タグ: 作図

後退位置を連続描画する壁面後退線

JG_壁面後退線 実行画面(連続描画機能)

「JG_壁面後退線」は、「JG_近隣範囲図」とは逆に敷地の内側の領域をセットバックして描画するJw_CADの外部変形です。このツールには、後退距離を指定して後退範囲を描画する機能の他に、一定の間隔で後退線を作成する連続描画機能があります。この機能を活用すると、壁面後退だけではなく斜線の影響や窓先空地などを、計画の初期段階から視野に入れやすくなります。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

また、後退距離を後退率(敷地面積に対するパーセンテージ)で設定することができます。

次の図は、後退率を40%にして後退した領域です。この図の場合、残った後退後の面積(赤線部分の内側)は60%で敷地の建蔽率に一致しています。このように後退後の割合を建蔽率に合わせると、建築可能な面積を目安として表示することができます。

JG_壁面後退線 30%後退線(図4)

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_壁面後退線フォルダ内の壁面後退線.BATをクリックします。

【4】敷地境界線を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

 注意:閉じた敷地境界線がある場合は右クリックで一括選択しても構いません。

【5】敷地境界線入力フォームに選択した敷地境界線が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。エクセルから取得する場合は、「Excelから取得」ボタンを押します。 
 補足:閉じた敷地境界線を入力した場合は、「閉じた領域が見つかりました(省略)」のメッセージが表示されるので、確認し「入力(次へ)」ボタンを押します。変更する際は、「取消」ボタンを押し、このフォームで境界点をクリックして入力し、「入力(次へ)」ボタンを押します。

【6】敷地形状確認フォームが表示されるので、「確認(次へ)」ボタンを押します。形状が異なる場合は「戻る」を押します。エクセルに書き出す際は「Excel書出し」ボタンを押します。

 注意:閉じた敷地境界線を入力した場合、【6】の行程は省略になります。

JG_壁面後退線 壁面後退線 描画設定フォーム

【7】後退方法を選択フォームが立ち上がるので、距離で後退する際は「距離で後退」ボタンを押します。割合(後退率)で後退する場合は「割合で後退」ボタンを押します。

 <「距離で後退」を選択した場合>

【8】描画設定フォームが立ち上がるので、後退距離をm単位で入力します。連続後退を行う場合は、「連続後退」チェックボックスにチェックを入れます。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9及びSXF色の101~356まで)と線種番号(1から9まで)、文字種(1から10まで)を入力します。
次に、後退寸法を記載する場合は、「後退寸法を記載」チェックボックスにチェックを入れます。次に、後退線に名称を記載する場合は、「後退線に名称を記載」チェックボックスにチェックを入れます。

 注意:連続後退を行う場合、後退寸法は記載されません。(後退線の名称として記載されます。)

 補足:線(色)番号、線種番号及び文字種は、上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。

【9】「完了」ボタンを押すと、後退後の面積が表示されます。「OK」ボタンを押すとJw_cadの画面に壁面後退線が出力されます。

 注意:連続後退を行う場合、後退後の面積は表示されません。

 <「割合で後退」を選択した場合>

【8】描画設定フォームが立ち上がるので、後退率を%単位で入力します。次にレイヤグループから、描画グループ(0からFまで)と描画レイヤ(0からFまで)を入力します。次に記載仕様から、線(色)番号(1から9及びSXF色の101~356まで)と線種番号(1から9まで)、文字種(1から10まで)を入力します。
 次に、後退寸法を記載する場合は、「後退寸法を記載」チェックボックスにチェックを入れます。

 注意:後退率は0より大きい90以下の数字を入力して下さい。

 補足:線(色)番号、線種番号及び文字種は、上記の番号以外を入力すると現在設定で描画されます。レイヤグループは0~F以外の番号(又は記号)を入力すると現在のレイヤグループに描画されます。

JG_壁面後退線 割合で後退した場合の後退距離の表示

【9】「完了」ボタンを押すと、後退前の面積と、後退後の面積が目標値とが実行値で表示され、続いて、後退距離が表示されます。「OK」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に壁面後退線と後退距離が出力されます。

 注意:後退後の面積が目標値と実行値で異なるのは、目標値は後退前の面積から計算で求めたものであるのに対し、実行値は後退ピッチ10mmで計算した近似値であるためです。

この「JG_壁面後退線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。

円の軌跡が描く近隣範囲図

JG_近隣範囲図 実行画面

近隣範囲図というのは、建物高さ(1Hまたは2Hなど)に応じて近隣説明の範囲を境界線として描画したものですが、この境界線は単なるオフセットラインではなく、基準線から一定の距離外側にある点の集合です。多くの場合丸みを帯びた領域となり、事前には想像しづらい形となって現れます。

「JG_近隣範囲図」は、近隣範囲となる境界線を描画するJw_CADの外部変形です。敷地境界線または建物外壁ラインなどの基準線から一定の距離外側にある境界線(線分または円弧)を自動的に描画します。バージョン2.0からは領域内を任意色で塗り潰すことが可能になりました。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

近隣範囲の境界線は建物やに沿って1H又は2Hの直径の円を転がした軌跡になります。

直径1Hの円の軌跡

近隣範囲の描画が日影測定線のそれと様相を異にするのは、円の直径が相対的に大きくなると、敷地境界線や建物外周部の凹部分を細かく辿ることができず、結果的に描画される近隣範囲図(線)が泡袋のように円弧が主体の形態になることです。そしてこれは、円の直径(1Hや2H)が大きくなればなるほど顕著になります。

JG_近隣範囲図 円の直径が大きくなると軌跡が正円に近づいていく

次の図のように、敷地の起伏が極端に大きい場合でもある程度距離が長くなると、ほとんどの角が取れて円に近づいていきます。

JG_近隣範囲図 距離が長くなる(円が大きくなる)と形状が引き継がれない

操作方法は、以下の通りです(操作方法はJG_日影測定線、JG_敷地延焼線どほぼ同じです)。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_近隣範囲図フォルダ内の近隣範囲図.BATをクリックします。

【4】敷地境界線または建物外周を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【5】敷地境界線入力フォームに選択した図形が表示されるので、敷地境界線または建物外壁ラインを時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。(反時計回りで入力するとエラーとなるので、その際は、「取消」ボタンを押し再度入力します。)直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。  

【6】敷地形状確認のメッセージが現れるので、「確認」ボタンを押します。形状が異なる場合は「戻る」を押します。

JG_近隣範囲図 描画設定フォーム

【7】描画設定入力フォームが立ち上がるので、距離をm単位で入力します。この離隔距離を記載する場合はチェックボックスにチェックを入れます。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。領域を指定色で塗りつぶす場合はチェックボックスにチェックを入れます。

JG_近隣範囲図 色の設定(カラーダイアログ)

追記:「領域を指定色で塗りつぶす」にチェック入れた場合は、描画設定フォームが立ち上がるので、ピクチャーボックスの色を利用するか、「色を取得」ボタンを押し、カラーダイアログから任意に色を取得します。

【8】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に近隣範囲図(ライン)が出力されます。

JG_近隣範囲図 JW_CAD出力(領域の塗りつぶし)

本ツールの一部を抜き出したものですが、多角形の中抜きができる外部変形です。以下よりダウンロードしてご利用ください(本ツールのように円弧を含む領域には使用できません)。

告示緩和を用いた延焼線の作成

2019年の延焼ラインの法改正で、建物が隣地境界線や隣棟間の中心線に正対していない場合には、その傾き度合いに応じて延焼線が緩和されるようになりました。また、これまで無制限にかかっていた高さ方向の延焼も、計算で求めた高さまでが適用範囲となりました。

「JG_延焼線緩和」は、隣棟間の延焼線を自動作成する「JG_建物延焼線」に、法改正による告示緩和機能を追加したもので、緩和後の延焼線や確認申請に使用する算定式を自動的に作成します。バージョン2.0からは高さ方向の緩和計算も自動化されました。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

今回の緩和は、告示1号と告示2号に分かれます。
告示1号:敷地内の建築物相互の外壁間に生じる延焼ラインの緩和

告示2号:隣地境界線、道路中心線に生じる延焼ラインの緩和

本ツールではメニューの「建物間延焼」「隣地等延焼」のうち、「建物間延焼」が告示1号に、「隣地等延焼」が告示2号に対応しています。

JG_延焼線緩和 告示1号(建築物相互間の延焼線)緩和 実行画面

JG_延焼線緩和 告示2号(隣地境界線等に生じる延焼線)緩和 実行画面

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にある「JG_延焼線緩和」フォルダ内の延焼線緩和.BAT をクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニューから、「建物間延焼」「隣地等延焼」のどちらかを選択します。
     

≪ A 建物間延焼 ≫

JG_延焼線緩和 Jw_cad操作画面

【5】2棟の建物の外壁ラインを全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

 補足:建物の全データを選択しても構いませんが、属性選択から壁芯のみの選択にすると、次のフォームでの入力が容易になります。

Jw_cad 属性選択コマンドによる壁芯のみの選択

【6】「2棟の建物を入力」フォームが立ち上がるので、建物1の外壁ラインの端部を時計回りで順にクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。直前のデータを再現したい場合は、「直前を再現」ボタンを押します。  

【7】同様に建物2を入力します。

JG_延焼線緩和 「2棟の建物を入力」フォーム Bldg2(建物2)を裏面を省略して入力している状態

 注意:図形は自動で閉じるので、最初の点を最後にクリックする必要はありません。ただし4点以上クリックしないとエラーとなります(三角形は入力できません)。明らかに正対しない面については省略して構いません。

JG_延焼線緩和 描画設定フォーム

【8】描画設定入力フォームが立ち上がるので、各注釈の記載設定として、「補助線を記載」、「中心線角度を記載」、「離隔距離を記載」、「緩和計算式を記載」にチェックを入れます。その他、出隅部の形状設定(出隅部を円弧にするか)、描画するレイヤグループの設定、線種及び文字種の記載仕様、告示緩和適用建物の選択(両方も可能)、「形状が複雑な場合に使用するパラメーター」の選択(通常はチェックを入れない)を行い、「完了」ボタンを押します。

 ~ワンポイント~
形状が複雑な場合は、中心線の位置を適切に描画できない場合があります。その場合、建物1と2の割り当てを入れ替えると改善する場合があります。同様に、「形状が複雑な場合に使用するパラメーター」の項目にチェックを入れると描画できる場合があります。
 補足:「補助線を記載」と「中心線角度を記載」及び「離隔距離を記載」にチェックを入れなかった場合でも、告示緩和適用建物の選択し「緩和計算式を記載」にチェックを行った場合には、緩和計算に必要な補助線と中心線角度が記載されます。

【9】告示緩和適用建物の選択で両方の建物を選択した場合、高さ方向の緩和フォームが立ち上がるので、高さ方向の緩和を行う建物を選択します。高さ緩和を行わない場合は「高さの緩和を行わない」にチェックを入れる。設定後OKボタンを押します。

JG_延焼線緩和 高さ方向の緩和設定フォーム

【8】で告示緩和適用建物の選択を行わなかった場合は、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

【10】【9】で高さ方向の緩和を行う建物を選択した場合、又は【8】の告示緩和適用建物の選択で片方の建物を選択した場合は、他の建物高さ設定フォームが立ち上がるので、他の建物高さを入力します。高さ緩和を行わない場合は、「高さの緩和を行わない」にチェックを入れます。設定後OKボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

 参考:【8】で注釈の記載設定で「緩和計算式の記載」にチェックを入れた場合は、中心線と外壁面がなす角度のうち最小となる位置に計算式が記載されます。また、高さ方向の緩和計算に使用する最小距離(S)も自動的に描画されます。

 

≪ B 隣地等延焼 ≫

【5】1棟の建物の外壁ラインと隣地境界線等を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【6】「1棟の建物と隣地境界線を入力」フォームが立ち上がるので、最初に、建物1の外壁ラインの端部を時計回りで順にクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。直前のデータを再現したい場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

 注意:図形は自動で閉じるので、最初の点を最後にクリックする必要はありません。ただし4点以上クリックしないとエラーとなります(三角形は入力できません)。建物の裏側もできる限り入力して下さい。
【7】同様に、隣地境界線を時計回りでクリックし、全ての端部の入力が終了した際は「入力」ボタンを押します。

 注意:境界線の場合は、最初の点と最後の点を重ねることができます。また、二点以上で入力できます(一つの線分から入力できます)。

【8】描画設定入力フォームが立ち上がるので、各注釈の記載設定として、「離隔距離を記載」、「緩和計算式を記載」にチェックを入れます。その他、描画レイヤグループの設定、線種及び文字種の記載仕様、告示緩和適用(デフォルトではオンになっている)の選択を行います。

【9】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線が出力されます。

 参考:注釈の「緩和計算式の記載」にチェックを入れた場合は、中心線と外壁面がなす角度のうち最小となる位置に計算式が記載されます。

この「JG_延焼線緩和 」の機能について深掘りしたい方は次の中心線に関わるスレッドと告示内容に関わるスレッドもご覧ください。

敷地と道路形状から延焼ラインを作図

配置図を作成する際、敷地や道路関連の情報を入力していて、これらに付随する記載事項の多さにはいつも辟易します。境界線の名称、境界点及び境界点間の距離、道路中心線及びその名称、道路幅員、敷地面積、日影測定線及びその名称と境界線からの距離、延焼線及びその名称と境界線からの距離などです。手入力していくと小一時間かかってしまいます。しかしこれらは、敷地形状と反対側の道路境界線とその関係性から全て派生する注釈ばかりです。

「JG_敷地延焼線」は、敷地と道路形状から敷地の延焼ラインを作成するJw_CADの外部変形です。敷地境界線と道路の反対側の境界線を入力することで延焼の恐れのある部分と、関連する注釈を自動的に描画します。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

JG_敷地延焼線 実行画面

2019年の法改正で延焼範囲を緩和できるようになりましたが、本ツールは、従来どおり敷地と道路条件のみから延焼ラインを作成します。告示緩和を利用する際は「JG_延焼線緩和」をご使用ください。念のために言いますと、延焼範囲の緩和は建物の配置が決定した後でなければ確定しません。計画前の与条件としては初期設定できないので、いったんは従来の延焼線を入れて配置検討を行うことになります。

操作方法は、以下の通りです(操作方法は「JG_日影測定線」とほぼ同じです)。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_延焼線緩和フォルダ内の延焼線緩和.BATをクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニューから、「敷地延焼線」「注釈記載」のどちらかを選択します。

JG_敷地延焼線 Jw_CAD初期画面(図面を全て選択)

JG_敷地延焼線 チュートリアル ~操作の流れ~


    
 ≪ A 敷地延焼線 ≫

【5】敷地境界線と道路を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

【6】敷地境界線入力フォームに選択した敷地地境界線と道路が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

 補足:閉じた敷地境界線を入力した場合は、「閉じた領域が見つかりました(省略)」のメッセージが表示されるので、確認し「入力(次へ)」ボタンを押します(境界点の入力は省略できます)。変更する際は、「取消」ボタンを押し、このフォームで境界点をクリックして入力し、「入力(次へ)」ボタンを押します。

JG_敷地延焼線 敷地境界点の入力(閉じた敷地境界線を入力した場合は省略できます)

 

【7】「境界種別を選択します(以下省略)」というメッセージが現れ、境界種別入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから境界線番号を選択(複数選択可)し、リスト下の境界種別「道路境界線」、「隅切」、「隣地境界線」の3つから1つを選択し「決定」ボタンを押します。未入力の場合は隣地境界線となるので、隣地境界線の入力は省略できます。変更する場合は、リストを選択し、変更する境界種別を選び、「決定」ボタンを押します。道路と隅切を全て入力した際は「次へ」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_敷地延焼線 境界種別の入力

【8】「リストから道路境界線を選択し(以下省略)」というメッセージが現れ、反対側の道路境界線入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから該当する道路境界線番号を選択し、反対側の敷地境界線を時計回りで2点クリックし「入力」ボタンを押します。入力するとライン上に境界線番号が表示されます。異なった番号が入った場合は「削除」ボタンを押し再度入力します。また、【7】で隣地境界線を選択した場合でもこのフォームで道路境界線に変更できます。全ての道路境界線の入力が終了した際は「入力完了」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_敷地延焼線 反対側の道路境界線の入力

 捕捉:行き止まり道路が敷地に対し直角になる場合は、道路幅員と同じ距離の位置を道路境界線とみなして入力して下さい(事前にJw_cadでラインを作成する必要があります)。また、その道路が敷地に入り込む際に敷地の一辺が反対側の道路境界線となることがありますが、その場合でも入力が必要です。 

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。道路情報の記載設定から、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「遠隔距離を記載」、を行うか選択します。次に、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。次に、隣地境界線と道路中心線の結合方法を「隣地境界線を延長して結合する」か、「道路に直角なラインを介して結合する」か選択します。 

JG_敷地延焼線 延焼線描画設定

【10】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に延焼線その他が出力されます。

JG_敷地延焼線 Jw_CADへの出力結果

 ≪ B 各種注釈 ≫

【5】~【8】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。道路情報の記載設定から、「境界線延長を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「敷地面積を記載」、「敷地境界点を記載」を行うか選択します。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。

【10】「設定完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に各種注釈が出力されます。

 補足: ≪ A ≫ と ≪ B ≫ の行程は共に同じ敷地情報を使用します。どちらかで入力したデータは本ソフト内に記録されるので、「直前を再現」ボタンを使用することで、二度入力する手間を省くことが出来ます。また、【8】の入力の最後に「Excel書出し」ボタンを使用すると、任意のエクセルシートにデータを保存することができ、他の外部変形ソフト(「JG_測定線作成」「JG_近隣範囲図」「JG_壁面線後退」「JG_斜線等高線(開発中)」)に使用できます。これらのソフトは敷地や道路の位置データを相互に利活用することができ、それぞれのツールに付随しているEXCEL書き出し機能を使用することで、一度入力したデータを再利用できます。

これらのツールをメニュー化してひとつのパッケージにし「Jw作図」という外部変形ソフトにまとめました。敷地・道路データをソフト内に記憶させることができるので、Excelに書き出す手間が省け操作性が向上します。ご希望の方は問い合せ先までご連絡ください。

この「JG_敷地延焼線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。

閉鎖・発散方式 日影測定線の作成

JG_日影測定線 閉鎖測定線 実行画面

日影図を作成する際に最初に作成する測定線には、閉鎖方式と発散方式の二通りがあるのをご存じでしょうか。一般的に測定線というのは閉鎖方式で作成されることがほとんどですが、誤解を恐れずに言うと、閉鎖方式に比べて設計側に有利に働く発散方式というのが存在します。ただ作図方法がやや複雑で時間がかかることと、行政や近隣と交渉に労力を割かれる場合があるため、知っている方でもほとんどの場合は閉鎖方式を用いているというのが実情ではないでしょうか。しかし、発散方式が閉鎖方式と同じように作図できるツールがあれば、導入のハードルが一段低くなります。発散方式はプロジェクトに大きな効果をもたらすので、チャンスあれば採用してみたいものです。

「JG_日影測定線」は、Jw_CADで閉鎖方式と発散方式の日影測定線を作成する外部変形です。

ソフトウェアサイトVectorからダウンロードする場合はこちら

JG_日影測定線 発散測定線 実行画面

操作方法は、以下の通りです。

【1】zipファイルを解凍し、JWWファイル内または任意の場所に保管します。

【2】Jw_cadの[その他]メニュから外部変形コマンドを選択します。

【3】ファイル選択で、保管した場所にあるJG_日影測定線フォルダ内の日影測定線.BATをクリックします。

【4】Jw_cadの左上に表示されるメニュー「閉鎖測定線」「発散測定線」「各種注釈」から実行する作業を選択します。
    
 ≪ A 閉鎖測定線 ≫

【5】敷地境界線と道路を示す図形を全て選択し、「選択確定」ボタンを押します。

JG_日影測定線 敷地入力フォーム

【6】敷地境界線入力フォームに選択した敷地地境界線と道路が表示されるので、敷地境界点を時計回りで順にクリックし、全ての境界点のクリックが終了した際は「入力(次へ)」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_日影測定線_境界線種別入力フォーム

【7】「境界種別を選択します(以下省略)」というメッセージが現れ、境界種別入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから境界線番号を選択(複数選択可)し、リスト下の境界種別「道路境界線」、「隅切」、「隣地境界線」の3つから1つを選択し「決定」ボタンを押します。未入力の場合は隣地境界線となるので、隣地境界線の入力は省略できます。変更する場合は、リストを選択し、変更する境界種別を選び、「決定」ボタンを押します。道路と隅切を全て入力した際は「次へ」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。 

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム①

たとえば下の 図のように、反対側の道路境界線の折れ点が敷地境界線のそれより多い場合は、反対側の境界線がどちらの敷地境界線に属すのか選択する必要があります。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム②

逆に敷地側の折れ点が多い場合も、反対側の道路境界線と敷地側境界線の組み合わせを決める必要があります。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム③

組み合わせる際は、互いに向かい合う比率が多い方を対応させるとよいでしょう。

【8】「リストから道路境界線を選択し(以下省略)」というメッセージが現れ、反対側の道路境界線入力フォームが立ち上がります。右上の境界線リストから該当する道路境界線番号を選択し、反対側の道路境界線を時計回りで2点クリックし「入力」ボタンを押します。入力するとライン上に境界線番号が表示されます。異なった番号が入った場合は「削除」ボタンを押し再度入力します。また、【7】で隣地境界線を選択した場合でもこのフォームで道路境界線に変更できます。全ての道路境界線の入力が終了した際は「入力完了」ボタンを押します。直前のデータを利用する場合は、「直前を再現」ボタンを押します。

JG_日影測定線_反対側の道路境界線入力フォーム(反対側の道路が重複する場合)

 注意:複数の敷地境界線が反対側の道路境界線を共有する場合は、一つの道路境界線に複数の番号が記載されます。逆に、一つの道路に敷地境界線が複数対応する場合は、同一の番号が反対側の道路境界線にそれぞれ入力されます。

JG_日影測定線_行き止まり道路の入力(みなし道路境界線の入力)(a図)

 補足:行き止まり道路がある場合は、道路幅員と同じ距離の位置にある線分を道路境界線とみなして入力して下さい(事前にJw_CADで線分を作成しておく必要があります)(a図)。また、行き止まり道路が敷地に入り込む場合は、対岸にある敷地の一辺が反対側の道路境界線となることがありますが、その場合でも入力が必要です(b図)。 

JG_日影測定線_行き止まり道路の入力(対岸にある自身の境界線を道路境界線として入力)(b図)

【9】描画設定入力フォームが立ち上がります。記載設定から、「みなし境界線を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「離隔距離を記載」を行うか選択します。次に、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。次に、隣地境界線と道路みなし境界線の結合方法を、「隣地みなし境界線を延長して結合する」か、「道路に直角なラインを介して結合する」か選択します。

 

JG_日影測定線_閉鎖線描画設定

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に閉鎖測定線その他が出力されます。

 ≪ B 発散測定線 ≫

【5】~【9】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_cadの画面に発散測定線と閉鎖測定線(隣地側)その他が出力されます。

 注意:発散測定線が描画されるのは放物線が連続する道路上のみです。行き止まり道路は隣地と同様に閉鎖測定線となります。敷地反対側の道路境界線が敷地に対して延びていないと、行き止まり道路として扱われるので注意して下さい。道路が途中で屈曲する場合の判断は、円弧で閉じるか放物線のままとするか解釈が分かれますが、このソフトでは円弧で閉じない描画となります。つまり、反対側の道路境界線を開放すると放物線を描画し、閉鎖すると行き止まり道路と同じ扱いになります。

本ツールにおいては、前面道路が「一の道路」(屈折や交差がない道路)である場合にのみ発散方式による描画が可能です。

 ≪ C 各種注釈 ≫

【5】~【8】 ≪ A ≫ の行程に同じ。

【9】描画設定入力フォームが立ち上がる。道路情報の記載設定から、「境界線延長を記載」、「道路中心線を記載」、「道路幅員を記載」、「敷地面積を記載」、「敷地境界点を記載」を行うか選択します。また、レイヤグループ、レイヤ、線(色)番号、使用する文字種を入力します。

JG_日影測定線_各種注釈 実行画面

【10】「完了」ボタンを押すと、Jw_CADの画面に各種注釈が出力されます。

補足: ≪ A ≫ ~ ≪ C ≫ の行程は共に同じ敷地情報を使用します。どちらかで入力したデータは本ソフト内に記録されるので、「直前を再現」ボタンを使用することで、二度入力する手間を省くことが出来ます。また、【8】の入力の最後に「Excel書出し」ボタンを使用すると、任意のエクセルシートにデータを保存することができ、「JG_延焼線作成」「JG_近隣範囲図」「JG_壁面線後退」等の他の外部変形ソフトに使用できます。

この「JG_日影測定線」の機能について深掘りしたい方は次のスレッドもご覧ください。