平均天井高さ算定図の作成

✨「JG_平均天井高」について
「JG_平均天井高」は、確認申請や設計検討で必要となる平均天井高さの算定を、入力・描画まで一貫して支援する外部変形です。
勾配天井や折上げ天井など、形状によって計算が複雑になるケースでも、手計算の負担を軽減します。
📌 平均天井高さの算出が必要になる主な場面
平均天井高さの算出が求められるのは、例えば以下のような場合です。
- 勾配天井により、居室の最低基準である 2.1m を下回る可能性がある場合
- 地下階に該当するかどうかの判断が微妙な場合
- 排煙上の有効高さとの関係で、天井高さが 3m以上 あるか確認する場合
- 24時間換気計算用に部屋の容積を求める場合
いずれの場合も、平均天井高さの算定が必要となる頻度はそれほど高くありません。
しかし、道路斜線や北側斜線の影響で天井の一部が勾配になった場合や、意匠的に折上げ天井を採用した場合などは、計算がやや複雑になります。
そのため、平均天井高さの算定は、自動算出に任せるのが効率的です。
📐概要
平面図または天井伏図上に高さを入力することで、平均天井高さの計算に必要な図面と表を自動的に作成します。
主に以下を自動描画します。
- 算定に必要な寸法・高さ情報
- 断面線
- 算定用断面図
- アイソメ図
- 平均天井高さの算定表
算定された平均天井高さは、断面図上に記載されます。

🛠️ 基本的な使い方
平面図または天井伏図上で、任意のポイントに高さを入力します。
すると、以下の情報が順に自動描画されます。
- 部屋の寸法情報
- 各ポイントの高さ情報
- 断面線
- 算定用断面図
- アイソメ図
- 算定表
断面を切る位置は自動的に決定されます。
例えば、形状の異なるボリュームが2つ並列している場合は、異なる天井高さがすべて反映される位置に断面線が設定されます。

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🧮 平均天井高さの算定方法
このツールでは、以下の式で平均天井高さを算定します。
平均天井高さ = 室容積 ÷ 室面積
空間の形状にかかわらず、この方法で平均天井高さを求めることができます。。
ただし、計算を単純化するため、平面形状は以下のいずれかにする必要があります。
- 長方形または三角形に分割した形状
- 長方形
- 三角形

🔷 対応できる立体形状
立体形状についても、一定の規則性が必要です。
本ツールで対応している形状は、以下の5タイプです。
- 直方体
- 直方体を、その一辺に平行な任意の面でカットした形状
- 一点のみが高い四角錐状の形状
- 一点のみが低い四角錐状の形
- 状対角にある二点の高さが同じで、稜線をつくる形状

⚠️ 算定できない形状
一方で、以下のような形状は、そのままでは容積を算定できません。
- A図の5の立体のうち、対角にある点の高さのいずれかが異なるもの
例:A図の6 - A図の5の上面の稜線が谷となるもの
例:A図の7 - 上面の形態が1〜7のいずれにも該当しないもの
例:A図の8
ただし、算定できない6〜8のパターンであっても、底面を2つの三角形に分割することで入力が可能になります。
なお、底面が三角形の場合は、すべての形状で入力が可能です。

🪜 床レベルが異なる場合にも対応
「JG_平均天井高」は、床レベルが異なる場合にも対応しています。
床レベルが異なる場合、天井高さの平均の取り方には、主に以下の3通りが考えられます。
- 個々の床レベルからの天井高さの平均
- 最も高い床面からの天井高さの平均
- 最も低い床面からの天井高さの平均
建築実務で使用する場合は、主に1.と2.になると考えられます。

✅ 選択できる算定方法
本ツールでは、以下の2つの算定方法を選択できます。
1.個々の床レベルからの天井高さの平均
一般的な居室の天井高さの算定に使用します。
建築基準法における平均天井高さに相当する考え方です。
この場合、床に段差があっても、各床レベルから天井までの高さを基準にするため、平均天井高さの値は床段差の影響を受けません。

② 最も高い床面からの天井高さの平均
避難安全検証法における Hroom の算定に使用します。
この場合、最も高い床面を基準にするため、床段差の大きさによって平均天井高さ、つまりHroomの値が変わります。
例えばC図のような形状では、床の段差が大きくなるほど、平均天井高さは小さくなります。

🏛️ 折上げ天井の算定にも対応
次に、ボリュームごとに床高さを入力できる機能を利用した、折上げ天井の算定について説明します。
折上げ天井を算定する場合、中央部の高い天井部分と、周囲の低い天井部分に分けて算定する方法もあります。
しかし、この方法ではボリューム分けが多くなり、入力や確認が煩雑になります。
そこで本ツールでは、床高さを設定できる機能を利用します。
下側のボリュームの上面に、上側のボリュームが載っているものと考え、上側のボリューム、つまり折上げ部分の床レベルを、下側のボリュームの天井レベルに設定します。
これにより、折上げ天井の平均天井高さを算定できます。
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次の図ように、下のボリューム(ピンク色の部分)の上面に、折り上げ部のボリューム(水色の部分)が載った2層構成で捉えます。
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なお、折上げ部分の天井形状は、A図の1〜5のタイプから選択できます。
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🌟 まとめ
「JG_平均天井高」 は、勾配天井や折上げ天井など、手計算では煩雑になりやすい平均天井高さの算定を支援します。
平面図または天井伏図に高さを入力するだけで、断面図・アイソメ図・算定表を自動作成できるため、確認申請資料や検討資料の作成を効率化できます。
具体的な手順を短い動画にまとめましたのでご視聴ください。
▶️ 操作方法
【1】ダウンロード後、zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。
【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。
【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_平均天井高」フォルダ内の「平均天井高.BAT」をクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「図表配置」と「頂点入力」、「データ確認」のメニューが表示されるので、「頂点入力」を選択します。次に平面図または天井伏図の部屋のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。長方形の場合は4点、三角形の場合は3点を入力します。
旧バージョンでは、「長方形を入力」と「三角形を入力」のメニューが表示され、どちらかを選択していましたが、新バージョンでは「頂点入力」メニューに統一されました。また、図表の配置点の位置決めは、最後に「図表配置」を選択して行うことになりました。

次に部屋のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。長方形の場合は4点、三角形の場合は3点を入力します。

補足:バージョン1.2以降は反時計回りの入力も可能になりました(ただし交差することはできません)。

【5】「天井高さ入力」フォームが立ち上がるので、右側の①ポイントリストから番号を選択(複数選択可)し、その下のCH入力ボックスに天井高さをmm単位で記載します。4点ないしは3点の記載が完了した際は「入力」ボタンを押します。また床の高さがFL±0でない場合は、②床の高さまたはボリューム下端の高さを入力します。最後に「形状確認了(次へ)」ボタンを押します。
補足:床の高さは1のみ入力可能です。床の高さが異なるエリアは別のボリュームとして入力します。また、折上天井の場合は下部の天井の高さ(=折上部分のボリューム下端の高さ)を入力します。

【6】「形状確認(アイソメ図)」フォームが立ち上がるので、メニュー欄中央の「左」「右」「上」「下」ボタンを押し形状を確認します。次に、他のボリュームを入力する場合は、「次のボリュームを入力」ボタンを押します。ボリュームが1の場合または全てボリュームの入力が完了している際は、「入力完了」ボタンを押します。
<「次のボリュームを入力」を選択した場合>
【6b】Jw_cadに戻り、【4】トップメニュー下の「頂点入力」の選択から再開します。
補足:この段階でいったん作業を中断することができます。再開する際は「頂点入力」を選択して再開します。新規に入力する際は、トップメニュー下の「データ確認」を選択し、データを初期化します。
<「入力完了」を選択した場合>

【7】記載設定フォームが立ち上がるので、高さ確認用図面を選択から、簡易アイソメ図か断面図を選択します。両方選択することも可能です。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9まで)と文字種(1から10まで)を入力します。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。最も高い床面から算定する場合は、フォーム上側の当該チェックボックスにチェックを入れます。作成した算定表をExcelに出力する場合は、フォーム下側の当該チェックボックスにチェックを入れます。
補足①:断面図が描画できるのは2ボリュームまでで、共に長方形でありさらに天井形態が特定できる場合に限られます。断面図が描画可能な場合は、ポイントをクリックした平面図(または天井伏図)に断面線が描画されます。
補足②:文字種及び線(色)番号は、1から10(9)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0からF以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。
【8】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面の【4】でポイントを読み取った平面図または天井伏図に部屋の寸法とポイントの高さ、及び断面線(断面図記載の場合)が描画されます。

【9】Jw_cadのトップメニュー下のメニューから「図表配置」を選択します。「@算定図(表)配置基準点を指示」と表示されるので、任意の位置をクリックします。【8】までの行程で作成された高さ確認用算定図(簡易アイソメ図及び断面図)と算定表が配置されます。

補足:簡易アイソメ図の左上を基準に、その右側に断面図、さらに右側に算定表がレイアウトされます。
注意:一度配置するとデータは全て初期化されます。
参考:「データ確認」メニューを押すことで、データが累積しているか、初期化されているかを確認することができます。