JG_Excel表変換(AutoCAD版)
AutoCAD 2027 プラグイン
AutoCADで出来るExcel表の変換
JG_Excel表変換(AutoCAD版)— 罫線は線分に、セルの文字は文字要素に。コマンドひとつで図面へ。
Excel で作った表を、そのまま図面に持ち込めます。ブックとシート、変換する範囲を指定するだけで、セルの罫線を線分に、セルの文字を文字要素に置き換えて作図します。面積表・仕上表・建具表など、Excel で管理している表がそのまま図面の一部になります。
できあがるのは 線分(LINE)と文字(TEXT)です。表オブジェクトではないので、図面上でそのまま編集でき、DXF や JWW へ持ち出しても崩れません。印刷時の縮尺を指定できるので、1/100 の図面にも 1/50 の図面にも、狙った大きさで載ります。
| 取り込んだ AutoCAD の機能 | JG_Excel表変換での活かし方 |
|---|---|
| 線種(LINETYPE) | Excel の罫線の種類をそのまま線種に。点線・破線・一点鎖線・二点鎖線を読み替え、図面にない線種は acad.lin から自動で読み込みます |
| 文字スタイル(TEXTSTYLE) | 日本語用の文字スタイルを自動で作成。幅係数まで整えて、Excel で見たときの文字幅に近づけます |
| 文字の位置合わせ | セルの左寄せ・中央・右寄せを、AutoCAD 側の位置合わせで再現。フォントを変えてもずれません |
| コマンドと画層 | コマンド名を打つだけで起動。現在層にそのまま作図し、作成した数がコマンドラインに出ます |
範囲を打つだけ
シート名と、左上セル・右下セルを入力するだけ。よく使う範囲は「範囲記録」で憶えておけます。
縮尺に合わせて作図
印刷時の縮尺を指定できます。1/100 の図面にも 1/50 の図面にも、同じ表を狙った大きさで載せられます。
Jw_cad とそのまま併用
同梱のフォルダーは、従来どおり Jw_cad の外部変形としても動きます。フォルダーを分ける必要はありません。
入力フォームは Jw_cad 外部変形版と同じものが開きます。覚え直しは要りません。もちろん、外部変形版もこれまでどおりお使いいただけます。
作図されるもの
| 罫線 | 線分(LINE)として作図されます。同じ直線上の辺はつないでから引くので、本数が無駄に増えません。 |
|---|---|
| 文字 | 文字(TEXT)として作図されます。空白のセルには何も置きません。 |
| 画層 | コマンドを実行したときの現在層に作図されます。作図する画層は、コマンドを実行する前に設定しておいてください。 |
| 文字スタイル | JG_EXTABLE が自動的に作成されます(フォントは MS ゴシック)。 |
| 幅係数 | 0.72 が設定されます。Jw_cad 外部変形版では「文字の縦横比」として入力しますが、AutoCAD 版では規定値のため入力は要りません。 入力を省いたのは、AutoCAD 側で設定し易いためです。幅係数は文字スタイルではなく文字 1 つずつのプロパティとして設定してあります。作図のあとにプロパティパレットで選び直せば、表全体でも、はみ出した 1 文字だけでも、その場で調整できます。作図する前に決め打ちする必要はありません。 |
| 位置 | 指定した配置基準点を表の左上として、下方向に作図されます。 |
| 大きさ | Excel の列幅・行高・文字サイズに、指定した印刷時の縮尺を掛けた寸法です。Excel 上で 8 ポイントの文字は、1/100 なら図面上で約 250 の高さになります。 |
罫線の線種は、こう読み替えられます
| Excel の罫線 | AutoCAD の線種 |
|---|---|
| 実線 | BYLAYER(現在の線種) |
| 点線 | HIDDEN |
| 破線 | DASHED |
| 一点鎖線 | CENTER |
| 二点鎖線 | PHANTOM |
図面に登録されていない線種は、acad.lin から自動的に読み込まれます。
セルの塗りつぶし(背景色)は作図されません。線の太さ(線色)と文字色も指定できません。これらは Jw_cad 外部変形版の機能です。変換できるセル数の上限は 100,000 です。
コマンドは 1 つだけです
やることが 1 つなので、覚えるコマンドも 1 つです。もう 1 つは設定用です。
コマンドラインに打つと「表の配置基準点(左上)を指定」と表示されます。位置をクリックすると入力フォームが開き、ブック・範囲・縮尺を順に指定していきます。
中止するときは Esc、フォームの段階でやめるときは「キャンセル」を押してください。キャンセルすれば図面は変更されません。
本体プログラムの保管場所を指定し直すコマンドです。「JG_Excel表変換」フォルダーを移動したときだけ使います。
使いかた
はじめに、表を作図する図面を開き、作図を行う画層を現在層に設定してください。作図はすべて現在層に対して行われます。
- コマンドラインに
EXTABLEと入力する「表の配置基準点(左上)を指定」と表示されます。 - 表の左上に相当する位置をクリックするここを基準に、表は下方向へ作図されます。
- 「ファイル選択」フォームで Excel ブックを選ぶ「OK」ボタンを押すと、ファイルを選ぶダイアログが開きます。
- 「表の選択」フォームで範囲を指定するシート名と、変換する範囲の左上セル(例:A1)、右下セル(例:M40)を入力して「入 力」。よく使う範囲は「範囲記録」「範囲読込」で憶えておけます。
- 「印刷時の縮尺」フォームで縮尺を入力する分母を入れます(1/100 なら
100)。ここで図面上の大きさが決まります。 - 罫線と文字が作図される入力画面が閉じ、作成した数がコマンドラインに表示されます。
外部変形版・ActiveX 版では入力フォームの後に配置点を指定していましたが、AutoCAD 版では先に指定する形になっています。入力画面が開いているあいだは、AutoCAD 側の操作を受け付けられないためです。
表の読み取りに Microsoft Excel を使います。バックグラウンドで起動して読み取るため、表が大きいと時間がかかります。セルを編集中(数式バーが編集状態)だと読み取れません。Enter で確定してから実行してください。
同じ表を、AI に変換させてみました
この表、AI に直接やらせたらどうなるのか。気になったので試しました。生成 AI に Excel と AutoCAD を同時に操作させ、同じ求積表と、同じ内部仕上表を変換させて、EXTABLE の結果と並べたものです。
結論から書くと、速さと確実さは EXTABLE、見た目の作り込みは AI という、はっきりした住み分けになりました。
まず、速さと手数
| 変換した表 | JG_Excel表変換 | AI に変換させた場合 |
|---|---|---|
| 求積表(5 行 × 5 列) | 数秒 | 十数秒 |
| 内部仕上表(40 行 × 13 列・結合 160 か所) | 十数秒 | その 3〜5 倍 |
| 操作の手数 | コマンド 1 つ+フォーム 3 枚 | やりたいことを文章で伝える |
| 変換する範囲の指定 | 左上・右下のセルを入力 | AI が見つけます |
| 毎回同じ結果になるか | なります | 指示の書き方で変わります |
パソコンの環境にもよりますが、仕上表のような大きな表では体感で 3〜5 倍の差がありました。EXTABLE は決まった手順を決まった順で実行するだけなので、当然といえば当然です。日常的に使う道具としては、この差は大きいと思います。
次に、範囲の指定
ここは AI に分があった点です。EXTABLE では、シート名と左上セル・右下セルを入力します。AI に頼んだときは、この入力そのものが要りませんでした。「このブックの表を図面に入れて」と伝えるだけで、文字と罫線が入っている範囲をAIが見つけて変換します。また、EXCELを開い状態で、見たままをAIが変換してくれます。保存する必要もありません。
表の行数が案件ごとに変わる、シートによって列数が違う、飛び地に小さな表がいくつも置いてある——そういうブックでは、範囲を数え直す手間がまるごと消えます。
もっとも、これは裏返しでもあります。EXTABLE は指定した範囲だけを、指定したとおりに変換します。表の隣に置いたメモ書きや作業用の列を巻き込むことはありませんし、「範囲記録」に憶えさせておけば次回はボタン 1 つです。毎回 同じ書式の表を出すなら、範囲が固定されているほうがむしろ確実だと思います。
次に、見た目
題材にしたのは、5 行 5 列の求積表です。まず、変換する前の Excel をご覧ください。見出しに色が付き、合計行の上は二重線。B 列・C 列には 8.404853278 のような 11 桁の数値が、列幅ぎりぎりまで詰まっています。
これを、EXTABLE と AI でそれぞれ変換したものが下の 2 つです。差が出るのは、Excel の書式をどこまで持ち込むかでした。
文字幅調整がいちばん分かりやすい差でした。EXTABLE は幅係数 0.72 で表全体を一律に整えます。速いかわりに、もともと Excel でぎりぎりだった列は罫線に接触しています。AI は文字を 1 つずつ実測して、はみ出す分だけ幅を詰めます。求積表では B 列・C 列が 0.65 倍まで縮み、Excel の「縮小して全体を表示」と同じ見え方になりました。縮める必要のない文字は幅係数を逆に広げて見やすくしています。
図面枠に納めるとき
内部仕上表を A3 横の図面枠に入れたときの収まりです。表の原寸は 392.22 × 256.96mm、枠の内側は 390.5 × 277.0mm。幅がわずかに足りません。
EXTABLE は「印刷時の縮尺」で決まった大きさで作図します。図面と縮尺が揃うので寸法の意味が保たれる一方、枠のほうへ合わせにいく機能はありません。AI は「この赤枠の中に納めて」と伝えれば、倍率(このときは 0.99562 倍)を自分で計算して中央に置きました。
超過は 1.7mm。列幅をほんの少し詰めれば、EXTABLE でも 1/100 のまま枠にぴったり納まります。縮尺が半端な数字にならないぶん、図面としてはそのほうが素直です。
再現できた書式・できなかった書式
| Excel の書式 | JG_Excel表変換 | AI に変換させた場合 |
|---|---|---|
| 罫線の線種(点線・破線・鎖線) | 〇 | 〇 |
| 文字の配置(左・中央・右) | 〇 | 〇 |
| セルの結合 | 〇 | 〇 |
| 縦書き | 〇 | 〇 |
| 印刷時の縮尺の指定 | 〇 | 指示すればできます |
| セルの塗りつぶし | — | 〇(2D ソリッド) |
| 二重線の罫線 | — | 〇(平行 2 本) |
| 罫線の太さ | — | 〇(4 段階) |
| セルごとの文字幅の調整 | 一律 0.72 | 〇(実測して詰める) |
| 図面枠へのフィット | — | 〇 |
| Excel と同じフォントの使用 | MS ゴシック固定 | できるはずです |
| 太字・文字色 | — | できるはずです |
| セル内の改行(Alt+Enter) | — | できるはずです |
| 値を変えたときの再集計 | Excel で計算 | Excel なしでも可能かも |
〇=実際に確認したもの/青字=まだ試していないが、できると思われるもの
まだ試していないけれど、たぶんできること
ここから先は推測です。実際に試したわけではありませんが、仕組みから考えるとできそうなことがいくつかあります。
- Excel と同じフォントを使う … 游ゴシックの表は游ゴシックで、明朝の表は明朝で。文字スタイルを読み取ったフォントで作れば済む話です。
- 縦書きのセル、セル内で改行した文字列 … 1 セルの中で複数行に分ける、1 文字ずつ縦に並べる、といった置き換えです。
- 太字を線幅で表現する … AutoCAD の文字に「太字」はありませんが、太字用の文字スタイルを別に作る手はあります。
- 条件付き書式の色分け … セルの色を読むのと同じ要領で、そのときの表示色を塗り変えられます。
- Excel を介さない再集計 … 図面上の数値を書き換えたら、合計欄も引き直す。表の構造さえ分かっていれば、Excel を開かずにできそうです。
- 変換しながら加工する … 「この列だけ 3 桁に丸めて」「単位を付けて」といった注文を、変換と同時に片付ける使い方です。
毎日の図面に表を載せるなら EXTABLE です。コマンド 1 つ、フォーム 3 枚、数秒。誰がやっても同じ結果になります。提出用の一枚を作り込みたいとき、枠にぴったり納めたいとき、かたちの定まらない表をまとめて拾いたいときは、AI に頼む手もある——今のところは、そういう距離感だと考えています。ただし今後は、JG_Excel表変換 を使う必要すらなくなるかと思います。なぜなら、Excel ができることを、全て AI がやってくれるからです。
導入のしかた
- ZIP ファイルを解凍するどこに解凍しても構いません。
- 「インストール.bat」をダブルクリックする「ExcelTable.bundle」フォルダーが
%APPDATA%\Autodesk\ApplicationPlugins\へコピーされます。管理者権限は不要です。AutoCAD が起動していると入れ替えられません。終了してから実行してください。全ユーザーで使う場合はC:\ProgramData\Autodesk\ApplicationPlugins\へ(こちらは管理者権限が必要です)。 - 「JG_Excel表変換」フォルダーを好きな場所に置くデスクトップやドキュメントの下に置いていただくと、プラグインが自動で見つけます。見つからないときは初回だけ場所を尋ねるダイアログが出るので、フォルダーの中の
WindowsAppAutoCADExcelTable.exeを選択してください。 - AutoCAD 2027 を起動するすでに起動している場合は、いったん終了してから起動し直してください。
中のファイルを別々の場所に置くと動きません。設定ファイルを同じ場所から読み込むためです。以前から別の場所に同じ名前のフォルダーをお持ちの場合は、本パッケージに同梱のものをお使いください。
パッケージの中身
Jw_cad 外部変形版とは、同じフォルダーで併用できます
同梱の「JG_Excel表変換」フォルダーは、従来どおり Jw_cad の外部変形としても使えます。Jw_cad の[その他]メニューから外部変形コマンドを選び、Excel表変換.BAT を指定してください。フォルダーを分ける必要はありません。
Jw_cad 版では、線色(線の太さ)や文字色・文字の縦横比を指定できます。AutoCAD 版にはこれらの指定がなく、代わりに印刷時の縮尺を指定します。入力値はそれぞれ別に記録されるので、混ざることはありません。
動作環境
| OS | Windows 11 |
|---|---|
| CAD | AutoCAD 2027(Jw_cad 外部変形版も同梱) |
| その他 | Microsoft Excel(表の読み取りに使用します) |
| 開発言語 | Visual Basic .NET |
| ソフト種別 | 無償 |
| バージョン | Ver.1.0 |
2026 以前のバージョンでは動作しません。AutoCAD 2027 とそれ以前とでは、内部で使用する .NET のバージョンが異なるためです。2026 以前にインストールしても、読み込まれないだけで害はありません。AutoCAD LT では使用できません。
アンインストール
同梱の「アンインストール.bat」を実行してください。手作業で行う場合は、%APPDATA%\Autodesk\ApplicationPlugins\ から「ExcelTable.bundle」フォルダーを削除してください。レジストリなどは変更していないため、これだけで完了します。
設定の記録用に %APPDATA%\JgExTable フォルダーと %APPDATA%\Things\Keisoku フォルダーを使用します。こちらも不要であれば削除してください。「JG_Excel表変換」フォルダーは、不要であれば手作業で削除してください。
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