敷地定規を作成する

今回は「JG_壁面後退線」を活用して敷地定規を作成してみたい思います。

敷地定規(JG_壁面後退線 実行画面)

計画の際に、敷地境界線からの離隔が補助線で表示されていると建物の規模や配置を検討しやすいと思いますが、この補助線を等間隔で敷地中央に向かって連続描画したものが敷地定規です。作図用のレイヤーと分け、補助線色と補助線種で作成しておくことで、一種の方眼紙のように活用できます。

「JG_壁面後退線」には、一定の間隔で後退線を作成する連続描画機能があります。敷地定規は、この連続描画機能を利用し、後退距離(間隔)に任意のモジュール(1m又は2mなど)を入力して作成します。

JG_壁面後退線 不整型地の敷地定規とその活用

特に敷地が不整形な場合には、斜線後退による影響や窓先空地、避難通路を把握しづらいため、計画の初期段階で敷地定規を表示しておくと計画がスムーズに行えます。

Jw_CADのコマンドに線のオフセット機能がありますが、囲まれた領域を一括で内側にオフセットしていくと、途中で線が捻じれて反転した領域が発生します(図1)。「JG_壁面後退線」のプログラムは、この反転した部分を自動的に削除するので、整然とした敷地定規を作成することができます(図2)。

Jw_CADのオフセットコマンドを使用した例(図1)

JG_壁面後退線のオフセットによる敷地定規(図2)

図3は、JG_壁面後退線のもう一つの機能である後退率を指定した後退範囲の描画を用いて、後退率20%の領域(赤線部分)を描画したものです。この後退率というのは後退部分の敷地面積に対する割合です。例えば緑地率20%に合わせて描画すると、緑地のボリュームを大まかにつかむことができます。このように、敷地定規に敷地の諸条件や規制ラインを重ねる使用することも有用です。

JG_壁面後退線 敷地定規に後退率20%を重ねたもの(図3)

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