月: 2022年5月

車両軌跡図の作成

ロータリーやバックヤードの車の回転、出入口の幅員などを検討する際に、平面図に車の軌跡を描いて確認すると思いますが、Jw_CADで様々な車の回転の軌跡を簡単につくることができる外部変形「JG_車両軌跡」を紹介します。

車両タイプは軽自動車から大型トラックまで11種類の標準タイプが揃っているほか、車体のサイズや回転半径、車輪の位置などの各部寸法を任意に編集して描画することができます。

作図設定として、外接円、内接円、車両軌跡を描画するか選択することができます。また、回転角度、車両の描画間隔を度数で設定することが可能です。バージョン1.1からは、基準位置に車軸(前輪と後輪の位置)が記載できるようになり、回転方向が分かりやすくなりました。

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JG_車両軌跡 チュートリアル ~操作の流れ~

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_車両軌跡」フォルダ内の車両軌跡.BATをクリックします。

外部変形_車両軌跡.BATの選択

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、◎配置基準点指示と表示されるので、点をクリック(左クリック(L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

Jw_cadのトップメニュー下の操作表示

【5】作図設定フォームが立ち上がるので、Ⅰ車両種別のリストにある11タイプの車両( ①軽自動車 ②小型乗用車(5ナンバー)③普通乗用車(3ナンバー)④普通乗用車(高級車) ⑤マイクロバス(定員15人) ⑥小型バス(定員29人) ⑦中型バス(定員64人)、大型バス(定員92人)、小型トラック(2t)、中型トラック(4t)、大型トラック(8t)、大型トラック(11t))の中から該当する車種を選択し「Ⅰ車両決定」ボタンを押します。該当する車種が無い場合はⅡ部材寸法で任意の値を入力します。

 

JG_車両軌跡 作図設定フォーム

【6】【5】で「Ⅰ車両決定」ボタンを押すと、Ⅱ部材寸法(車体の長さ、車体の幅、オーバーハング前、オーバーハング後、輪距、最小回転半径)の各ボックスに標準値が自動入力される。確認後、変更する項目がある場合はボックスに任意の数値を入力します。【5】で車両タイプを選択しない場合は、各ボックスに任意の数値を手入力します。

【7】Ⅲ作図仕様の外接円、内接円、車両軌跡、車軸(起点車両)を描画するか設定します。描画する場合は、描画内容(外接円、内接円、車両軌跡、車軸)の各チェックボックスにチェックを入れます。最後に、回転角度と描画間隔を度数で設定します。

【8】「完了」ボタンを押すとJw_cadの画面に車両の回転軌跡が描画されます。

 補足:線(色)番号は現在設定が採用されます。

すぐに使える三斜求積図

三斜求積図と求積表を作成するJw_CAD外部変形の「JG_三斜求積」を紹介します。多角形を自動的に三角形に分割し、求積図と求積表を同時に作成します。三角形の分割方式を複数パターン作成できることと、用途に合わせて二種類の求積表を選択できるのが特徴です。

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エリアを三角形に分割の際に、エリアの形状が入り組んでいると最後に扁平しすぎた三角形が残ってしまい、求積図が見づらいものになったり、面積の誤差が大きくなるなど弊害がでることがあります。

扁平した(つぶれた)三角形が発生する

このツールでは、三角形の分割方式を、一方向に規則的に分割する方式と、乱数を使用して三角形をランダムに分割する方式を選択できます。どちらも元の多角形から三角形のピースを一つずつ削ぎ落としていくイメージですが、乱数を使用する場合は、最初にクリックする頂点の位置によって異なる結果が得られます。また乱数を使用する際は、ピースの切り出しをランダムに数十回行いその中から扁平の少ない分割パターンを選択して最適な求積図が作成できるようになっています。

乱数を使用した扁平三角形の少ない分割

求積表のタイプは、個々に実面積を集計するタイプと、倍面積を集計するタイプから選択できます。

JG_三斜求積 倍面積による求積表
JG_三斜求積 実面積による求積表

これらの求積図と求積表はExcelに書き出すことができるので、独自に編集を行いJw_CADに戻すことができます。戻す際にはJG_Excel表変換が利用できます。

JG_三斜求積 Excel出力画面

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_三斜求積」フォルダ内の三斜求積.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に「◎多角形の頂点を読み取り」と表示されるので、求積する多角形の頂点を順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)し、最後に「点指示終了」ボタンを押します。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に「◎求積表基準点(左上)を指示」と表示されるので、任意点をクリックします。

【6】記載設定フォームが立ち上がるので、三角形の自動分割方式として乱数を使用する場合は「乱数を使用して三角形に分割する(最適解を得る)」チェックボックスにチェックを入れます。チェックを入れない場合は一方向に規則的に分割する方式となります。次に求積表のタイプを「倍面積を集計」、「実面積を集計」のどちらかから選択します。「実面積を集計」を選択した場合で表の上欄に名称を記載する際はチェックボックスにチェックを入れた上でテキストボックスに名称を記入します。
次に描画設定を行います。倍面積の小数点の桁数と線(色)番号(1から9まで)及び文字種(1から10まで)を入力します。また、求積表をExcelに書き出す場合はチェックボックスにチェックを入れます。

JG_三斜求積 記載設定フォーム

追記①:三角形の分割方式はいったんは乱数を使用せずに算定することを推奨します。一部の三角形が扁平しすぎて寸法が読みずらい場合に乱数による最適化を試行して下さい。乱数を使用しない方が全体的な規則性は得られます。また乱数を使用しない場合は頂点クリックをどこから始めても結果は同じですが、乱数を使用する場合は最初にクリックする頂点の位置によって異なる結果が得られます。集計後の面積の違いは微量です。

追記②:「実面積を集計」において表の上欄に名称を記載する機能については別ソフト「JG_室別面積」と併用して使用する際に有効となります。

補足:線(色)番号及び文字種は1~9(10)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。
       
【7】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に三斜求積図と求積表が描画されます。