月: 2022年5月

車両軌跡図の作成

「JG_車両軌跡」は、さまざまな車両の回転軌跡を自動作成できる外部変形です。

🧩車両タイプと編集

標準で用意している車両タイプは、軽自動車から大型トラックまで全12種類です。
各車両について、デフォルト値(規定値)である車体サイズ、回転半径、車輪位置などを任意に編集して描画できます。
また、カタログスペックをもとに数値を入力することも可能です。

🏗️作図設定

作図については次の項目が設定できます。

  • 回転角度
  • 外接円/内接円を描画するかどうか
  • 軌跡を描画するかどうか
  • 基準位置に車軸(前輪・後輪の位置)を記載するかどうか
  • 車両の描画間隔(度数)

💾 ユーザー値の登録と保存(v1.2~)

バージョン1.2以降は、任意に設定したスペックをユーザー値として登録できるようになりました。
登録したデータは、「JG_車両軌跡」フォルダ内の DATA.ini ファイルに保存されます。

そのため、新たにソフトをダウンロードした場合でも、DATA.ini を置き換えることで登録データを継続して利用できます。

JG_車両軌跡 チュートリアル ~操作の流れ~

▶️ 操作方法

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_車両軌跡」フォルダ内の車両軌跡.BATをクリックします。

外部変形_車両軌跡.BATの選択

【4】Jw_cadのトップメニュー下に、◎配置基準点指示と表示されるので、点をクリック(左クリック(L)で任意点、右クリック (R)で読取点)します。

Jw_cadのトップメニュー下の操作表示

【5】作図設定フォームが立ち上がるので、Ⅰ車両種別のリストにある11タイプの車両( ①軽自動車 ②小型乗用車(5ナンバー)③普通乗用車(3ナンバー)④普通乗用車(高級車) ⑤マイクロバス(定員15人) ⑥小型バス(定員29人) ⑦中型バス(定員64人)、大型バス(定員92人)、小型トラック(2t)、中型トラック(4t)、大型トラック(8t)、大型トラック(11t))の中から該当する車種を選択し「Ⅰ車両決定」ボタンを押します。該当する車種が無い場合はⅡ部材寸法で任意の値を入力します。

 

JG_車両軌跡 作図設定フォーム

【6】【5】で「Ⅰ車両決定」ボタンを押すと、Ⅱ部材寸法(車体の長さ、車体の幅、オーバーハング前、オーバーハング後、輪距、最小回転半径)の各ボックスに標準値が自動入力されます。確認後、変更する項目がある場合はボックスに任意の数値を入力します。【5】で車両タイプを選択しない場合は、各ボックスに任意の数値を手入力します。

【7】Ⅲ作図仕様の外接円、内接円、車両軌跡、車軸(起点車両)を描画するか設定します。描画する場合は、描画内容(外接円、内接円、車両軌跡、車軸)の各チェックボックスにチェックを入れます。最後に、回転角度と描画間隔を度数で設定します。

【8】「完了」ボタンを押すとJw_cadの画面に車両の回転軌跡が描画されます。

 補足:線(色)番号は現在設定が採用されます。

正解が見えにくい三斜求積

三斜求積は、敷地面積を求める方法として一般的に使われています。
ただ、面積そのものはCADでも簡単に出せます。

では三斜求積を行う目的は何かというと、確認申請や開発申請などで第三者に「面積の根拠」を示すことが主な目的です。

そのため、敷地を三角形に分割して求積図を作るときは、できるだけ扁平な三角形を作らないことが重要になります。
扁平な三角形とは、底辺に対して高さが低く、細長い形の三角形です。

扁平な三角形が多いと、求積図が見にくくなるだけでなく、誤差が大きくなりやすいためです。

一般に、三角形の形は 正三角形に近いほど(形が整っているほど)積み上げた面積の誤差が小さくなることが知られています。
また、分割数が増えすぎない方が、集計したときの誤差も小さくなりやすいと言えます。

🔍 既存の分割手法と課題

数学的には、多角形を「扁平でない三角形」で分割する方法として、ドロネー三角形分割がよく知られています。

次に、最長辺優先で分割する方法もあります。

しかしこれらの方法では、内部に仮想点が必要になることが多いです。

三角形の数が増えること自体も課題ですが、敷地求積では敷地内に杭を打てないため、建築設計への活用が難しいのが現状です。

その結果として、仮想点を作らず(=三角形数を増やさず)、扁平な三角形が少なく、かつ面積誤差も小さくなる分割手法は、まだ十分に確立されていないように思います。

📌 「JG_三斜求積」と分割方式

「JG_三斜求積」は、多角形を複数の三角形に分割し、求積図と求積表を同時に作成する外部変形です。

三角形の分割方式には、次の四つがあります。

  • ① 標準方式
  • ② 最大辺長を優先して分割する方式
  • ③ 最小辺長を優先して分割する方式
  • ④ 乱数を使用してランダムに分割する方式


冒頭の三斜求積図(表)は、①の標準方式で分割した結果です。

それに対して、② 最大辺長を優先して分割する方式と③ 最小辺長を優先して分割する方式を試みたのが次の図になります。

A図:⓶最大辺長を優先して分割する方式

B図:③最小辺長を優先して分割する方式

このように、求積図・求積表の結果が異なります。

これら3案の平均値に近いはB図(③最小辺長を優先)でした。

扁平な三角形の割合をみてみると、冒頭の図(①標準方式)とはそれほど違いはありませんが、A図(⓶最大辺長を優先)よりは明らかに少ないのが分かります。

さらに、ランダム解析を行ったのがC-1〜C-3図です。

JG_三斜求積 乱数を使用してランダムに分割(C-1図)

JG_三斜求積 乱数を使用してランダムに分割2(C-2図)

JG_三斜求積 乱数を使用してランダムに分割3(C-3図)

🎲 ランダム解析の結果

ランダム解析では、実行のたびに分割結果が変わるため、無数の案を作り出せます

複数のランダム結果の中では、

  • 扁平な三角形が少なく、見やすい
  • 合計面積が、試行した案の平均値に近い

という点で、こららの6案の中ではC-2図が最も良い傾向を示していました。

このように「ランダム解析」は、入力点数が多いと解析に時間がかかりますが、扁平な三角形が発生する確率を低減し、求積面積の精度を高めることができます。

💡 まとめ

三斜求積は、面積を求めるためだけでなく、確認申請や開発申請などで、面積の根拠を第三者に示すために重要な図面です。

そのため、求積図を作成する際には、できるだけ扁平な三角形を避け、分かりやすく誤差の少ない分割を行うことが求められます。

「JG_三斜求積」では、標準方式、最大辺長優先方式、最小辺長優先方式、ランダム方式など、複数の分割方法を試すことができます。

これにより、敷地形状に応じて複数の求積図案を比較し、より見やすく、実務に適した三斜求積図を作成することができます。

特にランダム方式は、実行ごとに異なる分割案を得られるため、複雑な敷地形状で有効な分割案を探す際に役立ちます。

▶️ 操作方法

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_三斜求積」フォルダ内の三斜求積.BATをクリックします。

【4】Jw_cadのトップメニュー下に「◎多角形の頂点を読み取り」と表示されるので、求積する多角形の頂点を順にクリック(左クリック (L)で任意点、右クリック (R)で読取点)し、最後に「点指示終了」ボタンを押します。

 補足:クリック点が2点以下の場合は、前回入力した座標データを採用するか確認するインフォメーションフォームが表示されます。

【5】Jw_cadのトップメニュー下に、「◎求積表基準点(左上)を指示」と表示されるので、任意点をクリックします。

  

【5A】【4】のクリック点が2点以下の場合は、インフォメーションフォームが立ち上がり、「前回の入力値を使用しますか?」と表示されるので、使用する場合は「はい」を、使用しない場合は「いいえ」を選択します。

JG_三斜求積 記載設定フォーム

【6】記載設定フォームが立ち上がるので、求積表のタイプから「倍面積を集計」、「実面積を集計」のどちらかを選択します。表名称を記載する際は、チェックボックスにチェックを入れ、テキストボックスに名称を記入します。

JG_三斜求積 倍面積による求積表
(バージョン3.0から合計蘭は倍面積の集計となりました。)

JG_三斜求積 実面積による求積表

 標準解析以外を行う場合は、「特殊解析を行う」チェックボックスにチェックを入れます。
 次に、描画設定を行います。(倍)面積欄の小数点の桁数と、線(色)番号(1から9まで)及び文字種(1から10まで)を入力します。

 求積図をm単位で記載する場合は「求積図 m単位」チェックボックスにチェックを入れます。

JG_三斜求積 m単位による求積図

 また、求積表をExcelに書き出す場合は「EXCELに書き出し」チェックボックスにチェックを入れます。

 

JG_三斜求積 Excel出力画面

補足:(倍)面積欄は描画設定で任意に設定しますが、辺長、高さ、計算式欄の各値の小数点の桁数は、面積欄の小数点の桁数に応じて自動的に設定されます。

【6A】【6】で「特殊解析を行う」チェックボックスにチェックを入れた場合は、右下の「特殊解析」グループボックスがアクティブになるので、多角形の辺長の最大のものから順に三角形を切り出す場合は「最大辺長優先」ラジオボタンをオンにします。逆に辺長さの最小のものから順に三角形を切り出す場合は「最小辺長優先」ラジオボタンをオンにします。次に、乱数を使用してランダムに三角形を切り出す場合は「ランダム解析」ラジオボタンをオンにします。

   

 追記:「ランダム解析」以外は頂点のクリックをどこから始めても分割結果と合計面積は同じになります。一方「ランダム解析」の場合は、分割結果と合計面積はその都度異なります。

 

 注意:「ランダム解析」は、扁平な三角形が発生する確率を低減し求積面積の精度を高めることができますが、入力点数が多くなると時間がかかる場合があります。

 

 補足:線(色)番号及び文字種は、1~9(10)以外の番号を入力すると現在設定で描画されます。
       
【7】「完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に三斜求積図と求積表が描画されます。