JG_日影図作成(AutoCAD版)
AutoCAD 2027 プラグイン
AutoCADで出来る日影図・等時間図の作成
JG_日影図作成(AutoCAD版)— AutoCADのなかで、時間日影図・等時間図・指定点の日影時間・日影諸表を高精度で作図します。
JG_日影測定線との組み合わせ、AutoCADの配置図をなぞるかたちで日影図を作成します。別のソフトで計算して、変換して、図面へ持ち込む——という受け渡しがありません。
等時間図の精度(メッシュ 500・200・100mm)は 3 段階から選べ、用途地域が 2 つある敷地にも対応します。AutoCAD 版(Ver.2.1)ではさらに、日影ラインが「9時」「2.5時間」のような名前のブロックとして作図されるようになりました。8時と16時の線だけ非表示にする、規制時間の線だけ色を変える——検討図でよくやる操作が、ブロック単位でできます。
| 取り込んだ AutoCAD の機能 | JG_日影図作成での活かし方 |
|---|---|
| ブロック | 日影ラインを時間ごと・規制時間ごとのブロックとして作図。表示・非表示、色分け、移動・削除が時間単位でできます |
| コマンド | HIKAGE HIKAGESKP HIKAGEPNT HIKAGETBL の 4 つ。メニューを開かずに打てる |
| 図形選択(線分・ポリライン) | 建物と真北線(必要なら用途区分線)をまとめて選択して渡すだけ。混ざっていても構いません |
| 線種(HIDDEN) | 時間日影図の 30 分線に使用。ほかの線は現在の線種のまま作図されます |
| 画層と文字スタイル | 現在の画層へ実寸で作図。文字スタイル JG_HIKAGE(MS ゴシック)は自動で用意されます |
AutoCAD の中で完結します
計算も作図も、いま開いている図面の中。別ソフトへの変換や貼り込みがありません。JG_日影測定線と合わせれば、測定線から等時間図まで一気通貫です。
ボリューム出しから申請まで
速さ優先の 500mm でも大きな狂いは出ません(下のデモで確認できます)。100mm + 日影諸表で、確認申請の検討資料まで揃います。
時間ごとの「ブロック」で作図
時間日影図は「8時」~「16時」、等時間図は「2.5時間」のような名前のブロックになります。原点基準の挿入なので、見た目も座標も従来と同じです。
日影ラインは、時間ごとのブロックになりました
下の図は時間日影図です。冬至の 8 時から 16 時まで、1 時間ごとの影の外形線と時刻の文字を作図します。計算に使っている式は、JG_日影図作成 が実際に使っているもの(太陽高度・太陽方位角・影倍率)と同じです。
図の下の「ブロック」チップを押してみてください。その時刻の線がまとめて消えます。実際の図面でもこれと同じことが、ブロックの表示・非表示や削除としてできます。「時間ごとに色を分ける」を入れると、ブロック単位で色を変えたときのイメージになります。
建物
日影条件
描画
コマンドラインに出る内容
朝夕の線が長く伸びるのは、太陽高度が低いためです。緯度を上げる(北の地域にする)と、同じ建物でも影がぐっと伸びるのが分かります。測定水平面より低い部分は影を落とさないので、測定面を 6.5m に変えると影は短くなります。
ブロックは原点(0,0)基準で挿入されるので、作図した瞬間の見た目・座標は従来とまったく同じです。違いが出るのはそのあと——ある時刻の線だけ非表示にする、色を変える、消す、といった操作がひとまとまりでできます。同じ名前のブロックがすでに図面にある場合は「9時_2」のような別名になり、前回作図した図形が変わることはありません。建物高さの文字(「10.5m」など)はブロックに入れず、そのまま作図します。
作図されるもの
| 画層 | 現在の画層にそのまま作図します。線の太さ・色も現在の設定です。日影図用の画層を現在層にしてから実行してください。 |
|---|---|
| 線種 | 現在の線種で作図します。時間日影図の 30 分線のみ HIDDEN 固定です(図面に無ければ自動で読み込みます)。 |
| 文字 | 文字スタイル JG_HIKAGE(MS ゴシック・幅係数 1.0)を自動で作って使います。文字の高さは実寸で指定します。 |
| 座標 | モデル空間に実寸で作図します。配置場所を聞かれるのは日影諸表だけです。 |
| ブロック | 時間日影図=時間ごと(「9時」、30 分線は「8.5時」)/等時間図=規制時間ごと(「2.5時間」「4時間」)。 |
| 用途地域 | 用途区分線 1 本で 2 地域まで同時に検討できます。同じ時刻・同じ規制時間の線は同じブロックにまとまります。 |
精度で何が変わるか——3 種類の等時間図を重ねる
等時間図は、敷地に敷いたメッシュの一点一点について「1 日に合計何時間影に入るか」を積算し、規制時間ちょうどの点を結んだ線です。精度設定で選ぶのはメッシュ間隔(500・200・100mm)ですが、実は時間の刻みも一緒に変わります——500mm は 5 分きざみ、200mm は 2 分きざみ、100mm は 1 分きざみ。この対応も、実物の JG_日影図作成 と同じにしてあります。
下のデモは、この積算を実際にその場で計算しています。3 段階の精度で同じ等時間線を求め、色を変えて重ねました。500mm では角が落ちたり線がずれたりするのに、100mm では滑らかに落ち着く——その代わり計算量が桁違いに増えることが、下の計算時間でそのまま分かります。
建物(2 ボリューム)
日影条件
精度(メッシュ間隔)
計算の規模(メッシュ点数 × 時間ステップ)と実測時間
3 本の線は、ほとんどの区間で概ね重なります。離れるのは線が折れる場所や、2 つのボリュームの影が重なる場所です。「線のずれ」(500mm の線と 100mm の線の距離の最大値)は、条件を変えて数百 mm 程度に収まります。スピードを優先にした 500mm でも、検討を誤らせるような大きな狂いは出ません。ボリュームの当たりを付ける段階では、500mm で何度でも繰り返せます。
仕上げは逆に、精度が必要です。特に、測定線と近接している場合は 100mm まで精度を上げてじっくり計算するのがよいでしょう。
選択した図形が表示され、端部をクリックして時計回りに高さ(m)を入力していきます。ボリュームごとに「完了(登録)」で登録し、すべて入れたらアイソメ図で形を確認して次へ進みます。図形を高さ入力に使うだけなので、重複する線があってもレイヤーを分けておく必要はありません。
デモは 2 ボリューム・用途地域 1・真北は図の上向き・冬至固定です。実物の JG_日影図作成 は複数ボリューム、用途地域 2 つ(規制時間を別々に設定)、任意の真北、時期の選択(冬至・夏至・春秋分)に対応し、5m・10m それぞれの規制時間で等時間線を描きます。
5m・10m の測定線そのものは、同じ AutoCAD プラグインの JG_日影測定線 で作図できます。測定線を描いてから等時間線を重ねる、という流れで使っていただけます。
コマンドは 4 つ
ActiveX 版のメインメニュー(win日影)にある「日影図作成」「指定点時間計算」「日影諸表作成」の 3 ボタンが、そのままコマンドになっています。そこへ AutoCAD 版だけの HIKAGESKP が加わります。どのコマンドも、入力ウィザードは ActiveX 版とまったく同じものが開くので、覚え直しは要りません。
時間日影図・等時間図を描きます。ふだん使う主役のコマンドです。
HIKAGEと入力し、建物と真北線(必要なら用途区分線)を全て選択して Enter を押します。線分(LINE)とポリライン(LWPOLYLINE)を選べます- 真北を示す 2 点を南から北の順にクリックします(前回値は「真北再現」)。用途区分線があれば続けて入力します
- 建物高さを入力します。端部をクリックし、時計回りに高さ(m)を入れてボリュームごとに登録。終わったらアイソメ図で形状を確認します
- 条件を設定します。用途地域ごとの規制時間(10m・5m)、測定水平面の高さ、緯度、時期
- 時間日影図(1 時間ごと/30 分ごと)か等時間図を選びます。等時間図は精度(500・200・100mm)も選びます
- 注釈の文字高さ(実寸)を入れるとウィザードが閉じ、AutoCAD へ作図されます。コマンドラインに「作成 ○○ 個(ブロック ○ 個: 8時、9時、…)」と出ます
同じ建物のまま、時間日影図と等時間図を描き分けたいとき。設定を変えて描き直したいとき。
HIKAGESKPと入力します。AutoCAD では何も選択しません- 前回の建物・真北・用途区分線・ボリュームが自動で読み込まれ、建物高さ入力フォームが前回の状態で開きます
- そのまま「形状確認(次へ)」を押せば、あとは
HIKAGEの条件設定からと同じです。ボリュームを直してから進むこともできます
時間日影図を描いたあと等時間図を重ねる——という 2 回目以降が、図形選択も真北入力も無しで始められます。前回値が無いときはその旨が表示されるので、先に HIKAGE を一度実行してください。
隣地の窓先など、気になる点の日影時間をピンポイントで知りたいとき。
HIKAGEPNTと入力し、建物と真北線を選択して Enter を押します- 真北の 2 点に続けて、指定点(複数可)をクリックします(前回値は「指定点再現」)
- 建物高さと条件(測定水平面・緯度・時期)を入力すると、指定点ごとに引き出し線・小円・日影時間が作図されます
積算は 1 分きざみです。等時間線を描くまでもない点検討が、これ 1 つで済みます。
確認申請の検討書に添える影倍率表・日影長さ表・方位角倍率図が要るとき。
HIKAGETBLと入力します。図形の選択はありません- 真北を示す 2 点を南から北の順にクリックし、続けて諸表の配置基準点(表の左上)をクリックします
- 諸表の種類(複数選択可)と緯度・時期・測定面高さ、日影長さ計算用の高さ(通常は 10m)、文字高さを入力すると、基準点を左上として作図されます
本体アプリ(「JG_日影図作成」フォルダーの中の WindowsAppAutoCADHikage.exe)の場所を指定し直します。フォルダーを移動したときや、古い版を掴んでしまったときに使います。
ActiveX 版の日影諸表は、作図の直前に配置基準点を聞いていました。プラグイン版では、コマンドの直後に真北 2 点と配置基準点を AutoCAD の画面でクリックしてから、設定フォームが開きます。入力画面が開いているあいだは AutoCAD 側の操作を受け付けられないためで、図面の空きを見ながら先に位置を決められます。
ActiveX 版では最初に「AutoCAD読込み/保存データ読込み」を選ぶ画面が出ますが、プラグインのコマンドは選択した図形でそのまま始まります。「保存データ読込み」に当たる使い方は HIKAGESKP が受け持つので、一手少なくなっています。
1 つのフォルダーで、3 通りの使い方
配布フォルダー「JG_日影図作成」は、そのまま 3 通りに使えます。どの使い方でも、計算を受け持つプログラムは同じものです。
| 使い方 | 入口 | こんなとき |
|---|---|---|
| AutoCAD のコマンド | HIKAGE ほか(本記事) | AutoCAD 2027 で使う。ブロック化はこの使い方だけの機能です |
| ActiveX 版 | WindowsAppAutoCADHikage.exe をダブルクリック | AutoCAD 2026 以前で使う。メインメニュー(win日影)から続けて作業したいとき |
| Jw_cad の外部変形 | 日影図作成.BAT | Jw_cad で使う。従来どおりの操作です |
ActiveX 版は、AutoCAD 2027 を先に起動して日影図を描く図面を開き、出力する画層を現在層にしてから EXE を起動します。よく使う場合はデスクトップにショートカットを置いてください(EXE だけを別の場所へコピーすると動きません。フォルダーごと移動します)。
AutoCAD 版の設定・前回入力値は JG_日影図作成\Things\Hikage に保存されます。フォルダーごと別のパソコンへコピーすれば、設定もそのまま引き継がれます。以前のバージョンをお使いだった方の設定は %APPDATA%\Things\Hikage に残っているので、引き続き使いたい場合は中身を上記フォルダーへ上書きコピーしてください。Jw_cad 版の前回値は別に保存されるので、混ざることはありません。
導入のしかた
- ZIP ファイルを解凍するどこに解凍しても構いません。
- AutoCAD を終了する起動したままだと入れ替えできません。
- 「インストール.bat」をダブルクリックする管理者権限は不要です。プラグインが
%APPDATA%\Autodesk\ApplicationPluginsへコピーされます。 - 「JG_日影図作成」フォルダーを好きな場所に置くデスクトップなど任意の場所で構いません。場所はプラグインが自動で探します。見つからないときだけ聞いてきます。
- AutoCAD 2027 を起動するこれで
HIKAGEが使えます。
本体アプリ(計算と入力画面を受け持つ、フォルダー内の EXE)は、同じフォルダーにある設定ファイルを読み書きします。中身を分けて置くと動きません。
動作環境
| OS | Windows 10 / 11(64bit) |
|---|---|
| CAD | AutoCAD 2027(ActiveX 版・Jw_cad 外部変形版も同梱) |
| 開発言語 | Visual Basic .NET |
| ソフト種別 | 無償 |
| バージョン | Ver.2.1 |
AutoCAD 2027 の .NET 版数(.NET 10)に合わせて作成しているため、コマンドは 2026 以前では読み込まれません(インストールしても無害です)。AutoCAD LT では動作しません。2026 以前をお使いの場合は、同梱の ActiveX 版をそのままお使いいただけます。
うまく動かないとき
| コマンドを打っても本体アプリが起動しない | 「JG_日影図作成」フォルダーが見つからない状態です。HIKAGEPATH を実行し、フォルダーの中の WindowsAppAutoCADHikage.exe を指定してください。 |
|---|---|
| 「AutoCAD 対応版ではありません」と出る | パソコンの中に残っている古い EXE を掴んでいます。HIKAGEPATH で本パッケージの Ver.2.1 以上のものを指定し直してください。 |
HIKAGESKP で「前回の建物データがありません」と出る | 前回値がまだ保存されていません。先に HIKAGE を一度実行し、建物高さ入力フォームで「形状確認(次へ)」まで進んでください。 |
| 入力フォームが画面からはみ出す | 建物高さ入力と形状確認のフォームは、画面に収まるよう自動で縮みます。操作しにくい場合はウィンドウの端をドラッグして調整できます。 |
| 作図されずに終わる | ウィザードを途中で閉じた場合は何も作図されません。コマンドラインに理由が表示されます。 |
| 文字が「?」になる | 文字スタイル JG_HIKAGE が別の設定で図面に残っている可能性があります。フォントをMS ゴシック、幅係数 1.0 にしてください。 |
アンインストール
「アンインストール.bat」をダブルクリックしてください。プラグインを取り除くだけなので、図面や本体アプリには影響しません。「JG_日影図作成」フォルダーは消えないので、ActiveX 版と Jw_cad 版はそのまま使えます。
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