月: 2022年7月

JG_平均天井高

JG_平均天井高

平均天井高さの算定というのは、簡単な計算ですぐに割り出せるものの、いざ根拠となる図を作成しようとすると結構煩わしいものです。このソフトは、平均天井高さ算定の際の算定用平面図や断面図、アイソメ図、算定表などを自動的に作成できるツールです。

平均天井高さ算定用平面図

平面図または天井伏図で任意のポイントに高さを入力すると、算定で必要になる部屋の寸法や高さ情報、断面線が平面図に描画され、算定用断面図とアイソメ図、算定表が順に描画されます。

平均天井高さ算定表

算定された平均天井高さは、断面図に描画されます。

算出された平均天井高さが記載された断面図

断面が切られる位置は自動的に決まります。例えば形の異なるボリュームが二つ並列した場合、異なる天井高さが全て反映される位置に設定されます。

さて、算定表を見ると分かりますが、このソフトでは、室容積を室面積で割って平均天井高さを求めます。

原理的にはどのような空間でもこの方法で算定できますが、複雑な計算を用いると確認申請に提出できないため、入力できる形態に制限をかけています。入力できるのは、

A.平面形が長方形か三角形であること。さらに、

B.立体形状に規則性があること。です。

Aについて補足すると、どのように複雑な平面でも、長方形と三角形に分割できれば算定できます。

JG_平均天井高 ボリュームの分割例

分割の方法は自由ですが、分割された立体の容積が個々に算出できるように分割して下さい。

容積を算定できる規則性を持つ形態とは、1.直方体、2.直方体を一辺に平行な面でカットしたもの、3.一点が高い四角錐、4.一点が低い四角錐、5.対角にある二点の高さが同じで稜線をつくるもの、の5種類です。

底面が長方形の様々な立体

逆に容積を算定できないものは、5の立体のうち対角にある点の高さがいずれか異なるもの(6の立体)、5の上面の稜線が谷となるもの(7の立体)、上面の形態が1~7のどれにもあてはまらないもの(たとえば8の立体)です。

しかし、これら6~8の立体においても、長方形を三角形に分割することで入力できます。底面が三角形で垂直に立ち上がった立体においては、上面がどのような形態でも入力可能です。

底面を三角形に分割した例

このソフトでは、部屋の床のレベルが一部異なる場合にも対応しています。

JG_平均天井高 床高さが異なる場合

床レベルが異なる場合の天井高さの平均の取り方は三通りあります。

①個々の床レベルからの天井高さの平均

②最も高い床面からの天井高さの平均

③最も低い床面からの天井高さの平均

①は、一般的な居室の天井高さの算定に用います(建築基準法の平均天井高さに相当します)。②は、避難安全検証法におけるHroomの算定に用います。

このソフトは、①と②を選択することができます。

① 床の高さが異なる場合の居室の天井高さの算定(A図)

①の居室の天井高さの算定(A図)においては、床の段差が異なっても平均天井高さの値に変化はありません。

② 避難安全検証法におけるHroom(最も高い床面からの平均天井高さ)の算定(B図)

②のHroomの算定においては、床の段差が異なると平均天井高さ(=Hroom)も異なってきます。B図のような場合、床の段差が大きくなると平均天井高さは小さくなります。

次に、ボリュームごとに床の高さを入力できる機能を利用した、折り上げ天井の算定について紹介します。

折り上げ部が片流れになった天井

上図のような折り上げ天井(折り上げ部の屋根形状は先の①~⑤が選択できます)を算定する場合、中央部の高天井部分と周囲の折り下げ部分に分けて算定する方法もありますが、それだとボリューム分けが多くなってしまいます。床高さを設定できる機能を利用して、下のボリュームに上のボリュームを載せるかたちで上のボリューム(折り上げ部)の床レベルを設定します。

折り上げ天井のボリューム入力:(1)の天井高さに床の高さを合わせる
JG_平均天井高 折り上げ天井の場合の算定用アイソメ図(Ver.1.1以降)

するとボリューム同士の接し方が上下であることをソフト側が判断し、折り上げ天井として平均天井高さ算定が行われます。

JG_平均天井高 折り上げ天井の場合の算定用断面図

ソフトの操作方法は、以下の通りです。

【1】ダウンロード後、zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管する。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択する。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_平均天井高」フォルダ内の「平均天井高.BAT」をクリックする。

 注意:フォルダー内には、「平均天井高.BAT」のほかに「連続入力.BAT」もあります。「連続入力.BAT」は、ボリューム入力を中断後再開する際に使用します。

JG_平均天井高 外部変形の選択

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「長方形を入力」と「三角形を入力」のメニューが表示されるので、どちらかを入力する。

JJw_CADトップメニュー下の図形選択メニュー

次に部屋のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)する。長方形の場合は4点、三角形の場合は3点を入力する。

JG_平均天井高 ボリュームの入力方法

補足:ポイントの入力は時計回りを推奨しています。反時計回りでも算定は行えますが、アイソメ図の陰線処理が適切に行えません。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「@算定図(表)配置基準点を指示」と表示されるので、高さ確認用簡易アイソメ図及び断面図、算定表を配置する基準点をクリックする。

 補足:算定用アイソメ図の左上を基準に、その右側に断面図、さらに右側に算定表がレイアウトされます。

 注意:途中でコマンドを再開する際は、[その他]メニュの外部変形コマンド選択から再開して下さい。(初期入力か継続入力かをプログラムが判断できるようにするためです)。

JG_平均天井高 「天井高さ入力」フォームが

【6】「天井高さ入力」フォームが立ち上がるので、右側の①ポイントリストから番号を選択(複数選択可)し、その下のCH入力ボックスに天井高さをmm単位で記載する。4点ないしは3点の記載が完了した際は「入力」ボタンを押す。また床の高さがFL±0でない場合は、②床の高さまたはボリューム下端の高さを入力する。最後に「形状確認了(次へ)」ボタンを押す。 

補足:床の高さは1のみ入力可能です。床の高さが異なるエリアは別のボリュームとして入力します。また、折上天井の場合は下部の天井の高さ(=折上部分のボリューム下端の高さ)を入力します。

JG_平均天井高 アイソメ図による形状確認

【7】「形状確認(アイソメ図)」フォームが立ち上がるので、メニュー欄中央の「左」「右」「上」「下」ボタンを押し形状を確認する。次に、他のボリュームを入力する場合は、「次のボリュームを入力」ボタンを押す。ボリュームが1の場合または全てボリュームの入力が完了している際は、「入力完了」ボタンを押す。

 <「次のボリュームを入力」を選択した場合>

【7b】Jw_cadに戻り、【4】トップメニュー下の「長方形を入力」と「三角形を入力」の選択から再開する。【5】配置基準点の指示は不要。

 補足:この段階でいったん作業を中断することができます。その場合は、メニューから外部変形コマンドを選択後、JG_平均天井高フォルダ内の「連続入力.BAT」をクリックして下さい。

 <「入力完了」を選択した場合>

JG_平均天井高 記載設定フォーム

【8】記載設定フォームが立ち上がるので、高さ確認用図面を選択から、簡易アイソメ図か断面図を選択する。両方選択することも可能。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9まで)と文字種(1から10まで)を入力する。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力する。最も高い床面から算定する場合は、フォーム上側の当該チェックボックスにチェックを入れる。作成した算定表をExcelに出力する場合は、フォーム下側の当該チェックボックスにチェックを入れる。

 補足①:断面図が描画できるのは2ボリュームまでで、共に長方形でありさらに天井形態が特定できる場合に限られます。断面図が描画可能な場合は、ポイントをクリックした平面図(または天井伏図)に断面線が描画されます。

 補足②:文字種及び線(色)番号は、1から10(9)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0からF以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。 

JG_平均天井高 出力された算定図と算定表

【9】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に高さ確認用図面(簡易アイソメ図及び断面図)と算定表が描画される。

 注意:新たに別の天井の平均天井高さを求める際は、いったんコマンドを終了し、[その他]メニュの外部変形コマンド選択から開始してください。(プログラムが、初期入力であることを判断するためです。)