形です。このツールには、後退距離を指定して後退範囲を描画する機能の他に、一定の間隔で後退線を作成する連続描画機能があります。この機能を活用すると、壁面後退だけではなく斜線の影響や窓先空地などを、計画の初期段階から視野に入れやすくなります。

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また、後退距離を後退率(敷地面積に対するパーセンテージ)で設定することができます。

次の図は、後退率を40%にして後退した領域です。この図の場合、残った後退後の面積(赤線部分の内側)は60%で敷地の建蔽率に一致しています。このように後退後の割合を建蔽率に合わせると、建築可能な面積を目安として表示することができます。

JG_壁面後退線 30%後退線(図4)

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_壁面後退線フォルダ内の壁面後退線.BATをクリックします。

【4】敷地境界線を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

 注意:閉じた敷地境界線がある場合は右クリックで一括選択しても構いません。

【5】敷地境界線入力フォームに選択した敷地境界線が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。エクセルから取得する場合は、「Excelから取得」ボタンを押します。 
 補足:閉じた敷地境界線を入力した場合は、「閉じた領域が見つかりました(省略)」のメッセージが表示されるので、確認し「入力(次へ)」ボタンを押します。変更する際は、「取消」ボタンを押し、このフォームで境界点をクリックして入力し、「入力(次へ)」ボタンを押します。

【6】敷地形状確認フォームが表示されるので、「確認(次へ)」ボタンを押します。形状が異なる場合は「戻る」を押します。エクセルに書き出す際は「Excel書出し」ボタンを押します。

 注意:閉じた敷地境界線を入力した場合、【6】の行程は省略になります。

JG_壁面後退線 壁面後退線 描画設定フォーム

【7】後退方法を選択フォームが立ち上がるので、距離で後退する際は「距離で後退」ボタンを押します。割合(後退率)で後退する場合は「割合で後退」ボタンを押します。

 <「距離で後退」を選択した場合>

【8】描画設定フォームが立ち上がるので、後退距離をm単位で入力します。連続後退を行う場合は、「連続後退」チェックボックスにチェックを入れます。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9及びSXF色の101~356まで)と線種番号(1から9まで)、文字種(1から10まで)を入力します。
次に、後退寸法を記載する場合は、「後退寸法を記載」チェックボックスにチェックを入れます。次に、後退線に名称を記載する場合は、「後退線に名称を記載」チェックボックスにチェックを入れます。

 注意:連続後退を行う場合、後退寸法は記載されません。(後退線の名称として記載されます。)

 補足:線(色)番号、線種番号及び文字種は、上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。

【9】「完了」ボタンを押すと、後退後の面積が表示されます。「OK」ボタンを押すとJw_cadの画面に壁面後退線が出力されます。

 注意:連続後退を行う場合、後退後の面積は表示されません。

 <「割合で後退」を選択した場合>

【8】描画設定フォームが立ち上がるので、後退率を%単位で入力します。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9及びSXF色の101~356まで)と線種番号(1から9まで)、文字種(1から10まで)を入力します。
 次に、後退寸法を記載する場合は、「後退寸法を記載」チェックボックスにチェックを入れます。

 注意:後退率は0より大きい90以下の数字を入力して下さい。

 補足:線(色)番号、線種番号及び文字種は、上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。

JG_壁面後退線 割合で後退した場合の後退距離の表示

【9】「完了」ボタンを押すと、後退前の面積と、後退後の面積が目標値とが実行値で表示され、続いて、後退距離が表示されます。「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に壁面後退線と後退距離が出力されます。

 注意:後退後の面積が目標値と実行値で異なるのは、目標値は後退前の面積から計算で求めたものであるのに対し、実行値は後退ピッチ10mmで計算した近似値であるためです。

この「JG_壁面後退線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。

円の軌跡が描く近隣範囲図

JG_近隣範囲図 実行画面

近隣範囲図というのは、建物高さ(1Hまたは2Hなど)に応じて近隣説明の範囲を境界線として描画したものですが、この境界線は単なるオフセットラインではなく、基準線から一定の距離外側にある点の集合です。多くの場合丸みを帯びた領域となり、事前には想像しづらい形となって現れます。

「JG_近隣範囲図」は、近隣範囲となる境界線を描画するJw_CADの外部変形です。敷地境界線または建物外壁ラインなどの基準線から一定の距離外側にある境界線(線分または円弧)を自動的に描画します。バージョン2.0からは領域内を任意色で塗り潰すことが可能になりました。

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近隣範囲の境界線は建物やに沿って1H又は2Hの直径の円を転がした軌跡になります。

直径1Hの円の軌跡

近隣範囲の描画が日影測定線のそれと様相を異にするのは、円の直径が相対的に大きくなると、敷地境界線や建物外周部の凹部分を細かく辿ることができず、結果的に描画される近隣範囲図(線)が泡袋のように円弧が主体の形態になることです。そしてこれは、円の直径(1Hや2H)が大きくなればなるほど顕著になります。

JG_近隣範囲図 円の直径が大きくなると軌跡が正円に近づいていく

次の図のように、敷地の起伏が極端に大きい場合でもある程度距離が長くなると、ほとんどの角が取れて円に近づいていきます。

JG_近隣範囲図 距離が長くなる(円が大きくなる)と形状が引き継がれない

操作方法は、以下の通りです(操作方法はJG_日影測定線、JG_敷地延焼線どほぼ同じです)。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_近隣範囲図フォルダ内の近隣範囲図.BATをクリックします。

【4】敷地境界線または建物外周を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【5】敷地境界線入力フォームに選択した図形が表示されるので、敷地境界線または建物外壁ラインを時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。(反時計回りで入力するとエラーとなるので、その際は、「取消」ボタンを押し再度入力します。)直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。  

【6】敷地形状確認のメッセージが現れるので、「確認」ボタンを押します。形状が異なる場合は「戻る」を押します。

JG_近隣範囲図 描画設定フォーム

【7】描画設定入力フォームが立ち上がるので、距離をm単位で入力します。この離隔距離を記載する場合はチェックボックスにチェックを入れます。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。領域を指定色で塗りつぶす場合はチェックボックスにチェックを入れます。

JG_近隣範囲図 色の設定(カラーダイアログ)

追記:「領域を指定色で塗りつぶす」にチェック入れた場合は、描画設定フォームが立ち上がるので、ピクチャーボックスの色を利用するか、「色を取得」ボタンを押し、カラーダイアログから任意に色を取得します。

【8】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に近隣範囲図(ライン)が出力されます。

JG_近隣範囲図 JW_CAD出力(領域の塗りつぶし)

本ツールの一部を抜き出したものですが、多角形の中抜きができる外部変形です。以下よりダウンロードしてご利用ください(本ツールのように円弧を含む領域には使用できません)。

告示緩和を用いた延焼線の作成

2019年の延焼ラインの法改正で、建物が隣地境界線や隣棟間の中心線に正対していない場合には、その傾き度合いに応じて延焼線が緩和されるようになりました。また、これまで無制限にかかっていた高さ方向の延焼も、計算で求めた高さまでが適用範囲となりました。

「JG_延焼線緩和」は、隣棟間の延焼線を自動作成する「JG_建物延焼線」に、法改正による告示緩和機能を追加したもので、緩和後の延焼線や確認申請に使用する算定式を自動的に作成します。バージョン2.0からは高さ方向の緩和計算も自動化されました。

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今回の緩和は、告示1号と告示2号に分かれます。
告示1号:敷地内の建築物相互の外壁間に生じる延焼ラインの緩和

告示2号:隣地境界線、道路中心線に生じる延焼ラインの緩和

本ツールではメニューの「建物間延焼」「隣地等延焼」のうち、「建物間延焼」が告示1号に、「隣地等延焼」が告示2号に対応しています。

JG_延焼線緩和 告示1号(建築物相互間の延焼線)緩和 実行画面

JG_延焼線緩和 告示2号(隣地境界線等に生じる延焼線)緩和 実行画面

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_延焼線緩和」フォルダ内の延焼線緩和.BAT をクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニューから、「建物間延焼」「隣地等延焼」のどちらかを選択します。
     

≪ A 建物間延焼 ≫

JG_延焼線緩和 Jw_cad操作画面

【5】2棟の建物の外壁ラインを全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

 補足:建物の全データを選択しても構いませんが、属性選択から壁芯のみの選択にすると、次のフォームでの入力が容易になります。

Jw_cad 属性選択コマンドによる壁芯のみの選択

【6】「2棟の建物を入力」フォームが立ち上がるので、建物1の外壁ラインの端部を時計回りで順にクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。直前のデータを再現したい場合は、「直前を再現」ボタンを押します。  

【7】同様に建物2を入力します。

JG_延焼線緩和 「2棟の建物を入力」フォーム Bldg2(建物2)を裏面を省略して入力している状態

 注意:図形は自動で閉じるので、最初の点を最後にクリックする必要はありません。ただし4点以上クリックしないとエラーとなります(三角形は入力できません)。明らかに正対しない面については省略して構いません。

JG_延焼線緩和 描画設定フォーム

【8】描画設定入力フォームが立ち上がるので、各注釈の記載設定として、「補助線を記載」、「中心線角度を記載」、「離隔距離を記載」、「緩和計算式を記載」にチェックを入れます。その他、出隅部の形状設定(出隅部を円弧にするか)、描画するレイヤグループの設定、線種及び文字種の記載仕様、告示緩和適用建物の選択(両方も可能)、「形状が複雑な場合に使用するパラメーター」の選択(通常はチェックを入れない)を行い、「完了」ボタンを押します。

 ~ワンポイント~
形状が複雑な場合は、中心線の位置を適切に描画できない場合があります。その場合、建物1と2の割り当てを入れ替えると改善する場合があります。同様に、「形状が複雑な場合に使用するパラメーター」の項目にチェックを入れると描画できる場合があります。
 補足:「補助線を記載」と「中心線角度を記載」及び「離隔距離を記載」にチェックを入れなかった場合でも、告示緩和適用建物の選択し「緩和計算式を記載」にチェックを行った場合には、緩和計算に必要な補助線と中心線角度が記載されます。

【9】告示緩和適用建物の選択で両方の建物を選択した場合、高さ方向の緩和フォームが立ち上がるので、高さ方向の緩和を行う建物を選択します。高さ緩和を行わない場合は「高さの緩和を行わない」にチェックを入れる。設定後OKボタンを押します。

JG_延焼線緩和 高さ方向の緩和設定フォーム

【8】で告示緩和適用建物の選択を行わなかった場合は、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

【10】【9】で高さ方向の緩和を行う建物を選択した場合、又は【8】の告示緩和適用建物の選択で片方の建物を選択した場合は、他の建物高さ設定フォームが立ち上がるので、他の建物高さを入力します。高さ緩和を行わない場合は、「高さの緩和を行わない」にチェックを入れます。設定後OKボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

 参考:【8】で注釈の記載設定で「緩和計算式の記載」にチェックを入れた場合は、中心線と外壁面がなす角度のうち最小となる位置に計算式が記載されます。また、高さ方向の緩和計算に使用する最小距離(S)も自動的に描画されます。

 

≪ B 隣地等延焼 ≫

【5】1棟の建物の外壁ラインと隣地境界線等を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【6】「1棟の建物と隣地境界線を入力」フォームが立ち上がるので、最初に、建物1の外壁ラインの端部を時計回りで順にクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。直前のデータを再現したい場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

 注意:図形は自動で閉じるので、最初の点を最後にクリックする必要はありません。ただし4点以上クリックしないとエラーとなります(三角形は入力できません)。建物の裏側もできる限り入力して下さい。
【7】同様に、隣地境界線を時計回りでクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。

 注意:境界線の場合は、最初の点と最後の点を重ねることができます。また、二点以上で入力できます(一つの線分から入力できます)。

【8】描画設定入力フォームが立ち上がるので、各注釈の記載設定として、「離隔距離を記載」、「緩和計算式を記載」にチェックを入れます。その他、描画レイヤグループの設定、線種及び文字種の記載仕様、告示緩和適用(デフォルトではオンになっている)の選択を行います。

【9】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

 参考:注釈の「緩和計算式の記載」にチェックを入れた場合は、中心線と外壁面がなす角度のうち最小となる位置に計算式が記載されます。

この「JG_延焼線緩和 」の機能について深掘りしたい方は次の中心線に関わるスレッドと告示内容に関わるスレッドもご覧ください。

敷地と道路形状から延焼ラインを作図

配置図を作成する際、敷地や道路関連の情報を入力していて、これらに付随する記載事項の多さにはいつも辟易します。境界線の名称、境界点及び境界点間の距離、道路中心線及びその名称、道路幅員、敷地面積、日影測定線及びその名称と境界線からの距離、延焼線及びその名称と境界線からの距離などです。手入力していくと小一時間かかってしまいます。しかしこれらは、敷地形状と反対側の道路境界線とその関係性から全て派生する注釈ばかりです。

「JG_敷地延焼線」は、敷地と道路形状から敷地の延焼ラインを作成するJw_CADの外部変形です。敷地境界線と道路の反対側の境界線を入力することで延焼の恐れのある部分と、関連する注釈を自動的に描画します。

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JG_敷地延焼線 実行画面

2019年の法改正で延焼範囲を緩和できるようになりましたが、本ツールは、従来どおり敷地と道路条件のみから延焼ラインを作成します。告示緩和を利用する際は「JG_延焼線緩和」をご使用ください。念のために言いますと、延焼範囲の緩和は建物の配置が決定した後でなければ確定しません。計画前の与条件としては初期設定できないので、いったんは従来の延焼線を入れて配置検討を行うことになります。

操作方法は、以下の通りです(操作方法は「JG_日影測定線」とほぼ同じです)。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_延焼線緩和フォルダ内の延焼線緩和.BATをクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニューから、「敷地延焼線」「注釈記載」のどちらかを選択します。

JG_敷地延焼線 Jw_CAD初期画面(図面を全て選択)

JG_敷地延焼線 チュートリアル ~操作の流れ~


    
 ≪ A 敷地延焼線 ≫

【5】敷地境界線と道路を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【6】敷地境界線入力フォームに選択した敷地地境界線と道路が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

 補足:閉じた敷地境界線を入力した場合は、「閉じた領域が見つかりました(省略)」のメッセージが表示されるので、確認し「入力(次へ)」ボタンを押します(境界点の入力は省略できます)。変更する際は、「取消」ボタンを押し、このフォームで境界点をクリックして入力し、「入力(次へ)」ボタンを押します。

JG_敷地延焼線 敷地境界点の入力(閉じた敷地境界線を入力した場合は省略できます)

 

【7】「境界種別を選択します(以下省略)」というメッセージが現れ、境界種別入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから境界線番号を選択(複数選択可)し、リスト下の境界種別「道路境界線」、「隅切」、「隣地境界線」の3つから1つを選択し「決定」ボタンを押します。未入力の場合は隣地境界線となるので、隣地境界線の入力は省略できます。変更する場合は、リストを選択し、変更する境界種別を選び、「決定」ボタンを押します。道路と隅切を全て入力した際は「次へ」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_敷地延焼線 境界種別の入力

【8】「リストから道路境界線を選択し(以下省略)」というメッセージが現れ、反対側の道路境界線入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから該当する道路境界線番号を選択し、反対側の敷地境界線を時計回りで2点クリックし「入力」ボタンを押します。入力するとライン上に境界線番号が表示されます。異なった番号が入った場合は「削除」ボタンを押し再度入力します。また、【7】で隣地境界線を選択した場合でもこのフォームで道路境界線に変更できます。全ての道路境界線の入力が終了した際は「入力完了」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_敷地延焼線 反対側の道路境界線の入力

 捕捉:行き止まり道路が敷地に対し直角になる場合は、道路幅員と同じ距離の位置を道路境界線とみなして入力して下さい(事前にJw_cadでラインを作成する必要があります)。また、その道路が敷地に入り込む際に敷地の一辺が反対側の道路境界線となることがありますが、その場合でも入力が必要です。 

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。道路情報の記載設定から、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「遠隔距離を記載」、を行うか選択します。次に、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。次に、隣地境界線と道路中心線の結合方法を「隣地境界線を延長して結合する」か、「道路に直角なラインを介して結合する」か選択します。 

JG_敷地延焼線 延焼線描画設定

【10】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線その他が出力されます。

JG_敷地延焼線 Jw_CADへの出力結果

 ≪ B 各種注釈 ≫

【5】~【8】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。道路情報の記載設定から、「境界線延長を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「敷地面積を記載」、「敷地境界点を記載」を行うか選択します。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。

【10】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に各種注釈が出力されます。

 補足: ≪ A ≫ と ≪ B ≫ の行程は共に同じ敷地情報を使用します。どちらかで入力したデータは本ソフト内に記録されるので、「直前を再現」ボタンを使用することで、二度入力する手間を省くことが出来ます。また、【8】の入力の最後に「Excel書出し」ボタンを使用すると、任意のエクセルシートにデータを保存することができ、他の外部変形ソフト(「JG_測定線作成」「JG_近隣範囲図」「JG_壁面線後退」「JG_斜線等高線(開発中)」)に使用できます。これらのソフトは敷地や道路の位置データを相互に利活用することができ、それぞれのツールに付随しているEXCEL書き出し機能を使用することで、一度入力したデータを再利用できます。

これらのツールをメニュー化してひとつのパッケージにし「Jw作図」という外部変形ソフトにまとめました。敷地・道路データをソフト内に記憶させることができるので、Excelに書き出す手間が省け操作性が向上します。ご希望の方は問い合せ先までご連絡ください。

この「JG_敷地延焼線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。

Wordの文章と表をJw_cadへ変換出力

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

「JG_Word文変換」は、ワードで作成した文章や表をJw_CADの文字列や線データに変換して読み込む外部変形です。ワード上で見ている状態を保ったままJw_CADに出力できるのが特徴です。また、指定した用紙内にレイアウトする機能が備わっています。

JG_Word文変換 変換前のワードデータ

                    

JG_Word文変換 実行画面(Jw_CADデータ)

フォント、文字の縦・横サイズ、文字の間隔、文字の色、行間が設定できるほか、Jw_CADでの編集が容易に行えるように、文字の割り付け位置(下部)に補助線(グリッド線)を引くことができます。

JG_Word文変換 補助線機能

JG_Word文変換 表示タブの設定

読み込みの対象は開いているワードファイルなので、Jw_cadのコマンド操作の前に、ワードを起動して読み込むファイルを開いておく必要があります。

Wordのバージョンによっては、表示設定が「文章の編集」(デフォルト設定)になっていると全てのページが読み込まれない場合があります。「表示」メニューで「印刷レイアウト」から「閲覧モード」に切り替え、「表示」タブの「レイアウト」から「用紙レイアウト」を選択した上で本ツールをご使用ください。

JG_Word文変換 表示タブから「用紙レイアウト」を選択

表の書式設定の再現については、以下を参照して下さい。

番号書式設定可否備考
<A.フォント>
A-1全角と半角の区別
A-2特殊文字(太字・斜体・下線文字)
A-3字体JWのデフォルト値
A-4文字サイズ自由に再設定可能
A-5文字色自由に再設定可能
<B.罫線>
B-1縦・横
B-2線の色JWのデフォルト値
B-3線の太さJWのデフォルト値
B-4線種JWのデフォルト値
<C.配置>
C-1文字の横位置全て左寄せ
C-2文字の縦位置
C-3インデント(字下げ)スペースを再現
C-4縦書き
C-5文字制御(セルの結合)
JG_Word文変換 表の書式設定 再現可否一覧

表の幅は1ポイント=0.35mmに換算して再現します(本ツールの変換設定で微調整することも可能です)。縮尺が1/1のレイヤグループに読み込んだ場合には、概ね同サイズの出力結果が得られます。

行の先頭の字下げについては、スペース(空欄)が入っている場合のみ有効です。インデント機能(文字下げ機能)は再現できません。ワードのオートコレクションの設定を確認し、「スペースをインデントに変更しない」設定にし、さらに表示オプションでスペースに「□」を表示する設定にすると入力しやすくなります。
見出しなどのスタイル設定(アウトライン設定)を使用している場合は、ページごとに読み込む必要があります。また、折り畳み機能を使用している場合はエラーになるので注意が必要です。
ヘッダー及びフッターを設定している場合は、意図に関わらずJw_CADに取り込まれます。取り込みたくない場合は削除してください。また、表がヘッダー及びフッターをまたがる場合は表が適切に読み込めない場合があるので注意して下さい(細かい注意点をこの

スレッドの末尾に記載していますので、問題が発生した際はそちらをご確認ください)。
「閲覧モード」の場合にコメント欄を表示しているとコメント情報も合わせて読み込まれます。意図しない場合は、「校閲」メニューから「コメントの表示」をオフにして下さい。
表中の文字位置は、縦方向については再現できます。横方向については、全て左合わせになるので文字の先頭にスペース(字下げとは異なる)を入れて調整して下さい。

レイアウトを設定しない場合はJw_CADのコマンドと同様に下方向に連続改行を行いますが、レイアウトを設定すると流し込み機能(紙面の下端で折り返し位置を右側にずらして再度上端から読み込む機能)を利用できます。本ツールでは、折り返しを2列と4列から選択できます。また、文字列が1レイアウト(1ページ)に納まらない場合でも、次ページ以降に残りの文字列を連続して流し込むことができます。

JG_Word文変換 4列流し込み(下部に一列の図面タイトル枠)

レイアウトを設定すると、流し込み機能の他に、図面枠内に文字列を適切にレイアウトすることができます。用紙サイズと上下左右の余白が設定できるほか、図面タイトル枠を用紙下部に帯状に設けるものと、右下一画に設けるものの二タイプから選択できます。

JG_Word文変換 4列流し込み(右下一画の図面タイトル枠)

レイアウト機能を使用すると、仕様書などJw_CADで最終的に仕上げたいものをワードで作成することができます。ワードで作成すると、行の追加や削除を行った際に段組みが自動で調整されるので、文章量の多い特記仕様書などの編集が容易です。

また検索や置換、文章校正、コメントの付記などワード特有の機能が利用できるほか、コメント機能を利用して編集履歴を残したり、WEBページへリンクをはることができます。

Wordのコメント機能の利用例(JIS記号等にコメント付記)

とくに特記仕様書などは「A種」「B種」といったJIS、JASの記号が多く用いられるので、コメントで記号の意味を付記したり、協会や関係団体のWEBページにリンクをはっておくことで、そのつど検索して調べる手間を省くことができます。

ワードで管理された特記仕様書
JG_Word文変換 ワードから読み込んだ特記仕様書1
JG_Word文変換 ワードから読み込んだ特記仕様書2

ワードによる特記仕様書のサンプルを用意しました。

この特記仕様書を本ツールでJw_CADに読み込む際には、以下の設定値を使用して下さい。

①変換設定

【文字設定】

・文字幅:4mm

・文字高さ:4mm

・文字間隔:0mm

・文字の色:任意

【行間隔】 ・7mm 「レイアウトに合わせ調整」チェックボックスにチェックを入れる。

【レイアウト】 ・行う

【補助線】 ・記入する

【表の幅調整】 1:1.1

②レイアウト設定

【余白設定】 ・デフォルト値

【描画領域】 ・デフォルト値(A1サイズ)

【タイトル枠の高さ】 任意

【列数】 ・4列

【タイトル枠形状】 任意

注意:本ツールを使用する際は、コメント欄を非表示にするか、表示を「閲覧モード」に切り替えて下さい。コメント欄を表示したままにすると、コメント情報も含めてJw_CADに取り込まれます。

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】ワードを起動し読み込むファイルを開きます。

【3】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【4】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_Word文変換」フォルダ内のWord文変換.BAT をクリックします。

JG_Word文変換 JwCADトップ下メニュー

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「新規読込」と「ページ選択」のメニューが表示されるので、最初は「新規読込」を選択します。

 補足:「ページ選択」は、レイアウト機能を使用する場合でページが2頁以上となる際に使用します。「新規読込」では全てのワードデータを一度に読み込み、ソフト内に保存するため、大量の表がある場合は読み込みに時間を要します。「ページ選択」を使用することで、2頁以降は時間をかけずに読み込むことができます。

 <新規読込>

JG_Word文変換 JwCAD「◎配置基準点(文の先頭)指示」図枠を

【6】Jw_cadのトップメニュー下に、◎配置基準点(文の先頭)指示と表示されるので、点(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)をクリックする。

JG_Word文変換 変換設定フォーム

【7】変換設定フォームが立ち上がるので、文字設定(文字幅、文字高さ、文字間隔、文字の色)を入力し、レイアウトを行う場合、補助線を記入する場合は各チェックボックスにチェックを入れます。次に、行間隔を設定します。レイアウトを行う場合で、行間隔を微調整してレイアウトに収める場合は、「レイアウトに合わせ調整」チェックボックスに合わせてチェックを入れます。次に、表の幅調整の掛け率を入力します。Jw_cadの現在設定を使用する際は「JwCADの現在の設定で初期化」ボタンを押します。

 補足1:文字幅と文字高さに0を入力すると現在設定が採用されます。文字の色にはJw_cadの色番号(1から9及びSXF色の101~356まで)を入力します。上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。

Jw_cad フォント選択


 補足2:フォントはワードの設定ではなく、Jw_cadの現在設定が優先します。また表の罫線の線(色)番号も現在設定が採用されます。表の幅調整の掛け率は、主にレイアウト機能を利用する際などで、表の幅を微調整したい場合に1以外の数字(0.8~1.2の間が適当です)を入力します。 

JG_Word文変換 表の幅調整1 (掛け率:0.9)
JG_Word文変換 表の幅調整2 (掛け率:1.1)

 注意:「レイアウトに合わせ調整」チェックボックスに入れた場合は、指定の行間隔に従うものの、全体レイアウトに合うように自動的に微調整されます。「レイアウトに合わせ調整」チェックボックスにチェックを入れなかった場合は、指定の行間隔どおりにレイアウトされます。そのため、最下行が図面下の余白にはみ出す場合があります。

【8】レイアウトを「行わない」にチェックを入れた場合は、Jw_cadに変換した文章が読み込まれます。レイアウトを「行う」にチェックを入れた場合は、レイアウト設定フォームが立ち上がるので、余白設定(上、下、左、右)、描画領域(紙面サイズ)(縦、横)、タイトル枠の高さ、列数(2列又は4列)、タイトル枠の形状(下部一列又は右下一画)を設定します。

JG_Word文変換 レイアウト設定フォーム

 補足:初期値では、余白上:行間隔、余白下:行間隔、余白左:10.8mm、余白右:10.8mm、描画領域(横)841mm(A1サイズ)、描画領域(縦)594mm(A1サイズ)、タイトル枠の高さ:行間隔の7倍、列数:4列、タイトル枠の形状:右下一画に設定されています。

JG_Word文変換 出力頁選択フォーム(A図)

【9】「OK」ボタンを押すと、出力頁選択フォームが立ち上がるので、リストから出力するレイアウト(番号)を選択して「OK」ボタンを押します。Jw_cadに変換した文章がレイアウトされて読み込まれます。
 注意:【8】で設定した図面枠に全ての文章が収まる場合は、リストに表示されるのは、一つのレイアウト(レイアウト1)のみです。文章が収まらず複数頁にまたがる場合にのみ複数のレイアウト(番号)がリストアップされます。
 補足:2ページ目以降は、Jw_cadの最初の操作画面で「ページ選択」を使用すると素早く描出できます。

 <ページ選択>

【6】出力頁選択フォーム(A図)が立ち上がるので、リストから出力するレイアウト(番号)を選択して「OK」ボタンを押します。Jw_cadに変換した文章がレイアウトされて読み込まれます。

~表を読み込む場合の注意事項~

・(重要)表のプロパティで、「文字列の折り返し」と「各ページでタイトル行を表示する」のチェックは外してください。
・ヘッダーフッターを表がまたがる場合は、ヘッダーフッターを削除してください。(できれば「⏎」の表示ごと削除して下さい。表は描出できますが、エラーメッセージが表示されます。)「⏎」の削除はこの部分を選択し「Del」を押すと削除できます。その際、セクション区切りを設定していると削除できない場合がありますので、セクション区切りも同様に削除してください(区切りの先頭で「Del」を押すと削除できます)。
・セルの結合そのものは表現できますが、横列に結合と非結合が繰り返される場合(結合、非結合の後にさらに結合が並ぶ場合)はエラーになります。その際は、結合、非結合のあとの結合を解除して下さい。

ExcelからJw_cadへの変換出力

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

「JG_Excel表変換」は、エクセルで作成した表をJw_CADデータに変換して読み込む外部変形です。エクセルファイルを開かずに読み込める点と、文字の色指定や文字の間隔、縦横比率を設定できる点、また線の太さに合わせて線(色)番号を指定でき、線種を再現できる点が特徴です。バージョン1.5以降は、文字位置をエクセルの表示通りに再現できるようになりました。

JG_Excel表変換 変換前のエクセルデータ

                                  

JG_Excel表変換 実行画面(Jw_CADデータ)

EXCELの書式設定の再現については、以下を参照して下さい。

番号書式設定可否備考
<A.フォント>
A-1全角と半角の区別
A-2特殊文字(太字・斜体・下線文字)縦横比は設定可
A-3字体JWのデフォルト値
A-4文字サイズ
A-5文字色任意の共通色
<B.罫線>
B-1縦・横・斜線
B-2線の色線の太さ別対応
B-3線の太さ4段階まで
B-4線種4種類まで
<C.表示形式>
C-1表示形式セル表示を再現
<D.配置>
D-1文字の横位置
D-2文字の縦位置
D-3インデント(字下げ)
D-4縦書き
D-5文字制御(セルの結合)
D-6文字制御(折り返し・縮小表示)
<E.塗りつぶし>
E-1セルの背景色
JG_Excel表変換 エクセル書式設定 再現可否一覧

文字サイズは1ポイント=0.35mmで換算して再現します。縮尺が1/1のレイヤグループに読み込んだ場合、出力後は概ね同サイズになります。

線の太さは、エクセルの標準線、細線、中太線、太線の4種類を再現します。ダブルラインは太線として扱います。標準線はJw_CADの現在の設定が採用されます。残りの細線、中太線、太線については、線種設定フォームで任意に選択できます。

線種は、Jw_CADの9種類の線種(実線、点瀬、一点鎖線、二点鎖線)の中から近いものが自動で選択されます。

エクセルが起動していなくても読み込める半面読み込み範囲をそのつど記載する必要がありますが、バージョン1.5以降は、シート名に合わせて読み込み範囲を記録することができるようになりました。この機能を用いることで、書式が一定の仕様書などをEXCELで作成しておき、必要なときにJw_CADに変換して出力することができます。

JG_Excel表変換 エクセルで作成した仕上表

JG_Excel表変換 エクセルで作成した仕上表をJw_CADに変換

計画概要書や仕上表などは編集やデータの再利用がしやすいエクセルで作成するのが効率的だと思いますが、図面枠をエクセルに貼り付けると他の図面と揃わなくなってしまい不便さを感じている方も多いのではないかと思います。この点については、Jw_CADの図面枠に納まるフォーマットをエクセル側であらかじめ作成しておき、本ツールでJw_CADに変換して図枠内に配置することで解決します。また、仕上表などのようにデータ行が増減する仕様書は、エクセルの「改ページプレビュー」機能を用いて必要な図面枚数を確認しながら作業することができます。

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_Excel表変換」フォルダ内のExcel表変換.BAT をクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、◎配置基準点(表の左上)指示と表示されるので、点をクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

JG_Excel表変換 ファイル選択


【5】ファイル選択メッセージが立ち上がり「始めにExcelブックを選択します。」と表示されるので、「OK」ボタンを押します。

【6】ファイル選択ダイアロボックスが立ち上がるので、エクセルファイルのブック名を入力するか、ディレクトリーから選択し「開く」を押します。

 注意:ブックが開いている状態でもこの操作は必要です。

JG_Excel表変換 表の選択フォーム

【7】表のファイル選択フォームが立ち上がるので、シート名と、表の範囲を示す左上のセルと右下のセルを記入します。記入した範囲を記録する場合は、「範囲記録」ボタンを押します。一方、記録した範囲を読み込む場合は「範囲読込」ボタンを押します。記入が完了した際は「入力」ボタンを押します。

 注意:範囲の記録データはシート名に紐づいています。記録する際と読込む際にはシート名の入力が必須です。

 参考:セル名は、例えば「A1」のようにアルファベットと数字の組合せで入力します。大きめの範囲を入力しても構いませんが、変換速度は範囲のセル数に比例します。 

JG_Excel表変換 文字設定

【8】文字設定フォームが立ち上がるので、文字色と、文字の縦横比および文字の間隔を入力します。

 補足:文字色は標準色の1~9又はSXF色の101~356(SXF色の番号に100をプラスした数字)を入力します。上記以外の数字を入力すると、現在の設定で描画します。縦横比は、縦を基準とした横の倍率を入力します。例えば、縦が1に対して横が1.2の場合は「1.2」を、縦が1に対して横が0.8の場合は「0.8」を入力します。また文字の間隔は、大きくしすぎるとセル内に納まらなくなるので注意が必要です。

JG_Excel表変換 線幅変換フォーム

【9】選択範囲の罫線に標準線以外(細線、中太線、太線)がある場合は、線種設定フォームが立ち上がります。標準線はJw_cadの「現在の線(色)番号」となりますが、細線、中太線、太線の3種類は、この線種設定フォームでJw_cadの線(色)番号を任意に割り当てることができます。(文字と同様にSXF色が利用できます。)

【10】「入力」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に変換された表が出力されます。

Excelを使わない面積表の作成

JG_床面積表 実行画面

Jw_CADやAutoCADで面積表を作成する際に、Excelで作成したものをCADに貼り付けたり変換したりするケースが多いと思いますが、末尾の数字が合計で微妙に異なっていることを指摘されたというご経験はありませんか? Excelでは、セルの書式設定で小数点以下を端数調整して表示することができるものの、合計演算の「SUM」という関数がセルに格納されている数値そのものを演算するために、途中の合計値と最終の合計値で末尾の数字が1単位揃わないことが起こります。しかし、Excelでこの問題を解決しようとすると複雑な関数を組まなければならず容易ではありません。

「JG_床面積表」(旧名称・JG_室別面積)は、主として室面積や床面積の求積図・求積表を自動的に作成するJw_CADの外部変形です。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

求積に使用する数字は小数点以下0~6桁の間で選択でき、計算結果はその桁数内に納まるように端数調整されます。端数調整は、四捨五入と切り上げ、切り捨ての3種類から選択することができます。合計は、Excelの関数とは異なり端数処理後の数字を積み上げるので、手計算で算出した場合と同じ計算結果が得られます。

JG_床面積表 階別面積表と集計表(延床面積表)

バージョン2.0から、算出した面積表の合計をさらに集計し、その集計表を作成することができるようになりました。この機能を利用すると、階別面積表を集計して延床面積表を作成することができます。

集計の段階で端数調整を行った場合は、集計対象の合計値の数値を自動的に修正できます。たとえば床面積の算出においては、集計前までは小数点第6位まで算出し、集計で第2位に端数処理することが多いと思いますが、その場合には、切り捨てる小数点第3位以下に取り消し(二重)線を引き、切り上げの場合には、小数点第2位に斜め線を引いた上で近傍に切り上げ後の数値を記入します。

JG_床面積表 集計機能による端数処理(少数点第3位を切上げ処理した場合)

本ツールで計算根拠を記載できる形状は三角形と長方形及び台形に限られます(他の形状でも面積は算出できますが、計算式を記載できません。なお円弧も計算できません)。部屋の形状が不整形な場合や入り組んでいる場合は、あらかじめ三角形や長方形、台形に分割してツールを使用して下さい。面積の合算は、累計機能を用いることで自動的に行えます。

JG_床面積表 室を長方形と三角形に分割した求積(A図)
JG_床面積表 室を長方形と台形に分割した求積(B図)

A図は、不整形な部屋を長方形と三角形に分割した場合で、B図は、長方形と台形に分割した場合です。(ただし台形は自動的に二つの三角形に分割され、求積図(表)への面積の記載は、二つの三角形の面積の合計として記載されます。)

台形を用いて図形数を少なくした方(上図ではB図)が誤差を少なくできますが、集計表は台形を用いない方(A図)が簡潔になります。

JG_床面積表 室面積算定 実行画面(C図)

C図は、本ツールで部屋ごとの求積図と求積表を作成したもので、D図は床面積の求積図と求積表を作成したものです。

JG_床面積表 床面積算定 実行画面(D図)

また、本ツールには領域を減算する機能があります。この機能を使って全領域(床面積の合計)から一部の領域(中庭や吹抜け等)を減算することができます。

JG_床面積表 減算を用いた床面積算定 実行画面(E図)

補足機能として、求積表を省略したり、畳(帖)数を記載する機能があります。

(求積と畳(帖)数及び寸法記載の機能は三角形と長方形以外の多角形でも記載できます。)

JG_床面積表 帖数の記載

また、出来上がった求積表はEXCELに書き出すことができます。

JG_床面積表 EXCELに書き出した求積表

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

 ≪面積表を作成する場合≫

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_床面積表」フォルダ内の床面積表.BATをクリックします。

【4】

Jw_cadのトップメニュー下に、「◎範囲を時計回りで読み取り」と表示されるので、部屋など求積対象領域の頂点を順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック(R)で読取点)し、左上の「点指示終了」ボタンを押します。

JG_床面積表 求積範囲読み取り

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎表基準点指示(累積時は任意点又はリターンキー)」と表示されるので、求積表を配置する基準点(表の左上)となる任意の点をクリックします。

JG_床面積表 求積表配置点入力

【6】各種設定フォームが立ち上がるので、①表示内容(寸法記入、外形記入、たすき掛け、帖数記入、名称記入)の各チェックボックスに任意にチェックを入れ、必要であれば名称と番号の初期値を入力します。次に②小数点以下の桁数に0~6の数字を入力し、③使用する文字種に1~10の数字を入力します。次に、負の領域の場合は「負の値」にチェックを入れます。面積を累計する場合((Excelに出力する場合を含む)は、「面積累計」にチェックを入れます(累計中は「累計中」と表示されます)。端数処理を行う場合は、「端数処理」にチェックを入れます。求積表を記載しない場合は、「求積表作成」のチェックを外します。
 累積を取り止め初期入力にするには、右下の「累積消去」ボタンを押します。また、Jw_cadの入力からやり直す場合は、「キャンセル」ボタンを押します。

JG_床面積表 各種設定フォーム

 補足1:エリアが複数の長方形や三角形で構成される場合は、「面積の累計を記録する」にチェックを入れて下さい。

 補足2:文字種は1~10以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。一方、線色と線種はJw_cadの現在設定で描画されます。(台形の三角形分割線と、三角形の垂線は規定値で点線2となります。)

 補足3:「端数処理」にチェックを入れなかった場合は全て四捨五入となります。

 補足4:計算式については、小数点以下の桁数は3桁までになります。

 注意:計算式を記載できるのは、長方形と三角形及び台形のみです。その他の多角形を求積する際は、別ソフトの「JG_三斜求積」を使用して下さい。表の規格は同一です。

 重要:キャンセルした際に、累積を初期化(0㎡とすること)するか確認のメッセージが表示されます。初期化しないを選択をすると、直前に入力したデータは無効になりますが、累積は継続されます。初期化するを選択すると、全て最初からの入力になります。
 Jw_cadの外部変形コマンドを中断し再開する場合でも累積は継続しています。累積ではなく初期段階に戻すには、このフォームで「累積消去」を一度押します。そうすることで初期入力と同じ状況になります。

【7】「決定」ボタンを押すとJw_cadの画面に求積図及び求積表が描画されます。

JG_床面積表 端数調整選択フォーム

【7B】【6】の各種設定で「端数処理」にチェックを入れた場合は、端数調整方法を選択フォームが立ち上がるので、「四捨五入」「切り上げ」「切り捨て」の3通りからひとつを選択します。「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に求積図及び求積表が描画されます。

 <面積を累計(Excelに出力)する場合>

【A】【6】各種設定フォームで「面積累計」(旧バージョンでは「面積の累計を記録する」)チェックボックスにチェックを入れます。

JG_床面積表 累積確認フォーム

【B】累積確認フォームが立ち上がり累積面積が表示されます。続けて一画を選択する場合は、「面積入力を続ける」ボタンを押し、【4】~【7】の作業を繰り返します。(2回目以降の配置基準点の入力は不要なので、任意の点をクリックするかリターンキーを押して作業をスキップします(求積表は直前の表の下に連続して追加されます)。最後の入力が完了した際は、「終了する」ボタンを押します(面積の累計は初期化されます)。Excelに出力する際は、「結果をExcelに出力」ボタンを押します(この時点でJw_cadに求積図及び求積表が描画される準備が整っています)。

JG_床面積表 累積入力(求積表の連結)
JG_床面積表 累積終了

 補足:Excelに出力されるのは、番号と算定根拠となる寸法(単位:m)、計算式、番号ごとのエリア面積(単位:m2)と累積した合計面積(部屋の計算であれば室面積、フロアの計算であれば床面積など)です。また、寸法と計算式が記載されるのは長方形と三角形及び台形のみで、その他の多角形の場合は空欄となります。(多角形の場合は、別ソフトの「JG_三斜求積」を使用して下さい。)

 注意:底辺と高さの値については、端数調整前の数値(寸法)が入力されます。

<「Excel出力」ボタンを押した場合>

【C】累積初期化確認フォームが立ち上がるので、出力後に初期化する場合は「はい」を、初期化しない場合は「いいえ」を押します。

 重要:途中に累積作業をキャンセルし作業を再開した場合に、キャンセル前の累積値が残っている場合があります。この場合は、【6】のプロセスで右下の「累積消去」ボタンを押し、累積値を初期化(0㎡とすること)して下さい。

【D】Excel出力フォームが立ち上がるので、①「新規ファイルを作成」するか②「既存ファイルを上書き」するかを選択します。

 注意:Excelをバックグラウンドで立ち上げ書き込みを行うため初回は時間を要します。

 補足:Excelに出力されるのは番号と、算定根拠となる寸法(単位:m)、計算式、番号ごとのエリア面積(単位:m2)と累積した合計面積(部屋の計算であれば室面積、フロアの計算であれば床面積など)です。また、寸法が記載されるのは長方形と三角形及び台形のみで、その他の多角形の場合は空欄となります。(多角形の場合は、別ソフトの「JG_三斜求積」を使用して下さい。)

 ≪ ① 新規ファイルを作成 ≫

【ア】Excelへの出力が完了すると、「書き出しが完了しました。」のメッセージが表示され、続けて「名前を付けて保存」のダイアロボックスが立ち上がるので、ファイル名を記入して保存します。

 ≪ ② 既存ファイルを上書き ≫

【ア】上書きするファイルを選択する(「開く」)ダイアロボックスが立ち上がるので、ディレクトリーからファイルを選択し、「開く」ボタンを押します。

【イ】書き出し設定フォームが立ち上がるので、シート名(デフォルトでは「求積表」)と先頭セル(デフォルトでは「A1」)を入力し「OK」ボタンを押します。

 注意:入力したシート名がブックに無い場合は、入力名のシートが新たに作成されます。

【ウ】Excelへの出力が完了すると、「書き出しが完了しました。」のメッセージが表示されます。

≪面積を集計する場合(延床面積表を作成する場合)≫

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_床面積表」フォルダ内の集計.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「集計する面積表を全て選択」と表示されるので、面積表を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。次に、「◎集計表の配置基準点を指示」と表示されるので、集計表(延床面積表)を配置する基準点(表の左上)となる任意の点をクリックします。

JG_床面積表 集計表作成 面積表を全て選択

 

 重要:集計できる面積表は、本ソフトで作成した面積表のみです。また、面積表の文字や数値の位置を変更する等の編集を行うと、正しく集計できない場合があります。

【5】各種設定フォームが立ち上がるので、端数処理(「四捨五入」「切り上げ」「切り捨て」の3通りからひとつ)を選択します。次に小数点以下の桁数に0~6の数字を入力します。次に集計表に名称を記入する場合は名称記入のチェックボックスにチェックを入れ、テキストボックスに名称を記載します。

JG_床面積表 集計 各種設定フォーム

【6】「決定」ボタンを押すとJw_cadの画面に集計表が描画され、集計対象の合計値の端数が修正されます。(切り捨てた数値に二重線が引かれ、繰り上がる数値に斜線と繰り上げ後の数値が記載されます。)

JG_床面積表 集計結果

室面積の一括算出

JG_一括面積 実行画面

「JG_一括面積」は、選択した図形内にある閉鎖領域の面積を一括で記載するJw_CADの外部変形です。たとえば単線で描かれた平面図であれば、各室の面積とその合計である床面積を平面図内に記載します。バージョン2.0からは入れ子形状(アイランドのある領域)の面積算出が行えるようになりました。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

次の平面図は、廊下(水色部分)で囲まれた領域内に部屋(ピンク色部分)が5部屋ありますが、このように入れ子形状の領域を一度に算出します。

JG_一括面積 入れ子形状(アイランドのある領域)の面積算出

ラフな通り芯や補助線からも面積算出が可能

通り芯や補助線などの領域を構成する線分が交点で閉じていない場合でも面積算出が可能です。たとえばラフプランの状態でも部屋の面積を算出できます。

JG_一括面積 実行画面2

面積が記載される位置は概ね部屋の中央(正確には領域の重心)になります。部屋が整形な場合は必ず中央に配置されますが、廊下の場合等、領域が不整形な場合は記載位置が中央部から外れることがあるので注意が必要です。

記載仕様として、面積は小数点第6位(四捨五入のみ)まで求められるほか、使用する文字種を設定できます。また、以下の3つのオプションを利用できます。

①面積の上部に室名を追記

②室面積の合計を記載

③面積データをEXCELに書き出し

①はブロックプランの作成を補助する機能で、各々の領域に室名や区画名を記載することができます。室(区画)名は面積の上部に記載されます。

JG_一括面積 室名と面積が入力されたブロックプラン

②は選択した領域面積の合計を記載する機能です。個々の領域が「室」で全体が「フロアプラン」であることを想定し「床面積:〇〇〇㎡」という表現で、全領域の重心位置に記載されます。(床面積から除外する室(区画)を選択することができます。)

JG_一括面積 EXCELに書き出された室名と面積

③は領域の面積のリストとしてEXCELに書き出す機能です。①で室名を入力した場合は、その室名も合わせて出力されます。

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_一括面積」フォルダ内の一括面積.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「算定範囲を一括読み取り」と表示されるので、領域を構成する線分を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

 補足:領域を構成する通り芯や面積芯などを事前にレイヤ分けしておくと便利です。

JG_一括面積 描画設定フォーム

【5】描画設定フォームが立ち上がるので、<記載仕様>の小数点以下の桁数に0~6の数字を入力し、使用する文字種に1~10の数字を入力します。次に室(区画)名を入力する場合はチェックボックスにチェックを入れます。次に単位の「㎡」を「m^u2」で記載する場合はチェックボックスにチェックを入れます(「m^u2」で記載するとJw_cadの表計算コマンドを使用することができます)(バージョン3.0以降)。次に面積をExcelに書き出す場合はチェックボックスにチェックを入れます。

 補足:文字種は1~10以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。また、描画されるレイヤは現在層です。

【6】「OK」ボタンを押すと室(領域)面積の合計が表示されます。再度「OK」ボタンを押すとJw_cadの画面に各室(領域)の面積と室面積の合計(床面積)が記入されます。

JG_一括面積 入れ子状態の確認フォーム

 <入れ子の領域がある場合>

【A】「入れ子状態の確認」フォームが立ち上がるので、包含する青番号の領域と包含される赤番号の領域を確認し「OK」ボタンを押します。

JG_一括面積 合計面積から除外する室(区画)の選択フォーム

 <「合計面積を書き出す」チェックボックスにチェックを入れた場合>

【B】面積除外確認のメッセージが表示されます。「はい」を選択した際は、「合計面積から除外する室(区画)の選択」フォームが立ち上がるので、右上の「面積合算リスト」から除外する番号を選択(複数可)し「面積除外」ボタンを押します。元に戻す場合は、同様に番号を選択(複数可)し「元に戻す」ボタンを押します。最後に「確定」ボタンを押します。

JG_一括面積 室名記入フォーム

 

 <「室(区画)名を入力」チェックボックスにチェックを入れた場合>

【C】室名記入フォームが立ち上がり、番号が記入された平面図(単線プラン)が表示されるので、右上の室リストから番号を選択(複数可)し、室(区画)名テキストボックスに室(区画)名を記入し「入力」ボタンを押します。全ての入力が完了した際は「完了」ボタンを押します。

 補足:室名は何度でも書き換えることができます。

 

 <「面積をExcelに書き出す」チェックボックスにチェックを入れた場合>

【D】ファイル選択フォームが立ち上がるので、①「新規ファイルを作成」するか②「既存ファイルを上書き」するかを選択します。

 ≪ ① 新規ファイルを作成 ≫

【ア】書出し設定フォームが立ち上がるので、シート名と先頭セル(例:「A1」)を入力し、「OK」ボタンを押します。

【イ】Excelへの出力が完了すると、「書き出しが完了しました。」のメッセージが表示され、続けて「名前を付けて保存」のダイアロボックスが立ち上がるので、ファイル名を記入して保存します。

 ≪ ② 既存ファイルを上書き ≫

【ア】上書きするファイルを選択する(「開く」)ダイアロボックスが立ち上がるので、ディレクトリーからファイルを選択し、「開く」ボタンを押します。

【イ】書出し設定フォームが立ち上がるので、シート名と先頭セル(例:「A1」)を入力し「OK」ボタンを押します。

 注意:入力したシート名がブックに無い場合は、入力名のシートが新規に作成されます。

【ウ】Excelへの出力が完了すると、「書き出しが完了しました。」のメッセージが表示されます。

本ツールの一部を抜き出したものですが、線分で構成された様々な図形の面積を一度に算出できる外部変形を用意しました。選択した図形内に領域がある場合に面積(複数の場合は合計面積)を画面に表示します。単体の図形であれば頂点をクリックする必要がなく右クリックのみで選択できるので、作業効率をアップできます。

以下よりダウンロードしてご使用ください(円弧を含むものは算定できません)。