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閉鎖・発散方式 日影測定線の作成

JG_日影測定線 閉鎖測定線 実行画面

日影図を作成する際に最初に作成する測定線には、閉鎖方式と発散方式の二通りがあるのをご存じでしょうか。一般的に測定線というのは閉鎖方式で作成されることがほとんどですが、誤解を恐れずに言うと、閉鎖方式に比べて設計側に有利に働く発散方式というのが存在します。ただ作図方法がやや複雑で時間がかかることと、行政や近隣と交渉に労力を割かれる場合があるため、知っている方でもほとんどの場合は閉鎖方式を用いているというのが実情ではないでしょうか。しかし、発散方式が閉鎖方式と同じように作図できるツールがあれば、導入のハードルが一段低くなります。発散方式はプロジェクトに大きな効果をもたらすので、チャンスあれば採用してみたいものです。

「JG_日影測定線」は、Jw_CADで閉鎖方式と発散方式の日影測定線を作成する外部変形です。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

JG_日影測定線 発散測定線 実行画面

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_日影測定線フォルダ内の日影測定線.BATをクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニュー「閉鎖測定線」「発散測定線」「各種注釈」から実行する作業を選択します。
    
 ≪ A 閉鎖測定線 ≫

【5】敷地境界線と道路を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

JG_日影測定線 敷地入力フォーム

【6】敷地境界線入力フォームに選択した敷地地境界線と道路が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_日影測定線_境界線種別入力フォーム

【7】「境界種別を選択します(以下省略)」というメッセージが現れ、境界種別入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから境界線番号を選択(複数選択可)し、リスト下の境界種別「道路境界線」、「隅切」、「隣地境界線」の3つから1つを選択し「決定」ボタンを押します。未入力の場合は隣地境界線となるので、隣地境界線の入力は省略できます。変更する場合は、リストを選択し、変更する境界種別を選び、「決定」ボタンを押します。道路と隅切を全て入力した際は「次へ」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム①

たとえば下の 図のように、反対側の道路境界線の折れ点が敷地境界線のそれより多い場合は、反対側の境界線がどちらの敷地境界線に属すのか選択する必要があります。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム②

逆に敷地側の折れ点が多い場合も、反対側の道路境界線と敷地側境界線の組み合わせを決める必要があります。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム③

組み合わせる際は、互いに向かい合う比率が多い方を対応させるとよいでしょう。

【8】「リストから道路境界線を選択し(以下省略)」というメッセージが現れ、反対側の道路境界線入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから該当する道路境界線番号を選択し、反対側の道路境界線を時計回りで2点クリックし「入力」ボタンを押します。入力するとライン上に境界線番号が表示されます。異なった番号が入った場合は「削除」ボタンを押し再度入力します。また、【7】で隣地境界線を選択した場合でもこのフォームで道路境界線に変更できます。全ての道路境界線の入力が終了した際は「入力完了」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム(反対側の道路が重複する場合)

 注意:複数の敷地境界線が反対側の道路境界線を共有する場合は、一つの道路境界線に複数の番号が記載されます。逆に、一つの道路に敷地境界線が複数対応する場合は、同一の番号が反対側の道路境界線にそれぞれ入力されます。

JG_日影測定線_行き止まり道路の入力(みなし道路境界線の入力)(a図)

 補足:行き止まり道路がある場合は、道路幅員と同じ距離の位置にある線分を道路境界線とみなして入力して下さい(事前にJw_CADで線分を作成しておく必要があります)(a図)。また、行き止まり道路が敷地に入り込む場合は、対岸にある敷地の一辺が反対側の道路境界線となることがありますが、その場合でも入力が必要です(b図)。 

JG_日影測定線_行き止まり道路の入力(対岸にある自身の境界線を道路境界線として入力)(b図)

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。記載設定から、「みなし境界線を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「離隔距離を記載」を行うか選択します。次に、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。次に、隣地境界線と道路みなし境界線の結合方法を、「隣地みなし境界線を延長して結合する」か、「道路に直角なラインを介して結合する」か選択します。

 

JG_日影測定線_閉鎖線描画設定

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に閉鎖測定線その他が出力されます。

 ≪ B 発散測定線 ≫

【5】~【9】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に発散測定線と閉鎖測定線(隣地側)その他が出力されます。

 注意:発散測定線が描画されるのは放物線が連続する道路上のみです。行き止まり道路は隣地と同様に閉鎖測定線となります。敷地反対側の道路境界線が敷地に対して延びていないと、行き止まり道路として扱われるので注意して下さい。道路が途中で屈曲する場合の判断は、円弧で閉じるか放物線のままとするか解釈が分かれますが、このソフトでは円弧で閉じない描画となります。つまり、反対側の道路境界線を開放すると放物線を描画し、閉鎖すると行き止まり道路と同じ扱いになります。

本ツールにおいては、前面道路が「一の道路」(屈折や交差がない道路)である場合にのみ発散方式による描画が可能です。

 ≪ C 各種注釈 ≫

【5】~【8】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【9】描画設定入力フォームが立ち上がる。道路情報の記載設定から、「境界線延長を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「敷地面積を記載」、「敷地境界点を記載」を行うか選択します。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。

JG_日影測定線_各種注釈 実行画面

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_CADの画面に各種注釈が出力されます。

補足: ≪ A ≫ ~ ≪ C ≫ の行程は共に同じ敷地情報を使用します。どちらかで入力したデータは本ソフト内に記録されるので、「直前を再現」ボタンを使用することで、二度入力する手間を省くことが出来ます。また、【8】の入力の最後に「Excel書出し」ボタンを使用すると、任意のエクセルシートにデータを保存することができ、「JG_延焼線作成」「JG_近隣範囲図」「JG_壁面線後退」等の他の外部変形ソフトに使用できます。

この「JG_日影測定線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。

建具記号の集計と番号の自動割り当て

JG_建具記号 建具記号の読み取り画面

「JG_建具記号」は、建具キープランの建具記号を集計し、番号を自動で割り当てるJw_CADの外部変形です。入力済みの建具記号を「AW」や「SD」などの種類ごとに集計し、重複する番号や欠番をチェックし、末尾の番号を確認する際に使用します。また、番号の自動割り当てを機能を用いて、建具の種類ごとに番号を割り当てる際に使用します。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_建具記号」フォルダ内の建具記号.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「建具記号を一括選択」と表示されるので、建具記号を含む図面を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

一般的な建具記号

建具記号の図形の種類は、円と楕円、六角形の概ね3タイプがあるかと思いますが、このツールでは正円タイプのみが検索可能です。

JG_建具記号 読み取り通知

【5】「通知」メッセージが表示され、選択できた建具記号の数と、その内訳(①建具符号、②建具番号、③建具注釈)が表示されるので、確認し「OK」ボタンを押します。

JG_建具記号 集計結果(A図)

【6】作業選択フォーム(A図左側)が立ち上がるので、「種類ごとに集計する」か、「番号を自動で割当てる」か選択します。

<「種類ごとに集計する」を選択した場合>

【A】集計結果フォーム(A図右側)が立ち上がり、選択した建具略号と建具番号のセットが昇順で表示されるので、確認し「OK」ボタンを押します。Excelに書き出す場合はチェックボックスにチェックを入れます。

 重要:建具略号として認識される文字は、フォルダー内の「建具略号.txt」にあらかじめ標準略号として登録されています。新たに追加、または変更する場合はこのテキストファイルを編集してください。

 補足:建具記号に番号がなく略号のみの場合は表示されません。(「:」のみ表示されます。)

JG_建具記号 建具略号登録ファイル

集計した建具記号は種別ごとにリスト化されるので、重複する番号や、欠番を確認できます。また、集計結果はEXCELに出力することができます。

JG_建具記号 EXCEL出力

補助的な機能として、建具表回りに記載した防火仕様や防音性能などの注釈を取り出すことができます。建具記号の右側にある文字で、あらかかじめ注釈略号として登録した文字が対象です。

また、このツールでは建具番号を自動的に割り振ることができます。「AW」や「SD」といった建具種別のみを記載しておき、最後に一括して番号を割り当てことでが可能です。

JG_建具記号 記載設定(B図)

 

<「番号を自動で割当てる」を選択した場合>

【B】記載設定フォーム(B図右側)が立ち上がるので、桁数が「2桁」が「3桁」か、番号の位置が略号に対して「上」か「下」か選択します。また使用する文字種(「1~10」)と、開始番号を入力します。

 補足:文字種は1~10以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。すでに番号が付いている記号があっても再度番号が割り当てられます。記載されるレイヤは現在設定のレイヤグループ及びレイヤとなります。

JG_建具記号 建具番号の無い建具記号

                    

JG_建具記号 3桁の建具番号を自動で記入した画面

平均天井高さ算定図の作成

JG_平均天井高 実行画面

確認申請で平均天井高さ算出が必要になるのは、勾配天井で、居室の最低基準である2.1mを下回る可能性がある場合や、地下階かどうかが微妙な場合など、または排煙の有効高さの関係で3m以上かどうかを確認する場合ではないでしょうか。いれにしても頻度はそれほど高くないですが、天井が屋外の斜線の影響で一部が勾配になったり、意匠的に折上げ天井を用いた場合などには、やや複雑な計算を余儀なくされるので、自動算出にまかせるに越したことはありません。

「JG_平均天井高」は、平面図または天井伏図に高さを入力することで、形状を視覚的に示すための断面図やアイソメ図と、平均天井高さの計算根拠となる算定表を自動的に描画するJw_CADの外部変形です。

JG_平均天井高 平均天井高さ算定用平面図

平面図または天井伏図で任意のポイントに高さを入力すると、算定で必要になる部屋の寸法や高さ情報、断面線が平面図に描画され、算定用断面図とアイソメ図、算定表が順に描画されます。

JG_平均天井高 平均天井高さ算定表

算定された平均天井高さは、断面図に描画されます。

JG_平均天井高 算出された平均天井高さが記載された断面図

断面が切られる位置は自動的に決まります。例えば形の異なるボリュームが二つ並列した場合、異なる天井高さが全て反映される位置に設定されます。

このツールでは、室容積を室面積で割って平均天井高さを求めます。空間の形状に関わらずこの方法で算定できますが、計算を単純化するために平面を長方形か三角形に限る(または長方形か三角形に分割する)ことが必要です。

JG_平均天井高 ボリュームの分割例

また、立体形状についてもある程度の規則性が必要になります。本ソフトの場合は以下の5タイプです。

1.直方体

2.直方体をその一辺に平行な面でカットしたもの

3.一点のみが高い四角錐

4.一点のみが低い四角錐

5.対角にある二点の高さが同じで稜線をつくるもの

底面が長方形の様々な立体(A図)

逆に容積を算定できないものは以下の通りです。

・A図の5の立体のうち対角にある点の高さのいずれかが異なるもの(A図の6)

・A図の5の上面の稜線が谷となるもの(A図の7)

・上面の形態が1~7のどれにもあてはまらないもの(A図の8(例))

算定ができない6~8のパターンにおいては、底面を二つの三角形に分割すると入力が可能になります(底面が三角形の場合においては全て入力が可能です)。

底面を三角形に分割した例

またこのツールでは床レベルが異なる場合にも対応しています。

JG_平均天井高 床高さが異なる場合

床レベルが異なる場合の天井高さの平均の取り方は以下の3通りが考えられます。

①個々の床レベルからの天井高さの平均

②最も高い床面からの天井高さの平均

③最も低い床面からの天井高さの平均

建築の実務として使用する場合は①と②になるかと思います。①は、一般的な居室の天井高さの算定(建築基準法の平均天井高さに相当)に用い、②は、避難安全検証法におけるHroomの算定に使用します。

このツールは、①と②を選択することができます。

① 床の高さが異なる場合の居室の天井高さの算定(B図)

①の居室の天井高さの算定(B図)においては、床の段差が異なっても平均天井高さの値に変化はありません。

② 避難安全検証法におけるHroom(最も高い床面からの平均天井高さ)の算定(C図)

②のHroomの算定においては、床の段差が異なると平均天井高さ(=Hroom)も異なってきます。C図のような場合、床の段差が大きくなると平均天井高さは小さくなります。

次に、ボリュームごとに床の高さを入力できる機能を利用した、折り上げ天井の算定について説明します。

折り上げ部が片流れになった天井

上図のような折り上げ天井(折り上げ部の天井形状はA図の1~5のタイプから選択できます)を算定する場合、中央部の高天井部分と周囲の低い天井部分に分けて算定する方法もありますが、それだとボリューム分けが多くなってしまいます。床高さを設定できる機能を利用して、下のボリュームの上面に上のボリュームが載っていると考え、上のボリューム(折り上げ部)の床レベルを下のボリュームの天井レベルに設定します。

折り上げ天井のボリューム入力:(2)の床レベルを(1)の天井高さに設定する
JG_平均天井高 折り上げ天井の場合の算定用アイソメ図(Ver.1.1以降)

折り上げ天井として平均天井高さ算定が行われます。

JG_平均天井高 折り上げ天井の場合の算定用断面図

JG_平均天井高 チュートリアル ~操作の流れ~

操作方法は、以下の通りです。

【1】ダウンロード後、zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_平均天井高」フォルダ内の「平均天井高.BAT」をクリックします。

JG_平均天井高 外部変形の選択

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、「図表配置」と「頂点入力」、「データ確認」のメニューが表示されるので、「頂点入力」を選択します。次に平面図または天井伏図の部屋のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。長方形の場合は4点、三角形の場合は3点を入力します。

旧バージョンでは、「長方形を入力」と「三角形を入力」のメニューが表示され、どちらかを選択していましたが、新バージョンでは「頂点入力」メニューに統一されました。また、図表の配置点の位置決めは、最後に「図表配置」を選択して行うことになりました。

JJw_CADトップメニュー下の図形選択メニュー

次に部屋のポイントを時計回りで順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。長方形の場合は4点、三角形の場合は3点を入力します。

JG_平均天井高 ボリュームの入力方法

 補足:バージョン1.2以降は反時計回りの入力も可能になりました(ただし交差することはできません)。

JG_平均天井高 「天井高さ入力」フォームが

【5】「天井高さ入力」フォームが立ち上がるので、右側の①ポイントリストから番号を選択(複数選択可)し、その下のCH入力ボックスに天井高さをmm単位で記載します。4点ないしは3点の記載が完了した際は「入力」ボタンを押します。また床の高さがFL±0でない場合は、②床の高さまたはボリューム下端の高さを入力します。最後に「形状確認了(次へ)」ボタンを押します。 

 補足:床の高さは1のみ入力可能です。床の高さが異なるエリアは別のボリュームとして入力します。また、折上天井の場合は下部の天井の高さ(=折上部分のボリューム下端の高さ)を入力します。

JG_平均天井高 アイソメ図による形状確認

【6】「形状確認(アイソメ図)」フォームが立ち上がるので、メニュー欄中央の「左」「右」「上」「下」ボタンを押し形状を確認します。次に、他のボリュームを入力する場合は、「次のボリュームを入力」ボタンを押します。ボリュームが1の場合または全てボリュームの入力が完了している際は、「入力完了」ボタンを押します。

 <「次のボリュームを入力」を選択した場合>

【6b】Jw_cadに戻り、【4】トップメニュー下の「頂点入力」の選択から再開します。

 補足:この段階でいったん作業を中断することができます。再開する際は「頂点入力」を選択して再開します。新規に入力する際は、トップメニュー下の「データ確認」を選択し、データを初期化します。

 <「入力完了」を選択した場合>

JG_平均天井高 記載設定フォーム

【7】記載設定フォームが立ち上がるので、高さ確認用図面を選択から、簡易アイソメ図か断面図を選択します。両方選択することも可能です。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9まで)と文字種(1から10まで)を入力します。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。最も高い床面から算定する場合は、フォーム上側の当該チェックボックスにチェックを入れます。作成した算定表をExcelに出力する場合は、フォーム下側の当該チェックボックスにチェックを入れます。

 補足①:断面図が描画できるのは2ボリュームまでで、共に長方形でありさらに天井形態が特定できる場合に限られます。断面図が描画可能な場合は、ポイントをクリックした平面図(または天井伏図)に断面線が描画されます。

 補足②:文字種及び線(色)番号は、1から10(9)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0からF以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。 

【8】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面の【4】でポイントを読み取った平面図または天井伏図に部屋の寸法とポイントの高さ、及び断面線(断面図記載の場合)が描画されます。

JG_平均天井高 「頂点入力」の完了と同時に描画される各注釈

【9】Jw_cadのトップメニュー下のメニューから「図表配置」を選択します。「@算定図(表)配置基準点を指示」と表示されるので、任意の位置をクリックします。【8】までの行程で作成された高さ確認用算定図(簡易アイソメ図及び断面図)と算定表が配置されます。

JG_平均天井高 メニュー「図表配置」で任意の位置に配置する高さ確認用算定図と算定表

 補足:簡易アイソメ図の左上を基準に、その右側に断面図、さらに右側に算定表がレイアウトされます。

 注意:一度配置するとデータは全て初期化されます。

 参考:「データ確認」メニューを押すことで、データが累積しているか、初期化されているかを確認することができます。

車両軌跡図の作成

「JG_車両軌跡」は、様々な車両の回転軌跡を自動的に作成するJw_CADの外部変形です。

標準で用意している車両タイプは、軽自動車から大型トラックまで12種類あります。それぞれのデフォルト値(規定値)である車体のサイズや回転半径、車輪の位置などは任意に編集して描画することができます。また、カタログスペックから入力することも可能です。

作図設定として、外接円、内接円、車両軌跡を描画するか、基準位置に車軸(前輪と後輪の位置)を記載するかを選択できます。また、回転角度、車両の描画間隔を度数で設定することが可能です。

バージョン1.2から任意に設定したスペックをユーザー値として登録できるようになりました。登録したデータは、JG_車両軌跡フォルダ内のDATA.iniファイルに保管されます。新たにソフトをダウンロードした場合などは、このファイルを置き換えることで登録データを継続して利用できます。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

JG_車両軌跡 チュートリアル ~操作の流れ~

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_車両軌跡」フォルダ内の車両軌跡.BATをクリックします。

外部変形_車両軌跡.BATの選択

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、◎配置基準点指示と表示されるので、点をクリック(左クリック(L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

Jw_cadのトップメニュー下の操作表示

【5】作図設定フォームが立ち上がるので、Ⅰ車両種別のリストにある11タイプの車両( ①軽自動車 ②小型乗用車(5ナンバー)③普通乗用車(3ナンバー)④普通乗用車(高級車) ⑤マイクロバス(定員15人) ⑥小型バス(定員29人) ⑦中型バス(定員64人)、大型バス(定員92人)、小型トラック(2t)、中型トラック(4t)、大型トラック(8t)、大型トラック(11t))の中から該当する車種を選択し「Ⅰ車両決定」ボタンを押します。該当する車種が無い場合はⅡ部材寸法で任意の値を入力します。

 

【6】【5】で「Ⅰ車両決定」ボタンを押すと、Ⅱ部材寸法(車体の長さ、車体の幅、オーバーハング前、オーバーハング後、輪距、最小回転半径)の各ボックスに標準値が自動入力されます。確認後、変更する項目がある場合はボックスに任意の数値を入力します。【5】で車両タイプを選択しない場合は、各ボックスに任意の数値を手入力します。

【7】Ⅲ作図仕様の外接円、内接円、車両軌跡、車軸(起点車両)を描画するか設定します。描画する場合は、描画内容(外接円、内接円、車両軌跡、車軸)の各チェックボックスにチェックを入れます。最後に、回転角度と描画間隔を度数で設定します。

【8】「完了」ボタンを押すとJw_cadの画面に車両の回転軌跡が描画されます。

 補足:線(色)番号は現在設定が採用されます。

利用頻度が高い三斜求積図

三斜求積法は確認することが容易なため、敷地面積の求積以外にも緑地面積や雨水流域面積などさまざまな場面で使用されます。

活用頻度が高い割には、手軽に利用できて実用性の高いツールが少ないのが現状ではないでしょうか。

「JG_三斜求積」は、多角形状を自動的に三角形に分割し、求積図と求積表を同時に作成するJw_CADの外部変形です。三角形の分割方式を複数パターン作成できることと、用途に合わせて二種類の求積表を選択できるのが特徴です。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_三斜求積」フォルダ内の三斜求積.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に「◎多角形の頂点を読み取り」と表示されるので、求積する多角形の頂点を順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)し、最後に「点指示終了」ボタンを押します。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に「◎求積表基準点(左上)を指示」と表示されるので、任意点をクリックします。

【6】記載設定フォームが立ち上がるので、三角形の自動分割方式として乱数を使用する場合は「乱数を使用して三角形に分割する(最適解を得る)」チェックボックスにチェックを入れます。チェックを入れない場合は一方向に規則的に分割する方式となります。次に求積表のタイプを「倍面積を算出」、「実面積を算出」のどちらかから選択します。「実面積を算出」を選択した場合で表の上欄に名称を記載する際はチェックボックスにチェックを入れた上でテキストボックスに名称を記入します。

JG_三斜求積 倍面積による求積表

JG_三斜求積 実面積による求積表

次に描画設定を行います。倍面積の小数点の桁数と線(色)番号(1から9まで)及び文字種(1から10まで)を入力します。また、求積表をExcelに書き出す場合はチェックボックスにチェックを入れます。

追記①:三角形の分割方式はいったんは乱数を使用せずに算定することを推奨します。一部の三角形が扁平しすぎて寸法が読みずらい場合に乱数による最適化を試して下さい。乱数を使用しない方が全体的な規則性は得られます。また乱数を使用しない場合は頂点クリックをどこから始めても結果は同じですが、乱数を使用する場合は最初にクリックする頂点の位置によって異なる結果が得られます。集計後の面積の違いは微量です。

 補足:線(色)番号及び文字種は1~9(10)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。
       
【7】「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に三斜求積図と求積表が描画されます。

JG_三斜求積 乱数を使用して三角形に分割した求積図

JG_三斜求積 Excel出力画面