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Claude CodeでSketchUpを動かす(MCP連携)

CLAUDE CODE / SKETCHUP 2026 / MCP

AI に SketchUp を操作させる

Claude Code と MCP サーバーで、10m の立方体からコルビュジエのドミノまで

チャットで「南面の窓を奥行600の出窓にして」と頼むと、製作中の SketchUp のモデルをAIが加工してくれる——そんな環境を作ってみました。使ったのは Claude Code と、AI が外部ソフトを操作するための MCP(Model Context Protocol)です。接続方式の検討から、コルビュジエの「ドミノ」を作図するところまでを紹介します。

前回、 Claude Code には AutoCAD を動かしてボリューム出しをさせてみましたが、今回は 3D ソフトの SketchUp とのAI連携です。結論から言うと、設定は2時間程度で済み、作図そのものはチャットだけで進みました。設定の中で私が行ったのは2点だけです。

POINT 01

会話で作図する

AIには言葉で伝えるだけです。AI が SketchUp の中に指示通りの図形を作り、できた図形を撮影で確認した上で返してくれます。

POINT 02

開いているモデルに、そのまま

ファイルの書き出しも取り込みもありません。いま画面に出ているモデルへ直接追加されるので、その場で見て、その場で直せます。

POINT 03

図版から寸法を読み取る

試しにつくらせたコルビジェの「ドミノ」では、AI が平面図(画像)を読み、柱の位置や階段の段数なども数値にして作図しました。寸法を伝えなくても、図版から判断できました。

今回試した内容

  • 目的:Claude Code から、デスクトップ版の SketchUp Pro を直接操作できるようにする
  • 課題 1:10m × 10m × 10m の立方体を入れる(接続の確認)
  • 課題 2:解説ページを読んで、コルビュジエのドミノ(1914 年の骨組みの提案)を再現する
  • 環境:Windows 11 / SketchUp Pro 2026 / Claude Code(VS Code 拡張)
  • 使用モデル:Sonnet 5(接続の設定と立方体)、Fable 5.1(ドミノの作図)※ 2026 年 9 月時点

AI と SketchUp のあいだに立つ「MCP」

まず、Claude Code は SketchUp の画面を見ることも、直接触ることもできません。「SketchUp を立ち上げていますが、認識できますか」と聞いたら、「できません」という返事でした。AI から見える世界は、ファイルとコマンドラインまでです。

そこで登場するのが MCP です。MCP は、AI が外のソフトを「道具」として使うための共通の約束事で、道具の側が「こういう命令を受け付けます」と宣言しておくと、AI はその範囲でだけ操作できます。今回は次の 4 つが一列に並びます。

SketchUp の側には拡張機能(Ruby で書かれたプラグイン)を入れ、パソコンの内側(127.0.0.1 の 9876 番ポート)で命令を待たせます。Claude Code の側には MCP サーバーという小さなプログラム(Python 製)を登録し、AI の命令を拡張機能へ中継させます。下の図で、命令がどう届くかを切り替えて見てください。

命令はどう届くのかボタンで、AI が使った道具を切り替えられます
AI(Claude Code) 中継(MCP サーバー) SketchUp のプロセス モデル(図形) 命令と返事
使った道具

道具ごとの、送るものと返ってくるもの

道具の名前
送るもの
返ってくるもの
人の操作

ポイントは、AI が SketchUp のファイルを書き換えているのではないということです。命令は SketchUp の中で動いている拡張機能に届き、拡張機能が SketchUp 自身の機能(Ruby API)で図形を作ります。だから作った図形は普通のグループで、手で描いたものと同じように動かせますし、UNDO で戻せます。

道具の一覧は、AI が自分で読みます

MCP サーバーは「モデルの情報を読む」「直方体・円柱・球を作る」「Ruby のコードを実行する」「画面のスクリーンショットを撮る」といった道具を宣言していて、Claude Code は接続したときにその一覧を受け取ります。こちらが道具の使い方を教える必要はありません。今回使った道具は上の図の 4 つです。

導入の手順 ── 検討から接続の確認まで

最初に「SketchUp をつなぎたい。どうすればよいか検討して」と頼みました。Claude Code が Web を調べて出してきた候補は 3 つです。表の「星」は、プログラムの公開サイト GitHub で利用者が付ける「お気に入り」の数で、どれだけ使われているかの目安になります。

候補性格判断
Trimble 公式の SketchUp コネクタclaude.ai(Web 版)で使う。自然言語からクラウドでモデルを生成し、.skp をダウンロードするいま開いているデスクトップ版と直接つながらないので見送り
mhyrr/sketchup-mcpいちばん知られている(星 409)。説明書が macOS 前提Windows での情報が乏しく見送り
zinin/sketchup-mcp2星は少ない(20)が開発が活発。ホストやポートの設定が明記され、Windows も意識されている採用

採用したのは、いずれも個人が公開している非公式のツールです。ここは後で「気をつけること」に書きます。導入の流れは次のとおりで、Claude Code が自分でやったのが 1・2・4、私が手で行ったのが 3・5 です。

  1. Python の実行環境 uv を入れるClaude Code が公式のインストールスクリプトを実行。MCP サーバーは uvx sketchup-mcp2 と打つだけで取得と起動が済みます。
  2. SketchUp の拡張機能(.rbz)をダウンロードする公開ページの最新版(署名済み)を Claude Code が取得。ファイルの場所を教えてくれます。
  3. SketchUp に拡張機能を入れ、サーバーを起動する(手作業)「ウィンドウ」の「拡張機能マネージャー」から .rbz を入れて再起動。「拡張機能」メニューの「MCP Server」で「Start Server」を押します。ここは AI からは操作できません。
  4. Claude Code に MCP サーバーを登録する作業フォルダーに .mcp.json を作ります(下の内容)。Claude Code が書きました。
  5. Claude Code を再起動する(手作業).mcp.json は起動時に読まれます。再起動すると sketchup という名前の道具一式が見えるようになります。
  6. 接続を確かめるAI が「バージョン確認」と「モデル情報の取得」を実行。Python 側と Ruby 側の版が合っていること(compatible: true)と、単位が mm であることが返ってきました。
.mcp.json(作業フォルダー直下) { “mcpServers”: { “sketchup”: { “command”: “uvx”, “args”: [“–system-certs”, “sketchup-mcp2”], “env”: { “SKETCHUP_MCP_HOST”: “127.0.0.1”, “SKETCHUP_MCP_PORT”: “9876”, “SKETCHUP_MCP_TIMEOUT”: “60”, “SKETCHUP_MCP_LOG_LEVEL”: “INFO” } } } }
ここで一度つまずきました

uvx が MCP サーバーを取りに行くところで、証明書のエラー(invalid peer certificate)が出ました。セキュリティソフトが通信を検査している環境では、uv が持っている証明書一覧では足りません。--system-certs を付けて Windows の証明書を使わせると通ります。上の設定に入っているのはそのためで、Claude Code が自分で原因を突き止めて設定に足しました。

もう 1 つ。SketchUp を再起動すると、拡張機能のサーバーは止まります。「接続が拒否されました」と言われたら、もう一度「Start Server」を押します。これも AI からはできないので、覚えておく必要があります。

まず、10m の立方体

接続が確認できたので、いちばん簡単な図形を頼みました。

CLAUDE CODE への指示

スケッチアップに、10m × 10m × 10m の立方体を入れて下さい。

Claude Code は「直方体を作る」道具を、種類 cube、寸法 [10000, 10000, 10000](mm)、位置 [0, 0, 0] で呼びました。返ってきたのは新しいグループの ID と、外接する直方体の範囲です。

返ってきた結果(抜粋) { “id”: 7952, “name”: “Cube_10m”, “type”: “group”, “bbox_mm”: { “min”: [0, 0, 0], “max”: [10000, 10000, 10000] } }
SketchUp に作図された 10m の立方体。手前に人物の添景があり、大きさの比較になっている
作図直後の SketchUp。原点に 10m × 10m × 10m の立方体ができています。左下の人物(SketchUp 標準の添景)と比べると大きさが分かります。

この bbox_mm が効いています。AI は画面を見なくても、この数字で「10m の立方体が原点にできた」と確かめられるからです。AutoCAD のときと同じで、作図した結果を自分で読み返す手段があると、間違いがその場で分かります。

コルビュジエのドミノを作図する

次は少し実務に寄せて、ル・コルビュジエが 1914 年に提案した「ドミノ・システム」を作らせました。柱とスラブと階段だけの骨組みで、壁から自由になった近代建築の原型です。題材には、Rhino でこれをモデリングする手順を解説したページ(コルビュジエ-ドミノを3Dモデリングする|rhino-gh.com)を使わせてもらいました。

CLAUDE CODE への指示

以下のホームページは、「コルビュジエ-ドミノを3Dモデリングする」というタイトルの WEB ページです。(URL)

このホームページをよく読み、理解して、スケッチアップにこの「コルビュジエ-ドミノ」を再現してください。

文章にある寸法と、図にしかない寸法

Claude Code はまずページを読み、スラブの厚さ 200、階高 2,500、柱 200 角、踏面 300・蹴上 125、踊り場 1,800 × 1,200 といった数値を拾いました。ところが平面の寸法——スラブの縦横や柱の位置——は文章に無く、図版にしか書かれていません。ページの要約では落ちてしまう情報です。

そこで Claude Code は、ページに貼られている図版(17 枚)をダウンロードして画像として直接読み、平面図の寸法線から 10,200 × 6,200 の外形、4,000 スパンの柱グリッド、階段まわりの切り欠きを数値にしました。読み取った結果がこの表です。

部位寸法(mm)配置
平面10,200 × 6,200端部 100 + 4,000 + 4,000 + 2,000 + 100 / 100 + 1,000 + 4,000 + 1,000 + 100
束基礎500 × 500 × 500柱の位置 6 か所、Z 0 から 500
スラブ厚 200 × 3 枚Z 500 / 3,000 / 5,500。右側に階段の開口、右下に 1,100 角の欠き込み
200 × 200 × 長さ 2,300X 100 / 4,100 / 8,100 と Y 1,100 / 5,100 の交点、2 層
踊り場1,800 × 1,200 × 厚 200柱の側面に接して、Z 1,750 / 4,250
階段踏面 300 ・ 蹴上 125 ・ 幅 900 ・ 9 段1 フライトで 1,250 上がり、踊り場で折り返す。階高 2,500 = 2 フライト

Ruby のコードで、一括で作図する

部品は 27 個あります。1 つずつ「直方体を作る」道具を呼んでもできますが、Claude Code は「Ruby を流し込む」道具で、全部をまとめて 1 回で作図しました。SketchUp の Ruby API をそのまま使えるので、階段のような断面形状も、輪郭を描いて押し出すだけです。

流し込んだ Ruby(抜粋・一部整形) p3 = lambda { |x, y, z| Geom::Point3d.new(x.mm, y.mm, z.mm) } box = lambda { |name, x0, y0, z0, dx, dy, dz| g = root.entities.add_group f = g.entities.add_face(p3[x0,y0,z0], p3[x0+dx,y0,z0], p3[x0+dx,y0+dy,z0], p3[x0,y0+dy,z0]) f.reverse! if f.normal.z.negative? f.pushpull(dz.mm) } # 柱 6 本 × 2 層、束基礎、スラブ 3 枚、踊り場 2 枚、階段 4 本 … stair = lambda { |name, x0, ys, dir, zf| prof = [[0, -125]] 9.times { |k| prof.push([300*k, 125*(k+1)], [300*(k+1), 125*(k+1)]) } prof.push([2700, 975]) f = g.entities.add_face(prof.map { |u, h| p3[x0, ys + dir*u, zf + h] }) f.pushpull(900.mm) }

返ってきたのは {"groups": 27, "min_mm": [14850, 0, 0], "max_mm": [25200, 6200, 5700]}。グループが 27 個できて、高さが 5,700(3 枚目のスラブの上面)で終わっている——数字の上では狙いどおりです。Claude Code はここで「画面を見る」道具でスクリーンショットを撮り、参考ページの完成図と見比べてから「できました」と報告してきました。

SketchUp に作図されたコルビュジエのドミノ。3 枚のスラブと 6 本の柱、折り返し階段と踊り場
作図直後の SketchUp。柱 6 本 × 2 層、スラブ 3 枚、踊り場 2 枚、階段 4 本の 27 グループ。指示から作図完了まで、人の操作はありません。

下の図は、作図に使ったのと同じ数値で組み直したものです。部位ごとに追いかけられるほか、層数を増やすとドミノらしく同じ骨組みが積み上がります。

同じ数値で、層を積むスライダーで層数を、ボタンで部位を切り替えられます
作図済みの部位 選んでいる部位
層数
3
部位

部位ごとの寸法と個数

グループ数
最高点
平面
階段

要した時間

体感の目安です。設定のうち、時間がかかったのは方式の調査と、証明書のエラーの切り分けでした。作図そのものは会話 1 往復で終わります。

工程時間備考
接続方式の調査と比較約 10 分Web を調べて 3 候補を比較。採否は私が選択
導入(uv・拡張機能・設定・再起動)約 20 分手作業は拡張機能の導入とサーバー起動、Claude Code の再起動
10m の立方体1 分未満道具を 1 回呼ぶだけ
ドミノ:ページと図版の読み取り約 5 分図版 17 枚を取得して寸法を数値化
ドミノ:作図と確認約 2 分Ruby を 1 回流し込み、スクリーンショットで確認

やってみて分かったこと

1. 人の手が要るのは 2 か所だけ

SketchUp への拡張機能の導入と、サーバーの起動ボタン。この 2 つは SketchUp の画面の中の操作なので、AI からはできません。逆に言えばそれ以外——調査、ダウンロード、設定ファイル、エラーの切り分け、作図、確認——は全部 AI が進めました。「ここは手でやってください」と、必要な操作を具体的に言ってくるので迷いません。

2. 図版の寸法は、要約では落ちる

Web ページを読ませると、AI は要約して受け取ります。文章の数値は拾えますが、図の中の寸法線は要約に残りません。今回は Claude Code が自分で「平面寸法が無い」と気づき、図版を画像として取り直しました。図面や解説ページを題材にするときは、画像そのものを見せるのが確実です。

3. 単位の罠は、AI が先に踏んでくれる

SketchUp の Ruby API は内部の単位がインチです。mm のつもりで数値を渡すと、25.4 倍の大きさになります。Claude Code は最初から .mm を付けて変換していましたが、返ってきた bbox_mm を読み返すことで、万一間違えても気づける作りになっています。作図のあとに結果を読む——この習慣は AutoCAD のときと同じでした。

4. 自分の作図を、自分で見て確かめる

「画面を見る」道具があるおかげで、AI は作図した直後にスクリーンショットを撮り、参考図と見比べてから報告してきます。「できました」の前に確認が入るのは、実務で任せるときの安心材料です。

5. 気をつけること

非公式のツールを、パソコンの内側だけで使う

今回の MCP サーバーと拡張機能は、個人が公開しているものです。Trimble のサポート対象ではありません。また「Ruby を流し込む」道具は、SketchUp の中で任意のコードを実行できる強力なものです。

設定の SKETCHUP_MCP_HOST127.0.0.1(自分のパソコンの内側)のままにしてください。0.0.0.0 にすると、同じネットワークの他の機器からも認証なしで SketchUp を操作できてしまいます。

まとめ

AutoCAD に続いて、SketchUp も Claude Code の「道具」になりました。図面の平面計画は AutoCAD で、ボリュームの見え方は SketchUp で——同じ会話の中で、2 つのソフトを行き来しながら検討することが現実的になってきています。

ドミノは骨組みだけの単純な題材ですが、「解説ページを読んで、図版から寸法を拾い、27 個の部品を組み、自分で確認する」という一連の流れを、指示 1 つで通せたのは収穫でした。次は、敷地と法規の条件を与えて、ボリュームのスタディを SketchUp 側でやらせてみるつもりです。

作図に使った数値

この記事の立体図は、SketchUp に流し込んだ Ruby と同じ座標(スラブの輪郭、柱の位置、階段の断面)から描いています。層数を増やしたときの柱・踊り場・階段の位置も、同じ計算です。

Claude Code に建築のボリューム出しをさせた結果

進化が著しいAIですが、今回はClaude Codeに建築のボリューム出しをさせてみました。正確にいうと、JG_日影測定線とJG_日影図作成とのコラボ企画です。Claude CodeでAutoCAD 2027を動かし、検討結果を直接書き出しています。

まずJG_シリーズのコードを全て読ませ、NotebookLMでボリューム出しのノウハウを調べさせ、それらを全てObsidianに記憶させ、さらにその知見をClaude Codeに読ませた上でのチャレンジです。予想以上の結果が出たので、最後までお読みください。


🧪 今回試した内容

・中規模のボリューム出し(マンションを想定)
・敷地与条件:都内の架空の敷地(約1,700㎡)

・使用モデル:Fable 5.0 ※2026年8月時点の最新モデル


📝 まずは斜線チェックから

いきなりボリューム出しから始めるのは荷が重いと思い、まずは、斜線チェックをさせてみました。
Claude Codeへの支持

今回のボリューム出しの与条件ですが、今開いているAutoCAD(ファイル名:ボリューム出しテスト)の配置図に、敷地与件を表で記載しています。また配置図には、敷地形状や道路形状、また暫定的な建物形状と高さを記載しています。
建物は私が入れたもので、あくまで一案です。
まず、ボリューム出しの前に、テストとしてこの建物の斜線を一通りチェックしてください。
ただし、確認申請書に添付することを想定し、チェックの根拠を図中に追記したり、補足図面を付けてください。

AIボリューム出しテスト_斜線チェック_元図


⏱️ 出力結果と要した時間

出力結果は以下の通りです。
正直なところ断面図は期待していなかったので驚きでした。
内容はもちろん正確で申し分のない結果です。

  • AutoCADとの接続と読み取り:約5分
  • 計算と書き出し:約10分

合計で、およそ15分ほどでチェック図が出力されました。書き出しレイヤーを指示し忘れていましたが、自動で「SYASEN」レイヤーを作って、ご丁寧に色まで差別化して作成してくれました。真北の方向も画像読み取りではなく、数値データを入力しているので正確です。

AIボリューム出しテスト_斜線チェック_AI出力(マゼンダ色の部分)


AIボリューム出しテスト_斜線チェック_AI出力(高度斜線)


AIボリューム出しテスト_斜線チェック_AI出力(道路斜線)

AIボリューム出しテスト_斜線チェック_AI出力(斜線制限検討表)

📌 ちょっとした補足

私がJw_cadの要領で建物のコーナーに高さを記入していたのですが、8mの建物と16mの建物が接する部分で、文字(高さ)が重なってしまいました。AIに指示出しした後に気づいたのでそのままにしておきましたが、出来上がった断面図を見ると、ちゃんと判読できていたようです。しかし、よくよく考えると、画像を見に行っているのではなく、AutoCADのデータそのものを入力しているので、出来て当然かもしれません。

重なった文字(高さ)でも判読

📝 次に日影チェック

次に、基本ができていないと駄目だと思い、日影チェックをさせてみました。
Claude Codeへの支持

次に、今入っている建物(私の案)で日影をチェックしてください。
敷地は千代田区を想定で、東京都の安全条例に沿うかたちでお願いします。
測定線は記入済みですので、等時間図のみを記入してください。
算定方法はお任せしますが、分からなければ「JG_日影図作成」を参照してください。
精度については、ボリューム出しなので、メッシュ間隔500mmでよいと思います。
先ほどの斜線チェックのレイヤは非表示にしているので、図のかぶりは気にしなくてよいです。
レイヤは「HIKAGE」に入れて下さい。

⏱️ 出力結果と要した時間

出力結果は以下の通りです。
等時間図は完璧です
「JG_日影図作成」と、JW_CADの日影図コマンドと照合してみましたが、問題なく一致しています。等時間図が正確なので、時間日影図や指定点時間計算も簡単にこなしてくれると思います。
緯度については、さすがにネットから知識を吸収できていなかったのか、千代田区の地理上の緯度である35.69度を採用したようです。このあと、「東京都は36度ですよ」と伝えたので、次のボリューム出しは問題ありません。

  • AutoCADとの接続と読み取り:2分
  • 計算と書き出し:約10分

合計で、およそ12分ほどでチェック図が出力されました。斜線チェックで配置図と建物情報を読み取っていたぶん出力が早まりました。出力後に、計算のロジックを聞いてみると、もともとAIが持っていた知識ではなく、先に私が読み込ませた「JG_日影図作成」のコードを解析したとのことでした。

AIボリューム出しテスト_日影チェック_AI出力(等時間図)


AIボリューム出しテスト_日影チェック_AI出力とJw_cad日影コマンドの重ね合わせ

⚡ いよいよボリューム出し

下地が整ったので、いよいよボリューム出しに挑戦させてみました。
Claude Codeへの支持

ボリューム出しをお願いします。
条件として、今回は天空率を採用しません。道路斜線をクリアするようにしてください。また、隣地との離れは500以上を確保してください。周囲の高低差はないものとします。
階高は3.0~3.5m想定ですが、パラペットはなるべく高くしたいので、100mm刻みでお願いします。平面寸法も100mm刻みとし、建物の向きや形態は一切気にせず(内部のプランは度外視し)、最大ボリューム(容積)を確保してください。算定用ボリュームがいくつできても構いません。容積率は、緩和を使うので気にせず、建蔽率だけを意識してください。測定線との離隔は、メッシュ精度が500mmですので500までは許容します。

制限時間は30分とします。30分経ったところで、それまでの最大ボリューム案を提示して、作業を止めてください。

AIボリューム出しテスト_ボリューム出し_実行前のAutoCADの状態

⏱️ 出力結果と要した時間

出力結果は以下の通りです。
もっと複雑なかたちを予想していたのですが、平面形はいたってシンプルな矩形平面(ほぼ正方形)でした。

建蔽率を意識して、最初に検討範囲を囲いこんだものと推察します。

総ボリューム 16,435㎥(当初のご提示案(斜線・日影チェック時の案) 12,600㎥ 比 +30%

建築面積 1,021㎡(建蔽率 59.97% ≦ 60%)、最高高さ 28.3m(南西側)

日影: 5m超10m以内 3.88h ≦ 4h / 10m超 2.48h ≦ 2.5h(緯度36.0・支配的制約)

斜線: 道路(1.25・後退緩和)・隣地(20m+1.25)・第二種高度地区の包絡内、天空率不使用

隣地離れ500確保、高さ・平面とも100mm刻み

AutoCADとの接続と読み取り:2分

  • 計算と書き出し:約28分

制限時間どおり30分でボリュームチェック図が出力されました。

指示は出していませんが、1mメッシュで出てきました。実は、最初は色付けの無いただのメッシュだったので、「各ボリュームは、ひとつずつ高さが確認できるようにしてください。」と追加指示を出すと、


A. 「厚さ」プロパティに高さを設定(推奨)

B. 全ボリュームに高さ文字を記入

C. 高さ帯で色分け+凡例

D. 整形版を作り直す 

という提案があったので、最も見やすい「C」で指示を送ったところ、下の図が描画されました。

AIボリューム出しテスト_ボリューム出し_AI出力_ハイトマップ(高さ分布図)

❓ AIに質問

あまり見たことがない図が出てきたので、「これはどういうものですか?」と聞いたところ、以下の答えが返ってきました。


一般には 「ハイトマップ(高さ分布図)」 と呼ばれる表現で、建築実務のボリューム出しの文脈では 「ボリューム検討図(ボリュームスタディ図)」 の平面表現にあたります。メッシュごとの計画高さを色分けした図、という意味で「高さ別色分け図」と添え書きすれば通じます。

なお、よく似た図で業界に定着した名前があるのは 「逆日影図(逆日影チャート)」 です。こちらは「日影規制から逆算した、各地点に建てられる最大の高さ」を同じようにメッシュ色分けで示すもので、TP-PLANNER や ADS などのボリューム検討ソフトが出力します。

今回の図はそれと似ていますが、意味が少し違います。逆日影図が「規制の上限(入れ物)」を示すのに対し、この図は**上限の中から探索で選び取った「計画ボリュームそのものの高さ分布」**です。日影は各ボリュームの影の合成で決まるため、全点で上限いっぱいに建てることはできず、「どこを高くしてどこを削るか」の最適化の結果がこの分布になっています。

図中に名称を入れるなら「計画ボリューム高さ分布図(1mメッシュ・100mm刻み)」あたりが正確です。D案を作る際に、タイトルとしてこの名称を書き込むこともできます。


💡なるほど

なるほど、理解しました。私が建築のモジュールの指示出しをしなかったので、逆日のメッシュを活用して、そのなかの1m角のボリュームを上げたり下げたりしながら、最大ボリュームを模索したということのようです。
図に穴ぼこがあいていて、きれいな等高線にならなかった理由は、時間制限を30分としたからかもしれません。
無制限にトライさせれば、恐らく逆日影図の等高線をなぞるような、それでいてもっと攻めた、きれいな階段状の形が出来上がったかもしれません。

✨別案を依頼

次に、先のAIの提案にあった「D. 整形版を作り直す」をお願いしました。メッシュが全体に大きくなるかと思いましたが、単に高さが同じメッシュを連結したようです。先のものよりは見やすくなりました。
AIから「朗報です」と回答がきたので、なにかと思いきや、総ボリュームが1,000㎥増えたとのことでした。先の検討を下敷きにして解析の精度を高めたことが理由とのことでした。(検討時間30分は短かったか、、、)。

AIボリューム出しテスト_ボリューム出し_AI出力_1Mメッシュ

✨さらに改良

ボリュームの全体像はつかめましたが、このままだと建築の計画に使いずらいので、階高を3mにしたメッシュを依頼しました。
最終的に出された建物諸元は以下の通りです。

建物の諸元(階高3.0m・マンション想定)

項目
階数最高9F(27.0m)、北・東に向かって 1〜5F に逓減
躯体体積16,239㎥
延べ床面積(全階合計)5,413㎡(容積率換算 約318%・緩和前提)
建築面積1,021㎡(建蔽率 59.97% ≦60%)
日影5m超10m以内 3.75h ≦4h / 10m超 2.48h ≦2.5h(緯度36.0で再検証済み)
斜線道路・隣地・第二種高度地区の包絡内(天空率不使用)

D案の各ブロック高さを3m階高で切り捨てて階数化しているため、すべての規制チェックは自動的に安全側です。切り捨てで生じた余り(各ブロック最大2.9m)は、検証済みの包絡内なのでパラペットや設備部分の高さとして利用可能です(図中にも注記しました)。

AIボリューム出しテスト_ボリューム出し_AI出力_高さ3mの1Mメッシュ(ハイトマップ)

平面・高さ共1mメッシュの躯体体積:17,348㎥に比べ、高さを3mにしたメッシュは16,239㎥となり、約1,000㎥(マンションの階高3mで置き換えると7スパン分ぐらい)目減りしています。かなりの目減りですが、流れ的には仕方ないです。
いったんこれで計画を立て、減った分はAIの提案どおりパラペットや設備部分の高さとして利用するのが手順としてはよいでしょうか。

⭐最後の無茶振り

最後にアイソメ図をお願いしました。ハイトマップとセットにすると、ボリューム出しの成果品が完成! といったところです。

AIボリューム出しテスト_ボリューム出し_AI出力_高さ3mの1Mメッシュ(アイソメ図)
🏁 やってみた感想

今回は、逆日なのか計画に沿ったボリューム出しなのか、やや中途半端な指示出しだったので、上記の成果物でしたが、逆にいうと、AIはもはやロジックは違えど逆日影図もつくれて、より現実的なスパンでのボリューム出しもできるということです。
時代が変わってきたということでしょうか。

JG_Excel表変換(AutoCAD版)

AutoCAD 2027 プラグイン

AutoCADで出来るExcel表の変換

JG_Excel表変換(AutoCAD版)— 罫線は線分に、セルの文字は文字要素に。コマンドひとつで図面へ。

Excel で作った表を、そのまま図面に持ち込めます。ブックとシート、変換する範囲を指定するだけで、セルの罫線を線分に、セルの文字を文字要素に置き換えて作図します。面積表・仕上表・建具表など、Excel で管理している表がそのまま図面の一部になります。

できあがるのは ふつうの線分(LINE)と文字(TEXT)です。表オブジェクトではないので、図面上でそのまま編集でき、DXF や JWW へ持ち出しても崩れません。印刷時の縮尺を指定できるので、1/100 の図面にも 1/50 の図面にも、狙った大きさで載ります。

取り込んだ AutoCAD の機能JG_Excel表変換での活かし方
線種(LINETYPE)Excel の罫線の種類をそのまま線種に。点線・破線・一点鎖線・二点鎖線を読み替え、図面にない線種は acad.lin から自動で読み込みます
文字スタイル(TEXTSTYLE)日本語用の文字スタイルを自動で作成。幅係数まで整えて、Excel で見たときの文字幅に近づけます
文字の位置合わせセルの左寄せ・中央・右寄せを、AutoCAD 側の位置合わせで再現。フォントを変えてもずれません
ジグ(ドラッグ配置)変換した表がマウスに付いてきます。図面を見ながら置き場所を決められるので、作図してから移動し直す必要がありません
コマンドと画層コマンド名を打つだけで起動。現在層にそのまま作図し、作成した数がコマンドラインに出ます
FEATURE 01

範囲を打つだけ

シート名は自動で入ります。あとは左上セル・右下セルを打つだけ。よく使う範囲は「範囲記録」で憶えておけます。

FEATURE 02

縮尺に合わせて作図

印刷時の縮尺を指定できます。1/100 の図面にも 1/50 の図面にも、同じ表を狙った大きさで載せられます。

FEATURE 03

Jw_cad とそのまま併用

同梱のフォルダーは、従来どおり Jw_cad の外部変形としても動きます。フォルダーを分ける必要はありません。

入力フォームは Jw_cad 外部変形版と同じものが開きます。覚え直しは要りません。もちろん、外部変形版もこれまでどおりお使いいただけます。

作図されるもの

罫線線分(LINE)として作図されます。同じ直線上の辺はつないでから引くので、本数が無駄に増えません。
文字文字(TEXT)として作図されます。空白のセルには何も置きません。
画層コマンドを実行したときの現在層に作図されます。作図する画層は、コマンドを実行する前に設定しておいてください。
文字スタイルJG_EXTABLE が自動的に作成されます(フォントは MS ゴシック)。
幅係数0.72 が設定されます。Jw_cad 外部変形版では「文字の縦横比」として入力しますが、AutoCAD 版では規定値のため入力は要りません。
あらかじめ入力していただく必要がないのは、AutoCAD 側で後から変えられるからです。幅係数は文字スタイルではなく文字 1 つずつのプロパティとして設定してあります。作図したあとにプロパティパレットで選び直せば、表全体でも、はみ出した 1 文字だけでも、その場で調整できます。作図する前に決め打ちする必要はありません。
位置ドラッグして決めた点を表の左上として、下方向に作図されます。
大きさExcel の列幅・行高・文字サイズに、指定した印刷時の縮尺を掛けた寸法です。Excel 上で 8 ポイントの文字は、1/100 なら図面上で約 250 の高さになります。

罫線の線種は、こう読み替えられます

Excel の罫線AutoCAD の線種
実線BYLAYER(現在の線種)
点線HIDDEN
破線DASHED
一点鎖線CENTER
二点鎖線PHANTOM

図面に登録されていない線種は、acad.lin から自動的に読み込まれます。

再現されないもの

セルの塗りつぶし(背景色)は作図されません。線の太さ(線色)と文字色も指定できません。これらは Jw_cad 外部変形版の機能です。変換できるセル数の上限は 100,000 です。

コマンドは 1 つだけです

やることが 1 つなので、覚えるコマンドも 1 つです。もう 1 つは設定用です。

EXTABLEExcel の表を図面へ作図するEX = Excel / TABLE = 表

コマンドラインに打つと入力フォームが開き、ブック・範囲・縮尺を順に指定していきます。フォームを閉じると AutoCAD の画面に戻り、変換した表がマウスに付いてきます。置きたい位置でクリックすれば作図されます。

中止するときは Esc、フォームの段階でやめるときは「キャンセル」を押してください。キャンセルすれば図面は変更されません。

EXTABLEPATH設定ふだんは使いません

本体プログラムの保管場所を指定し直すコマンドです。「JG_Excel表変換」フォルダーを移動したときだけ使います。

使いかた

はじめに、表を作図する図面を開き、作図を行う画層を現在層に設定してください。作図はすべて現在層に対して行われます。

  1. コマンドラインに EXTABLE と入力する「ファイル選択」フォームが開きます。
  2. 「ファイル選択」フォームで Excel ブックを選ぶ「OK」ボタンを押すと、ファイルを選ぶダイアログが開きます。
  3. 「表の選択」フォームで範囲を指定するシート名は自動で入ります。変換する範囲の左上セル(例:A1)、右下セル(例:M40)を入力して「入 力」。よく使う範囲は「範囲記録」「範囲読込」で憶えておけます。
  4. 「印刷時の縮尺」フォームで縮尺を入力する分母を入れます(1/100 なら 100)。ここで図面上の大きさが決まります。
  5. 表をドラッグして、置きたい位置でクリックする入力画面が閉じると AutoCAD の画面に戻ります。基準点は表の左上で、そこから下方向へ作図されます。作成した数がコマンドラインに表示されます。
置く位置は、最後にドラッグで決めます

ブック・範囲・縮尺を入力し終えると AutoCAD の画面に戻り、変換した表がマウスに付いてきます。図面の中身を見ながら位置を合わせ、クリックで確定してください。基準点は表の左上です。Jw_cad 外部変形版の「◎配置基準点(左上)を指示」と同じ順番・同じ感覚でお使いいただけます。

セル数の多い表では、ドラッグ中の表示を罫線だけに切り替えます(文字が 1,500 個を超えたとき)。作図される内容は変わりません。

シート名は自動で入ります

「表の選択」フォームのシート名には、選んだブックを Excel で開いたときに表示されるシート——前回保存したときに開いていたシートの名前が入ります。そのまま「入 力」でかまいませんし、別のシートを変換するときは書き換えてください。

Excel 97-2003 形式(.xls)のブックでは自動で入りません。この場合は前回入力したシート名が表示されます。

Excel が必要です

表の読み取りに Microsoft Excel を使います。バックグラウンドで起動して読み取るため、表が大きいと時間がかかります。セルを編集中(数式バーが編集状態)だと読み取れません。Enter で確定してから実行してください。

同じ表を、AI に変換させてみました

この表、AI に直接やらせたらどうなるのか。気になったので試しました。生成 AI に Excel と AutoCAD を同時に操作させ、同じ求積表と、同じ内部仕上表を変換させて、EXTABLE の結果と並べたものです。

結論から書くと、速さと確実さは EXTABLE、見た目の作り込みは AI という、はっきりした住み分けになりました。

まず、速さと手数

変換した表JG_Excel表変換AI に変換させた場合
求積表(5 行 × 5 列)数秒十数秒
内部仕上表(40 行 × 13 列・結合 160 か所)十数秒その 3〜5 倍
操作の手数コマンド 1 つ+フォーム 3 枚やりたいことを文章で伝える
変換する範囲の指定左上・右下のセルを入力(シート名は自動)自分で見つけます
毎回同じ結果になるかなります指示の書き方で変わります

パソコンの環境にもよりますが、仕上表のような大きな表では体感で 3〜5 倍の差がありました。EXTABLE は決まった手順を決まった順で実行するだけなので、当然といえば当然です。日常的に使う道具としては、この差は大きいと思います。

次に、範囲の指定

ここは AI に分があった点です。EXTABLE では、左上セルと右下セルを入力します(シート名は自動で入ります)。AI に頼んだときは、この入力そのものが要りませんでした。「このブックの表を図面に入れて」と伝えるだけで、文字と罫線が入っている範囲を自分で見つけて変換します。

表の行数が案件ごとに変わる、シートによって列数が違う、飛び地に小さな表がいくつも置いてある——そういうブックでは、範囲を数え直す手間がまるごと消えます。

もっとも、これは裏返しでもあります。EXTABLE は指定した範囲だけを、指定したとおりに変換します。表の隣に置いたメモ書きや作業用の列を巻き込むことはありませんし、「範囲記録」に憶えさせておけば次回はボタン 1 つです。毎月同じ書式の表を出すなら、範囲が固定されているほうがむしろ確実だと思います。

次に、見た目

題材にしたのは、5 行 5 列の求積表です。まず、変換する前の Excel をご覧ください。見出しに色が付き、合計行の上は二重線。B 列・C 列には 8.404853278 のような 11 桁の数値が、列幅ぎりぎりまで詰まっています。

変換のもとになった Excel(求積表 A1:E5・游ゴシック 11pt)列幅 5.7 / 10.7 / 10.7 / 30.7 / 12.7 文字、行高 18pt。原寸で 149.2 × 32.4mm
合計欄は A5:D5 を結合。二重線を引いたぶん、4 行目と合計行だけ Excel が行高を自動で広げています(18 → 18.6 / 19.2pt)。

これを、EXTABLE と AI でそれぞれ変換したものが下の 2 つです。差が出るのは、Excel の書式をどこまで持ち込むかでした。

JG_Excel表変換(EXTABLE)罫線と文字。幅係数 0.72 で一律に整える
線分 13・文字 22。塗りと二重線はありません。B 列・C 列の数値はセル幅を超え、隣と重なります。
AI に変換させた場合セルごとに幅を測り、書式も持ち込む
線分 13・文字 22 に加えて 2D ソリッド 5。見出しの塗り・合計行上の二重線・罫線の太さ 3 種を再現しています。

あふれた文字の扱いが、いちばん分かりやすい差でした。EXTABLE は幅係数 0.72 で表全体を一律に整えます。速いかわりに、もともと Excel でぎりぎりだった列は収まりきりません。AI は文字を 1 つずつ実測して、はみ出す分だけ幅を詰めます。求積表では B 列・C 列が 0.65 倍まで縮み、Excel の「縮小して全体を表示」と同じ見え方になりました。

その代わり、AI が詰めた文字は縦長に潰れます。そもそも Excel 側で 8.404853278 を 3 桁表示に直せば、どちらの方法でもきれいに収まる話でもあります。

図面枠に納めるとき

内部仕上表を A3 横の図面枠に入れたときの収まりです。表の原寸は 392.22 × 256.96mm、枠の内側は 390.5 × 277.0mm。幅がわずかに足りません。

A3 図面枠への収まり内部仕上表(A1:M40・8pt)を 1/100 の図面枠に載せたところ
A3 の図面枠(内枠 390.5 × 277.0) 指定した縮尺どおりの原寸 枠からあふれる部分
配置

EXTABLE は「印刷時の縮尺」で決まった大きさで作図します。図面と縮尺が揃うので寸法の意味が保たれる一方、枠のほうへ合わせにいく機能はありません。AI は「この赤枠の中に納めて」と伝えれば、倍率(このときは 0.99562 倍)を自分で計算して中央に置きました。

実務的には、Excel 側を 2mm 詰めるのが早道です

超過は 1.7mm。列幅をほんの少し詰めれば、EXTABLE でも 1/100 のまま枠にぴったり納まります。縮尺が半端な数字にならないぶん、図面としてはそのほうが素直です。

再現できた書式・できなかった書式

Excel の書式JG_Excel表変換AI に変換させた場合
罫線の線種(点線・破線・鎖線)
文字の配置(左・中央・右)
セルの結合
縦書き
印刷時の縮尺の指定指示すればできます
セルの塗りつぶし〇(2D ソリッド)
二重線の罫線〇(平行 2 本)
罫線の太さ〇(4 段階)
セルごとの文字幅の調整一律 0.72〇(実測して詰める)
図面枠へのフィット
Excel と同じフォントの使用MS ゴシック固定できるはずです
太字・文字色できるはずです
セル内の改行(Alt+Enter)できるはずです
値を変えたときの再集計Excel で計算Excel なしでも可能かも

〇=実際に確認したもの/青字=まだ試していないが、できると思われるもの

まだ試していないけれど、たぶんできること

ここから先は推測です。実際に試したわけではありませんが、仕組みから考えるとできそうなことがいくつかあります。

  • Excel と同じフォントを使う … 游ゴシックの表は游ゴシックで、明朝の表は明朝で。文字スタイルを読み取ったフォントで作れば済む話です。
  • 縦書きのセル、セル内で改行した文字列 … 1 セルの中で複数行に分ける、1 文字ずつ縦に並べる、といった置き換えです。
  • 太字を線幅で表現する … AutoCAD の文字に「太字」はありませんが、太字用の文字スタイルを別に作る手はあります。
  • 条件付き書式の色分け … セルの色を読むのと同じ要領で、そのときの表示色を塗りに変えられます。
  • Excel を介さない再集計 … 図面上の数値を書き換えたら、合計欄も引き直す。表の構造さえ分かっていれば、Excel を開かずにできそうです。
  • 変換しながら加工する … 「この列だけ 3 桁に丸めて」「単位を付けて」といった注文を、変換と同時に片付ける使い方です。
どちらを使うか

毎日の図面に表を載せるなら EXTABLE です。コマンド 1 つ、フォーム 3 枚、数秒。誰がやっても同じ結果になります。提出用の一枚を作り込みたいとき枠にぴったり納めたいときかたちの定まらない表をまとめて拾いたいときは、AI に頼む手もある——今のところは、そういう距離感だと考えています。ここで確かめられた「できること」は、これからの JG_Excel表変換 に少しずつ取り込んでいきます。

導入のしかた

  1. ZIP ファイルを解凍するどこに解凍しても構いません。
  2. 「インストール.bat」をダブルクリックする「ExcelTable.bundle」フォルダーが %APPDATA%\Autodesk\ApplicationPlugins\ へコピーされます。管理者権限は不要です。AutoCAD が起動していると入れ替えられません。終了してから実行してください。全ユーザーで使う場合は C:\ProgramData\Autodesk\ApplicationPlugins\ へ(こちらは管理者権限が必要です)。
  3. 「JG_Excel表変換」フォルダーを好きな場所に置くデスクトップやドキュメントの下に置いていただくと、プラグインが自動で見つけます。見つからないときは初回だけ場所を尋ねるダイアログが出るので、フォルダーの中の WindowsAppAutoCADExcelTable.exe を選択してください。
  4. AutoCAD 2027 を起動するすでに起動している場合は、いったん終了してから起動し直してください。
「JG_Excel表変換」フォルダーは、フォルダーごと保管してください

中のファイルを別々の場所に置くと動きません。設定ファイルを同じ場所から読み込むためです。以前から別の場所に同じ名前のフォルダーをお持ちの場合は、本パッケージに同梱のものをお使いください。

パッケージの中身

初めにお読みください(AutoCAD用).txt 説明ファイル インストール.bat プラグインを組み込む アンインストール.bat プラグインを取り外す ExcelTable.bundle AutoCAD プラグイン ├ PackageContents.xml └ Contents ├ AcadPluginExcelTable.dll └ AcadPluginExcelTable.deps.json JG_Excel表変換 本体プログラム ├ WindowsAppAutoCADExcelTable.exe AutoCAD 連携用 ├ WindowsAppJwwExcelTable.exe Excel表変換の本体 ├ ClassLibraryThings.dll ├ DATA.ini 〜 DATA4.ini 入力値の記録用 ├ Excel表変換.BAT Jw_cad 外部変形用 ├ サンプル_内部仕上表.xlsx 変換のサンプル └ 初めにお読み下さい.txt 外部変形版の説明

Jw_cad 外部変形版とは、同じフォルダーで併用できます

同梱の「JG_Excel表変換」フォルダーは、従来どおり Jw_cad の外部変形としても使えます。Jw_cad の[その他]メニューから外部変形コマンドを選び、Excel表変換.BAT を指定してください。フォルダーを分ける必要はありません。

指定する項目が少し違います

Jw_cad 版では、線色(線の太さ)や文字色・文字の縦横比を指定できます。AutoCAD 版にはこれらの指定がなく、代わりに印刷時の縮尺を指定します。入力値はそれぞれ別に記録されるので、混ざることはありません。

動作環境

OSWindows 11
CADAutoCAD 2027(Jw_cad 外部変形版も同梱)
その他Microsoft Excel(表の読み取りに使用します)
開発言語Visual Basic .NET
ソフト種別無償
バージョンVer.1.1
AutoCAD 2027 専用です

2026 以前のバージョンでは動作しません。AutoCAD 2027 とそれ以前とでは、内部で使用する .NET のバージョンが異なるためです。2026 以前にインストールしても、読み込まれないだけで害はありません。AutoCAD LT では使用できません。

アンインストール

同梱の「アンインストール.bat」を実行してください。手作業で行う場合は、%APPDATA%\Autodesk\ApplicationPlugins\ から「ExcelTable.bundle」フォルダーを削除してください。レジストリなどは変更していないため、これだけで完了します。

設定の記録用に %APPDATA%\JgExTable フォルダーと %APPDATA%\Things\Keisoku フォルダーを使用します。こちらも不要であれば削除してください。「JG_Excel表変換」フォルダーは、不要であれば手作業で削除してください。

Claude Codeに一級建築士「設計製図」試験を解かせてみた


最近は、外部変形やプラグインなどの自動設計ツールを作成する場面で、AIを活用する機会が増えてきました。

これまでは、複雑なコード作成にAIを使うことが中心でしたが、そういった「木」をつくる作業ではなく、建築計画全体、いわば「森」をAIにつくらせたらどうなるのか。

そんな興味から、エージェント型AIとして注目されている Claude Code に、令和7年一級建築士「設計製図」試験の問題を解かせてみました。


🧪 今回試した内容

・設計課題:庁舎
・試験問題:公益財団法人 建築技術教育普及センターのHPよりダウンロード

参考リンク���
過去の試験問題等|一級建築士試験|建築技術教育普及センター

・使用モデル:Opus 5.0 ※2026年7月時点の最新モデル


📝 Claude Codeに送ったプロンプト

Claude Codeには、以下のような指示を送りました。

あなたは建築の設計者です。名前はコルビとします。 私は建築設計のノウハウを教えるコルビの専任講師です。 まずは、コルビがどの程度建築設計を理解しているかを知りたいので、これからテストを行います。 令和7年一級建築士「設計製図」試験の問題用紙を渡します。 この回答を作成して、HTML/SVGプレビューで表示してください。


⏱️ 出力までにかかった時間

回答用紙のPDFはフォントが特殊だったため、そのままでは文字化けが発生しました。

そこで、PDFを画像に変換し、図として読み取らせる工程を挟んでいます。

  • PDFの画像変換・読み取り:約5分
  • 設計案の作成:約15分

合計で、およそ20分ほどで答案が出力されました。


🏢Claude Codeが作成した答案

以下が、Claude Codeによって出力された答案の内容です。

 令和7年 一級建築士試験「設計製図の試験」設計課題答案
「住民交流スペースを有する地方公共団体の庁舎」

1. 設計方針

南に公園、北に幅14mの主要道路が接する角地に、南=住民/北・東=行政の二層構造でゾーニングした。
公園と連続する住民交流ゾーンを1階南面全幅に開き、平日夜間・土日祝日はここだけを切り離して開放できる区画とする。
防災拠点としての機能維持は基礎免震構造で担保し、災害対策本部(大会議室)・サーバー室・非常用発電機を 垂直に近接させて災害時の指揮動線を最短化した。

項目条件本計画判定
敷地面積1,680 m²(48m×35m)
建蔽率80 % 以下 → 1,344.00 m²1,176.00 m² / 70.0 %適合
容積率300 % 以下 → 5,040.00 m²3,136.00 m² / 186.7 %適合
階数・構造地上3階建て・耐火建築物地上3階/鉄骨造+基礎免震適合
道路高さ制限東6m道路・勾配1.25(6+4.0×2)×1.25=17.50m ≧ 15.90m適合
隣地高さ制限立上り20m・勾配1.25最高高さ15.90m < 20m適合
事務室計 700 m² 以上714.00 m²(1階259+2階455)適合
議場200 m² 以上・3階・無柱空間294.00 m²(14m×21m 無柱)適合



2. 配置図兼1階平面図 S = 1/200

3. 2階平面図 S = 1/200


4. 3階平面図 S = 1/200



5. 東西断面図(A–A)S = 1/200



6. 面積表

区分算定式面積
建築面積42.0 m × 28.0 m1,176.00 m²
1階 床面積42.0 m × 28.0 m1,176.00 m²
2階 床面積42.0 m × 28.0 m1,176.00 m²
3階 床面積28.0 m × 28.0 m784.00 m²
延べ面積1,176.00 + 1,176.00 + 784.003,136.00 m²
区分算定式面積
1階 事務室9.0×7.0 + 14.0×7.0 + 14.0×7.0259.00 m²
2階 事務室9.0×7.0 + 14.0×7.0 + 21.0×14.0455.00 m²
合計259.00 + 455.00 ≧ 700.00714.00 m²
室名要求計画室名要求計画
議場200 m²以上294.00防災備蓄倉庫50 m²以上56.00
大会議室150 m²以上196.00受水槽室60 m²以上63.00
サーバー室40 m²以上49.00カフェ80 m²以上98.00


7. 計画の要点等

7-1. 施設計画について配慮したこと

①周辺環境への配慮(住民交流スペースと公園との関係性)

敷地南側に隣接する公園との連続性を計画の主題とし、1階南面の全幅(42m)に住民交流スペース(展示スペース・交流ラウンジ)とカフェを帯状に配置した。

建物を南側隣地境界線から4.0m後退させて外部テラスを設け、公園の園路と高低差なく接続するサブエントランスを開いている。

これにより公園の緑を内部空間に取り込むとともに、イベント時には屋内外を一体的に利用できる。

一方、北側14m道路側は来庁者の主動線と正面性を担う顔とし、住民利用の動線と行政利用の動線を敷地の南北で明確に分離した。


②乳幼児連れ来庁者への配慮

1階エントランスホールに直接面するコア部に、授乳室・おむつ替えコーナー・キッズコーナーを一体で設け、総合受付から見守りができる位置とした。

窓口カウンターに隣接する待合スペースにもキッズスペースを併設し、手続き中の付き添いに配慮している。

全階に多目的便所(ベビーチェア・ベビーベッド付)を設け、主要動線は段差のないフラットな床として有効幅員1.8m以上を確保し、ベビーカーでの通行と車椅子でのすれ違いを可能とした。

駐車スペースは1階ピロティ内とし、雨天時も濡れずに乗降できる。


③来庁者と職員・議員等とのセキュリティを踏まえた動線計画

来庁者動線は、北側エントランスホールから東側の事務室窓口へ至る系統と、公園側サブエントランスから南側住民交流ゾーンへ至る系統の2系統に限定した。

職員動線は西側のサービス出入口から専用に階段A・EVで2階執行部門へ通じる計画とし、来庁者と交差しない。

議員は北側の議員用出入口からEV・階段Bで3階議会部門へ直接至る専用動線を確保した。

平日夜間および土日祝日は、Y24通りおよび事務室境界に設けた電気錠・防火シャッターにより執行部門・議会部門を一括して閉鎖し、住民交流スペースとカフェのみを公園側から利用できる区画とする。

守衛室はエントランスホールに面して設け、夜間・土日祝日の各種書類の預かり業務に対応させた。


④町長室、副町長室の配置と諸室の関係性

町長室(42 m²)・副町長室(28 m²)は2階の北側中央に並べ、両室の間に秘書・応接スペース(28 m²)を設けて相互の連携と来客対応を一体で処理できるようにした。

北側道路に面する採光・眺望の良い位置としつつ、コアを介して事務室(2)と接続することで、決裁動線を短く保ちながら執務空間の静謐性を確保している。

同一階の南西部に災害対策本部となる大会議室を配置し、町長室から本部まで約30mの直線動線で到達できる。

災害時の指揮系統の立ち上がりを最短化する意図である。


⑤議会部門の配置と諸室の関係性

議会部門は3階に集約し、議場を東側の無柱空間(14.0m×21.0m=294 m²)に配置した。

議場の北側に議長室・委員会室・議員控室・議会事務局を一列に並べ、議員は北側廊下から議場北出入口へ直接入退室できる。

傍聴者は階段A・EVから西側の傍聴者ロビー/ホワイエ(196 m²)を経て、議場西側の傍聴者専用出入口から傍聴席(30席)へ至る。

議員動線と傍聴者動線を議場の北面・西面で分離し、両者が交差しない計画とした。

3階西側(X2〜X16通り)は建物を設けず2階屋上とすることで、議場のボリュームを東側に寄せ、傍聴者ロビーに南面採光を導いている。


7-2. 省エネルギー及び二酸化炭素排出量削減に際し採用した設備システムと理由

  • 空調:  高効率空冷ヒートポンプパッケージ空調機(ビル用マルチ)
  • 換気:  全熱交換器付換気設備/CO₂濃度による外気量制御
  • 創エネ: 屋上太陽光発電設備 約50 kW(3階屋上+2階屋上)
  • 水:   雨水利用設備(便所洗浄水・植栽散水)、自動水栓・節水型器具
  • 外皮:  Low-E複層ガラス、南面 水平庇 出1.5m、西面 縦ルーバー、屋上・外壁の高断熱化
  • 制御:  BEMSによる用途別エネルギー計測、LED照明+人感・昼光利用センサー

採用した理由:

庁舎は事務室・議場・大会議室で運転時間と在室密度が大きく異なるため、部分負荷効率が高く系統別の個別運転が可能なビル用マルチを採用した。

議場・大会議室は使用頻度が低く一時に多人数が在室するため、CO₂濃度制御と全熱交換により無人時の外気負荷を削減し、年間外気負荷を約30%低減できる。

太陽光発電は平常時の買電量削減に加え、災害時に蓄電池と組み合わせて非常用電源を補完でき、防災拠点としての要求と両立する。

外皮の高断熱化と庇・ルーバーによる日射遮蔽は、設備効率の改善と異なり経年劣化が少なく負荷そのものを削減できるため、最優先の対策として採用した。

7-3. 大地震等の自然災害が発生した際、発電機の給電対象とする設備機器と配慮した点


給電対象:

屋上に設置した非常用発電機(72時間連続運転可能な燃料備蓄を確保)から、次の設備機器へ給電する。

  • 災害対策本部となる大会議室の照明・電源コンセント・空調
  • サーバー室の情報通信機器および専用空調(無停電電源装置を併設)
  • エレベーター1台(災害時管制運転により物資搬送・要配慮者搬送に使用)
  • 非常用照明・誘導灯・自動火災報知設備・排煙設備
  • 受水槽の給水ポンプおよび汚水槽の排水ポンプ
  • 防災行政無線・衛星電話等の通信機器
  • 炊き出しに用いるカフェ厨房の動力・照明

配慮した点:

発電機とオイルタンクは浸水を避けるため屋上に設置し、基礎免震により上部構造の応答加速度を低減して機器の転倒・移動を防止した。

幹線は免震層でのみ可撓継手と余長を設けて600mmの変位に追従させ、上部構造内は通常配線としている。

サーバー室は免震効果の及ぶ2階に置き、ラックはすべて床に固定した。

受水槽は職員80名の72時間滞在に対応する容量とし、受水槽室(63 m²)は災害時にも点検・補給が可能な1階西側の外部搬入動線に面する位置とした。


7-4. 採用した構造と、機能維持のために構造計画上考慮したこと

  • 構造種別: 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)+基礎免震構造
  • 基礎:   直接基礎(べた基礎)/地盤良好のため杭は不要
  • 免震装置: 天然ゴム系積層ゴム支承+鉛プラグ入り積層ゴム支承+オイルダンパー


構造計画上考慮したこと:

  • 免震層をGL−2.00mの免震ピットに設け、設計固有周期を約3.5秒まで長周期化することで、上部構造に生じる層せん断力係数を非免震時の1/3〜1/5に低減した。
  • 免震クリアランスを建物外周に600mm確保し、擁壁との間にエキスパンションジョイントを設けた。外構の避難通路は変位を見込んだ渡り部としている。
  • 上部構造を42m×28mの整形な矩形とし、コアを平面中央に配置して偏心率0.15以下、剛性率0.6以上を確保した。3階を東側に寄せた分の重心移動は、2階屋上を軽量化して補正している。
  • 層間変形角を1/300以下に抑えることで、外装材・間仕切壁・天井等の非構造部材および什器・情報機器の被害を防止し、地震直後から庁舎機能を継続できる計画とした。
  • 設備配管・電気幹線は免震層で可撓継手と余長を設け、上部構造では通常納まりとして更新性を確保した。


7-5. 議場の構造計画について考慮したこと及び部材の断面寸法

部位断面寸法・仕様
□-750×750×32 角形鋼管
大梁・東西方向H-900×300×16×28
大梁・南北方向H-600×250×12×22
小梁H-600×200×11×17
小梁ピッチ3.5m
合成デッキプレート+コンクリートスラブ t=150mm
屋根断熱デッキ+アスファルト防水
天井高4.80m

大スパン架構は地震時の上下動と長周期成分の影響を受けやすいため、基礎免震と併用して屋根面の応答を低減し、議会機能の早期復旧を可能とした。耐火被覆は柱・梁とも耐火塗料とし、議場内に露出させる意匠と両立させている。

🤔 試してみた感想

今回、Claude Codeに一級建築士の設計製図課題を解かせてみたところ、かなり短時間で答案が出力されました。
このスピードは正直脱帽です。また、計画の要点等は完成度が高く、人の力を凌駕しているように感じられました。
一方で、全階に廊下・ホールが一切なく動線計画が成立していない点や、傍聴席などは歩行距離が書かれているものの2方向避難が成立していないなど、法的な不適合か所が見て取れます。
また何にもまして残念なのは、図面が模式図の域を出ていません。出入口の記載がまったく無く階段の表現もできていません。また、3階には柱があるのに、1階・2階に柱が1本も描かれていません。

✍️ まとめ

AIの現時点での設計能力について、建築全般に対する知識が豊富で、課題解決のレベルは非常に高いものの、建築製図に対しての知識や表現力が圧倒的に不足しているという印象を受けました。
学科試験ではAIが一級建築士試験に合格したというニュースが昨年話題になりましたが、製図にいたっては、試験答案として成立しているかどうかも微妙なところです。
今後は、Claude Codeを使って設計者コルビにゾーニング・動線計画を学習させ、製図の知識や図面表現を身につけさせた上で、再度チャレンジさせる予定です。